義経伝説と為朝伝説――日本史の北と南 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316923

作品紹介・あらすじ

歴史に名をのこす英雄、源義経とその叔父為朝。だが確実な史料は少なく、膨大な「英雄伝説」のみが流布する。とくに義経伝説は主に北海道へ、為朝伝説は琉球へと広まり、彼らの像は大陸の覇者や王朝の始祖的存在へと飛躍を遂げる。なぜそうなったのか?二人の伝説を通して北と南から「日本史」を読み解く、刺激的な一書。

感想・レビュー・書評

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  • 義経伝説と為朝伝説それ自体を論ずるのではなく、それら伝説がいかに流布していったか、なぜ伝説が広がる必要があったのかを、平明に解説する良書。
    蝦夷地、琉球が日本に組み込まれていく過程と密接に絡み合うという論及は、多くの示唆に富む。また、出版文化の発展ともリンクするという指摘も同様。
    さりながら、両説の取り込まれ方は、アイヌと琉球で異なる点もあり、その差が蝦夷地と琉球の歴史解説にもなり得ているという。200頁そこそこという制約のある新書で書くには、これが上限ではなかろうかと思われる濃い内容。

  • 刺激的な一冊。義経と為朝の伝説を通して、日本という国がどう広がってきたのかを紐解く。
    義経伝説で北の国境を広げ、為朝で南の領域を拡大するわけだ。さらに日本型華夷思想とでもいうのか、中国もその祖は日本の天皇の末裔とまで伝説は肥大する(義経=チンギスハン説のことですね)。荒唐無稽ではあるけど、18世紀後半の方日本ではけっこうな知識人も本気ではないのだろうけど言及していたらしい。ぞっとするのは、これが中国大陸侵略の思想的背景に利用もされたことだ。歴史認識と電設を峻別しなくちゃね。

  • 長年にわたる著者の研究の成果が実った論考で日本の外縁がどのように形成されてきたのか、ヤマト化とはどのような内実を持っているのかを思い知らされる。

  • 東2法経図・開架 B1/4-3/1692/K

  • 義経や為朝の存在した時代以前、旧石器時代から話が始まり二人の伝説が広がる背景や下地から詳しく説明がされていました。
    『吾妻鏡』や『椿説弓張月』以降の庶民の人気を追う本かと思って手にしたのですがアイヌや琉球王国が近代日本にどのように呑み込まれていったのかが深く掘り下げられており、思っていた内容と違いやや驚きましたが色々と勉強になりました。

  • 書籍についてこういった公開の場に書くと、身近なところからクレームが入るので、読後記は控えさせていただきます。

    http://www.rockfield.net/wordpress/?p=11041

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