イギリス現代史 (岩波新書 新赤版 1677)

  • 岩波書店 (2017年9月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004316770

みんなの感想まとめ

戦後イギリスの現代史を分かりやすく解説した本書は、政治史と文化史を同時に紹介することで、歴史を多角的に理解する手助けをしています。特に、イギリスのEU離脱に関する考察や、地域ごとの経済状況の違いが明ら...

感想・レビュー・書評

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  • イギリスの1940-2010年代の歴史を、10年か20年ごとの区切りで紹介した本。

    本書で設定される視座。
    ・「衰退」
    ・コンセンサス=「統治のスタイルと政策的連続性の面において、保守党と労働党という二大政党のもとで共通の理解が見られること(p8)」かつては社会民主主義的、サッチャー以降は新自由主義的コンセンサス。現在は後者が動揺しつつある状況。
    ・チャーチルの提案した視座、外交の「三つの輪」=コモンウェルスと帝国、対米関係、統合されたヨーロッパ。のち政治学者ギャンブルがこれに連合王国内部を加えて「四つの輪」とした。
    ・アイデンティティの変容:階級社会に基づくアイデンティティから、文化的差異(ジェンダーや民族、宗教等)によるものへ。

    いろいろメモ。
    ・第二次世界大戦後、労働党アトリー政権下での枠組み。自由市場と公共企業体からなる混合経済、完全雇用政策、労働組合を統治のパートナーとすること、福祉国家政策、帝国からの撤退。
    ・1950年代の経済的繁栄、それに伴う労働者文化の発達。スエズ事件をきっかけにした帝国からの脱却とヨーロッパへの石器院。
    ・1960年代:文化の多様化と山猫スト。
    ・1970年代は「英国病」の時代とされてきた。IMF借款、ストライキ多発、北アイルランドの紛争、経済危機、EC加盟。サッチャリズムはこの帰結と言われてきたが、仔細に分析するとそうでもない。
    ・1980年代:サッチャリズム=権威主義的ポピュリズム。市場原理の導入、為替管理の撤廃、自由主義、人頭税問題。フォークランド紛争。
    ・1990-2000年代:トニー・ブレア政権は「第三の道」を目指す。トップダウン方式の政治スタイル。コソボ空爆。格差社会の到来。
    ・2010~:緊縮財政、EU離脱。

    ブレイディみかこ氏の著作([ https://booklog.jp/item/1/4000023993 ]とか)で読んだ事象を、俯瞰して通時的に見るとこういう感じになるのかと思った。知らないことを勉強する時は、ミクロもマクロも併せ、読みやすい基本書を集中して読むのがやはり一番いいようだ。

  • 第3章まで読んだ上での書評。
    戦後イギリスの現代史を分かりやすく説明している。政治史と文化史を同時進行で紹介しているので、世界史を学んだ方々にはある種の補講を受けている感覚に近いかもしれません。

    2024/10/05 読破
    イギリスのEU離脱が、地方在住の年配の労働者階級が多いという仮説が腑に落ちる。イングランドは、北部より南部に人口と金が集中する辺り、北部の産業構造の転換が進んでいないように読み取れました。実態は存じ上げませんが、改めて面白い一冊でした。ありがとうございました。

  •  歴史を捉えるには、政治、経済、文化のバランスが難しいが、どうしても政治的な内容が中心となってしまう。政治を考える際、政党を中心とした政治的なスタンスをある程度理解していないとよく理解できない。もう少し初学者に配慮のある説明がなされるとよかった。個人的には、文化に触れる部分が多いと、背景もよくわかり、もう少し楽しめたかなと思う。

  • 大西洋に浮かぶイギリスの第二次世界大戦以降の歴史は意外にも知られていないのではないでしょうか。ヨーロッパ統合に注目されがちな高校の世界史の授業で扱われなかったイギリスの繫栄と衰退、日本と同じ島国の歴史の過去から日本人が教訓として知っておくべき知識も多い。新書なので手軽に学べることができます。

    【OPAC】
    https://opac.lib.niigata-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB24467253?hit=3&caller=xc-search

  • 現代史の本を始めて読んだのだけど、期待以上に面白い。教科書のように歴史的な事件を並べるのではなくて、それぞれの年代がどのように築かれ、語られたのかが掴めるようになっている。また、様々な角度から捉えられていて、社会や政治、経済から若者文化や映画まで幅広い。イギリス現代史の雰囲気がよく伝わってきて、身近に感じられた。

  • (後で書きます。戦後史を支配してきた主要なナラティブを組み合わせつつ通史を描くとのことで、コンパクトにまとまっている。参考文献リストあり)

  • 英連邦 common wealth 53カ国
     イギリス、キプロス、マルタ
     インド、パキスタン、スリランカ、マレーシア、シンガポール、バングラデシュ、ブルネイ
     カナダ、トリニダード・トバゴ、ジャマイカなど12カ国
     ガイアナ
     南アフリカ共和国、ガーナ、ナイジェリアなど18カ国
     オーストラリア、ニュージーランド、トンガ、サモア、など11カ国

  • 東2法経図・開架 B1/4-3/1677/K

  • 233.07||Ha

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著者プロフィール

北海道大学大学院教授。

「2019年 『家族の命運』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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