密着 最高裁のしごと――野暮で真摯な事件簿 (岩波新書)

著者 : 川名壮志
  • 岩波書店 (2016年11月19日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316299

密着 最高裁のしごと――野暮で真摯な事件簿 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • 最高裁判所を取材対象にしてきた著者が、一般にはほとんど縁がない最高裁についてわかりやすく説明した解説書。
    まず、親子関係不存在確認訴訟から解き明かしてくれる。何やら小難しい言葉だが何のことはない、子供が夫の子か不倫相手の子か、という裁判。
    このような身近な事件も扱うと、最高裁を身近に引き寄せてくれる。
    一方、最高裁が、下級裁判所(地裁・高裁)と全く違ってユニークなのは、「評議の秘密」の縛りが緩和されること。確かに、裁判結果を掲載した新聞に、各裁判官の意見が載っている。
    そして、最高裁が他の裁判所と違う大きな点は、「憲法の番人」であり、最大の武器は「違憲審査権」であると。

    しかし、それらがどの程度有効に機能するのかな~。裁判所も国家機関の一つだからね・・・

  • 最高裁を取材担当にしていた毎日新聞の記者の方が、普通の人にはイメージのつきづらい「最高裁で何が起きているか」についてわかりやすくまとめた本。面白くていい本。

    以下、メモ。
    ・下級審は事実審。最高裁は法律審。最高裁は、「憲法に違反していないか」という観点で下級審の判断を検証
     → 違憲審査権
    ・最高裁の裁判官は15名。通常の事象は5名からなる小法廷で取扱う
    ・憲法はその他の法律とは全く次元が違う
     憲法 → 国家権力を制限する
     法律一般 → 国が国民を制限する
    ・下級審では、裁判官は民事か刑事かの専門性を持つのが一般的

  • 著者の川名壮志さん、これから『ポスト池上彰』として引っ張りだこになるんじゃないかな。

    めちゃくちゃ理解しやすくて且つ面白い!

  • 最高裁のことだけでなく、家裁や高等裁判所と裁判員制度のこともよく分かる。
    そもそも裁判がどういう流れで一審、二審…と進んでいくのか。1・2審までが証拠や証言をもとに事実関係を確認していく事実審。最高裁は1・2審の判断が法令解釈の誤りや判例違反ではないか、ある法律が憲法に違反していないか、と言ったところを審理するので法律審。へ〜。
    量刑の決め方、犯した罪に応じて、刑の重さが決まっている「罪刑法定主義」のこと、よくできた仕組みであるなぁと感心。

  • 最高裁とはどんな場所なのか、大法廷・小法廷の違いは何か。 我々がよく理解していないような事柄が判りやすく書かれています。

  • 最高裁担当の新聞記者の筆者が最高裁の興味深さを力説。なるほど、確かに最高裁が扱う事件は興味深く感じる。時代の変化に司法がどのように対応しようとしているのかがよくわかるし、裁判官も悩みながら判決を出しているのだなと知ることができる貴重な新書だと思います。

  • 新聞社の記者が最高裁で行われた裁判を元に司法について解説してくれる。読者にとっつきやすい判決ばかりで、中学校の公民レベルなのが、初心者にはありがたい。

  • 新聞記者である著者が、「下世話で知的で、ロジカルでウェット」な最高裁について、その仕組みを解説。著者が取材した中で、とりわけ俗っぽくて、なおかつ最高裁のしくみがよくわかる裁判を厳選して4つ紹介している。例えば、DNA型鑑定が証拠となった親子関係不存在確認訴訟や裁判員裁判で出た死刑判決を破棄した刑事訴訟などである。
    本書は、一般人には縁遠く思える最高裁について、非常にわかりやすく、また、(知的に)面白く解き明かしていて、最高裁を身近に感じることができるようになること請け合いである。著者が優れた新聞記者であることがよくわかる。
    一つ一つの最高裁判決(決定)に、裁判官も含めた人間ドラマが潜んでいるということがよく感じられた。DNA型鑑定と親子関係、また、夫婦別姓の問題について、現行法の解釈を前提とする裁判で決着するのはなじまず、国民的な議論を踏まえて、立法政策の問題として検討すべきという趣旨の個別意見が出されていたことが印象に残った。立法府の責任というものを感じた。

  • ものすごくわかりやすい解説です。

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