習近平の中国――百年の夢と現実 (岩波新書)

著者 : 林望
  • 岩波書店 (2017年5月20日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316633

習近平の中国――百年の夢と現実 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • 2017年の中国共産党大会が終わり、習近平の一強体制が固まったとされる中国。その中国の最新情勢をレポートした本書は中国を理解する上で大変興味深い。

    「中国の夢」を語る習近平ははたして毛沢東を目指しているのか。答えは「毛でもあり、鄧でもある」。習近平は、今後どのような手法で13億人の中国人民を統率していくのか。民主化や民族独立(台湾も含む)にどう対峙していくのか。中国から益々目が離せない。

    あと83-85頁には本学の経済研究所ともお付き合いのあった上海国際問題研究院の呉寄南氏も登場。何とも懐かしいお名前を目にしたことも付記しておこう。

  • 本書の内容に目新しい情報や知見は無かったが、著者はジャーナリストだけあって読み易くバランスのとれたスタンスの本である。現在の中国の全体像がよくわかる。
    かつて中国共産党指導部の動向は「竹のカーテン」と言われた時代があった。推測するしかなかった当時と情報が飛び交う現在を比べると正に隔世の感である。
    本年秋には中国共産党の5年に一度の党大会があり、習近平の次のトップが登場するとも言われている。世界第二位の大国に登りつめた中国が今後どう進むのかを念頭に本書を読むとさらに興味をかきたてられる思いを持った。

    2017年8月読了。

  •  記者の本は研究者の本とは違った面白さがある。2012~16年の筆者の北京特派員時代の内容が主で、刊行直後の現在読むと、まさに中国の「現在」の「現場」を鮮やかに切り取っているようだった。特に第2章では「中国式発展モデルの光と影」と題し、少数民族や富者や農民の多様な様子、国内改革派メディアや海外NGOの締め付けを現地取材に即して書いており、「現場」が強く感じられる。
     筆者は中国を「これほど巨大で、多義的な国はほかにはない」「大きな振り子のよう」と言い、一面的な見方をしていない。「陳雲らの抵抗がなければ、中国が今より強く豊かになっていたということでもあるまい。逆に胡耀邦や趙紫陽が失脚しなければ、人々がもっと幸福になったと言い切ることもまたできない。」と書いており、また天安門事件時代に学生だった友人の、政治改革と成長・繁栄に対する複雑な感情を紹介してもいる。
     本書で描かれた「現在」が10年、20年後にどうなのか、未来予測はあまり意味がないのかもしれない(現に筆者はトランプ政権でのナバロの抜擢に触れているが、既にその影響力低下が指摘されている)。その頃には習近平は指導者ではないだろう。が、筆者の述べる「多義的」「振り子」の性質は変わらないのではないかと考える。

  • 書籍についてこういった公開の場に書くと、身近なところからクレームが入るので、読後記は控えさせていただきます。

    http://www.rockfield.net/wordpress/?p=9727

  • 312.22||Ha

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