パブリック・スクール――イギリス的紳士・淑女のつくられかた (岩波新書)

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  • 岩波書店
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316305

作品紹介・あらすじ

歴代首相をはじめ著名人を輩出した、イートン、ハロウなどの寄宿制私立名門校パブリック・スクール。階級が根強く残るイギリス社会において、上流階級の子弟の教育機関でありながら、文化の一部として広く国民に共有されてきた。独自の慣習からスポーツ、同性愛まで、小説や映画などからそのイメージの成立と変遷をたどる。

感想・レビュー・書評

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  • 日本人だがパブリック・スクールの滞在歴がある著者が、その歴史と変遷を明らかにする。
    パブリック・スクールとは言ってみればイギリスのエリート校。成り立ちの歴史は古く、設立は17世紀に遡る。イギリスの政治家やら法曹界やらパブリックスクール閥のようなものがあるようだ。個人的解釈では優れた素質がある若者を選抜して養成することな根底にあるように感じる。
    翻って現代。周囲の話を聞くと入学時点でその人の人生が決まってしまうようなシステム(パブリックスクールも含む)を出来るだけ変えたいと国は考えているようだ。とはいうものの、より良い学校に入れようと早くから子供のお稽古事や勉学に投資する親もまた多い。
    学閥主義がイギリスからなくなることはまだまだ時間がかかるのではと肌感覚で思う。

  • イギリスのエスタブリッシュメントにとってパブリック・スクールが果たした役割とは?そうした内容を期待したのだが、本書はパブリック・スクールを舞台とした英文学の紹介に重きを置いたようで物足りなさを覚える。

  • エピソードが羅列されていて、非常に読みやすいが、社会的な背景説明が希薄で、ただ細切れにされた英国のパブリック・スクールを巡る古典作品の感想文を読まされている気分になる。

    それ以上に、岩波から出しているのに池田潔の『自由と規律』に一切言及がなく、参考文献にも名前が上がってないのどうなのよ?

  • ふ〜ん。縁のない話。とりあえず、なぜ私立がパブリックスクールなのかわかった。豆知識習得本。

  • 非常に勉強になった。与党が変わるたびに教育のあり方(パワーバランス)が変わるっていうのは日本ではあまり考えられないこと。
    文中で引用されていた本にもおもしろそうなのがいっぱい。ただ、日本では訳されていないものもあり残念。検索の問題かもしれないので、巻末リストに原書だけでなく日本発行の題名も付けてくれたら、なおうれしかった…というのは単なるわがままですが。とにかく日本語で読めるものは読んでみたい。
    また、自分が行っていた私立校はどの階級に属していたのか知りたいと思った。

    本書を読んだ後に「美しき英国パブリック・スクール」を読むとイメージが湧きやすく理解が深まる。

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プロフィール

上智大学文学部英文学科教授。著訳書は『階級にとりつかれた人びと――英国ミドル・クラスの生活と意見』(中公新書)、『不機嫌なメアリー・ポピンズ――イギリス小説と映画から読む「階級」』(平凡社新書)、『執事とメイドの裏表――イギリス文化における使用人のイメージ』(白水社)ほか。

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