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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004317289
みんなの感想まとめ
戦争体験を持つ企業創業者たちの人生を通じて、経営の背景にある深い人間ドラマが描かれています。著者は、ダイエーの中内㓛やワコールの塚本幸一など、実際の取材を通じて得た貴重な証言をもとに、彼らの戦争体験が...
感想・レビュー・書評
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企業取材歴40年のノンフィクション作家が、取材で出会った、過酷な戦争体験を持つ大企業創業者たちを描いていく本。
ダイエーの中内㓛、ケーズデンキの加藤馨、ワコールの塚本幸一などに、それぞれ一章が割かれる。
彼らの戦争体験は、戦後に創業した企業の経営と、分かち難く結びついている。
たとえば、ワコールを創業して日本に婦人洋装下着を定着させた塚本幸一にとって、下着は平和の象徴であり、女性たちが美を追求することすら許されない時代に戻してなるものかという執念の結晶だった。
創業者の戦争体験(従軍体験)に的を絞って経営を論ずるという、ユニークな切り口の経営書であり、反戦の書でもある。
著者は声高に反戦を叫んだりはしない。戦争体験によって一変せざるを得なかった創業者たちの人生を通して、戦争の悲しさ、愚かしさを、ただ静かに告発するのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
経済を専門とする職業ライターが書いたので読みやすく、さっと読めた。ただ書き手としての技術の高さ故か、読み物として面白くするような技術を散りばめられているような気がして、専門家の著した本よりは重厚さには欠ける。しかし、著者もそれは意図しているだろうし、結果、引き込まれるような読書体験をすることができた。
戦地に赴いた経営者は、その体験から得た教訓や使命感を経営に活かし、独特の経営観を構築した。戦争の体験は言語にあらわすことにできないほど悲惨で、当時、若輩の一庶民に過ぎなかった後の名経営者達も、多くの帰還者と同じように、生かされていることの申し訳無さを感じたという。
その精神的なダメージは、帰還後にも完全に治癒することはできなかったのだろうと想像することは容易い。
その理由は、彼らと比べるのは僭越であるが私自身の体験によるものからである。過去の強烈な体験によって与えられた精神的なダメージは、悪夢やフラッシュバックによって鮮明に保持され続け、ちょっとした相手の行動も警戒してしまうようになり、時には気を失いかけるときもあった。文字通り人生を一変させた。
なにかの引用になるが、一度つけたぬか漬けは、もとに戻らないのと同じように、脳の思考回路も変わってしまって、もとに戻らなくなるのだろう。
権力に振り回されてきた彼らの国家に対する猜疑心を私は、以前は冷めた目で見てきた。平和の社会に安住している中で、メディアがスキャンダラスな報道に終始している。そうした環境下におかれた政治家や官僚に対して、同情の念すら抱いていた私は権力に従順な人間だったのだろう。
しかし、自分が当事者となり、入社した企業など一個人では対抗できない大きな権力(他にもあるだろう )に相当痛みつけられた後ならよく分かる。権力というのは保身のためなら手段を選ばないのだ。
ちょっとしたきっかけで、権力に従順であった者にも、強権的な力が及んでくることは肝に銘じておくことだ。
戦後日本は経済大国になった。その要因は様々であるが、戦争を体験した先人のその家庭をも顧みない労働と、彼らの技術革新に対する貪欲さは多いに経済成長に貢献しただろう。
臭い表現となるが、豊かな国を築いた先人の意志に反して、再び戦争への道を通ることは許されない。それなりに過酷な体験をしている中だからこそ、私はこの書に非常に共感できるのである。 -
SDGs|目標16 平和と公正をすべての人に|
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/711792 -
あとがきにもかいてあるが、共謀罪を契機に執筆した一冊。戦争体験をした経営者の逸話から反戦を訴える著書だと考えていい。
戦争体験と経営者の関係性を学術的に考える一冊だと思っていたが、単純に経営者の戦争体験を書いた本であった。
イデオロギーに対してどうこうではないが、感情論的な面が見えて残念。
反戦書としては良書の分類だと思う。 -
戦争を経験した人は、「生きているだけで幸せ」という気持ちを強く持っている。
身近な人が亡くなり、なぜ自分だけ生き残ってしまったのか…。
昔はそもそも高校や大学に進むだけでも困難だったし、戦争で食事も貧しく死の危険も常にある環境…。
今、食べたいものが食べれて、やりたいことを仕事に出来て、女性も働きやすい環境になって、安定生活が出来ることは奇跡のような幸せなこと。
だから、少しでも世のため人のために還元することができるように常に意識して生きていく。 -
Wacoalの話が面白かった
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立石泰則著「戦争体験と経営者」
ダイエー故中内氏やケーズ電機創業者加藤氏など戦後経営者の平和と経営のバランス感覚を探った著作です。
久し振りに腹落ちする真っ当な話でした。
金儲けや妄信的な日本第一主義など自分勝手な理屈に弱者を巻き込んでいく現代のリーダーに読ませたい本です。 -
第1章 戦地に赴くということ
第2章 日本軍は兵士の命を軽く扱う
第3章 戦友の死が与えた「生かされている」人生
第4章 終わらない戦争
著者:立石泰則(1950-、北九州市、ノンフィクション作家) -
戦争体験を経て戦後経済を牽引した経営者たちの話、中内功とケーズデンキ加藤社長の話が特に印象に残った。関西の経済団体の集まりで住友金属の重鎮の防衛論に反論したこと、阪神大震災の時には政府より早く災害対策本部を作り、店舗に商品をヘリで運び「暗闇は人に絶望をもたらす、店を閉めるな」と指示したこと。通信兵退役後、柱と屋根だけの家を借りてラジオの修理から店を起こし、顧客と社員大切にする経営を貫いたこと。
本は薄く、亡くなってる人も多いので、かなり物足りない。あと30年前に出版されていたらこの何倍もボリュームが増え、1冊にはとどまらなかったろうと思ってしまう。 -
本館開架(新書) [日中戦争(1937〜1945)] [太平洋戦争(1941〜1945)]
http://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB2648200X -
335.13||Ta
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東2法経図・6F開架 B1/4-3/1728/K
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2018年7月読了。
ケーズデンキ・故加藤名誉会長の「日本軍は兵士の命を軽く扱う」はとても重い。
過労死させている会社は、やっていることは旧軍レベル。
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