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- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004316602
感想・レビュー・書評
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子規の残した書簡やエッセイから、子規の生き方や考え方、生活のありようがうかがえる記事を紹介した本。
とりあげられた記事はすべて子規の息遣いが聞こえてくるようで非常に楽しい。
また子規の記事に沿えらえた著者の文章からは、子規に対する敬愛の念が伝わってきて、読んでいて非常に清々しい。思わず一気読みしてしまった。
ただし明治に亡くなった子規である。記事のすべてが旧仮名遣いで書かれているのはもちろん、手紙は候文や漢文訓読調のものもあり、慣れていない方は多少読むのに骨が折れるとは思う。
ただし引用されている記事は短く、またさすが子規だけあって候文体であっても読みやすさを感じさせるので(これは夏目漱石にも同じことがいえる)、そうした意味での入門書としてもおすすめできると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
記録
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復本先生は現在の子規研究第一人者ですが、この謙虚な文章がたまらなく好きです。もとより佐藤紅緑の子規評から研究の道に入ったそうですが、その初心を貫いている様に思います。
俳句を極め、日本の文学の一つジャンルとして確立させた偉業を讃える事を目的とした評論はいくらでも今は書かれているけれど、この本はあくまで子規の人柄、人間性のみに寄った物が多く書かれています。
へえ!と思わせる情報も多いので、机上に常備しておきたい一冊。
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