夏目漱石と西田幾多郎――共鳴する明治の精神 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316671

作品紹介・あらすじ

「同窓生」であり、ベストセラーの著者であり、禅に打ち込んだ。-これまで論じられることはなかったが、日本を代表する二人の知性の間には、多くの共通点がある。綿密な考証にもとづいて、かれらを包みこんでいた時代環境や知的ネットワークを解きほぐし、近代日本の思想課題を明らかにする、精神史的評伝。

感想・レビュー・書評

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  • 明治の初めに生まれた2人の知識人の歩みたどりながら、彼らが生きた時代の息吹を描き出そうとしている。彼らがどのような場所でどのような師や友人と出会い、また彼らの周辺にどのような人々が集まったか。また漱石の小説と西田の著作の背景にある共通した思いなどを探ることによって、当時の知識人の置かれた状況が浮き彫りにされている。

  •  霞ほどの接点しかないのに。
     両者を対比して描く。
     具体的な接点があったら、もっと。

  • 17/09/11。

  • 二人は面識はあったようだが、特に深い付き合いがあったわけではなさそうだ。しかし、同じ時代を生き、日本が西洋の思想を取り入れていく中で、同じように苦悩があったのだろうと思う。私自身は、夏目漱石はほとんどの作品を読んできたが、西田幾多郎は「善の研究」を20ページほど読み進んだところで停止したままになっている。刊行当時ベストセラーになっていたようだけれど、皆最後まで読み切ったのだろうか。夏目漱石はドラマでも観たのだが、どうしても、あの人物の周りに人がたくさん集まるということが信じられない。人当たりがいいという感じではなく、どちらかというと気難しい人物だ。家族に対してもかなりつらく当たっていたように見える。私もどちらかというと神経質な性質で、細かいこと(履き物がそろっていないとか、ゴミが落ちているとか、机がまっすぐになっていないとか)がすぐ気になる。心に余裕があるときは自分で直すのだが、気が立っていると人にきつく当たってしまう。嫌われる。ということが多い。夏目漱石と自分を比べるなどとはおこがましいが、私が想像する漱石の性格で人が集まるということは、その気難しさを十分に打ち消すだけの強い魅力を備えていたということなのだろう。だからこそ、あのような作品が残せたのだろう。

  • 東2法経図・開架 B1/4-3/1667/K

  • 121.6||Ko

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プロフィール

1948年、岐阜県生まれ。1996年、ベルリン自由大学学位取得。ライプツィヒ大学教授資格取得を経て、ライプツィヒ大学東アジア研究所教授。専攻は哲学、精神病理学。主な著書に、『精神病理からみる現代思想』(講談社現代新書)、『西田幾多郎の憂鬱』『西田哲学を開く』(いずれも岩波書店)、『〈主体〉のゆくえ』(講談社選書メチエ)、『フロイト講義 〈死の欲動〉を読む』(せりか書房)など多数。訳書に、『デジタル・デメンチア』(講談社)などがある。

「2015年 『再発見 日本の哲学 廣松渉――近代の超克』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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