東アジア仏教史 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004317586

作品紹介・あらすじ

紀元前後、シルクロードをへて東アジアに伝えられた仏教は、西から東へ、また東から西へと相互交流・影響を重ねながら、各地で花ひらいた。国を越えて活躍する僧侶たちや、訳経のみならず漢字文化圏で独自に創りだされた経典、政治・社会・文化との関わりに着目し、二千年にわたる歩みをダイナミックにとらえる通史。

感想・レビュー・書評

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  • 岩波新書でこのテーマが出版されるとは思っていなかったので、新鮮な感覚で読むことができました。タイトル通りに、東アジア(中国・日本・韓国・ベトナム)のいわゆる漢字文化圏の仏教の歴史を通史として描いた入門書、概説書です。どうしても、仏教の難しい用語を避けて通れない内容なので、そこは何とか慣れてもらわなければ通読は難しいのですが、時代ごとに分けて章立てされているので、例えば、日本の仏教史に関するところだけを拾い読みすることも可能です。また、極力、難しい表現を避けるような工夫もされているので、まったく初めてであっても、わかる所から読んでいけば良いのかなとも思えました。巻末に詳しい参考文献もつけられています。

  • タイトルの通り、古代から近代まで、東アジア諸国の仏教について幅広く概説した本。日本についての部分は知っている内容がありすんなり読めるがそれ以外の部分の多くはほとんどが初めて知るような内容でかつ難解とても覚えながら読むという事は難しかった。それにしても、一行一行に情報量が多く、乾いた調子でさらっと面白いことが書いてあってとてもよい。
     日本に入ってくる仏教というものはほとんど中国の影響かで変質した仏教であるという事があらためて分かった。それにしては我々日本人は中国の仏教について知らなすぎるのだなという事も分かった。あたりまえだけど、お経も漢字だもんな。
     五胡十六国時代の中国の歴史についても軽く触れられるが、数行でかなりの殺伐とした時代像が伝わってくる。このような時だからこそ仏教が必要とされ、また迫害されそれを繰り返しながら深化していく過程がみえる。
     そしてこれは感じたことだが、日本に入ってくる儒教というものがなぜ全面的にならないかというと、そもそも日本に入ってきた仏教が儒教とだきょうした仏教だからかとおもう。
     以下、面白かったことを抜粋します。
    ・1p仏教の歴史は釈尊観の変化の歴史にほかならない
    ・10p擬論
    ・23p四諦八正道、五蘊
    ・33p大乗経典の般若経 維摩経 維摩の物語
    ・41p心の宗教 仏教唯識論 勝鬘経
    ・42p玄奘 大唐西域記
    ・44p 大日経 密教 ヒンドゥー教の髪に位置付けられた仏陀
    ・56p中国では空を飛ぶ金色の仏陀!老子と仏陀の類似
    ・67p高句麗への普及仏教は最新の技術のおしえでもある
    ・75p法顕 一切衆生悉有仏性を訳した 仏界とかだったもの 涅槃経が今後を規定していく
    ・82p心の分析をする仏教
    ・86p北魏の廃仏とその後の孝を取り込む仏教

    ・95p大乗起信論
    ・100p梁の武帝 仏教にのめりこむちな、皇太子は『文選』を編纂
    ・p108華北の禅宗

    113p論争をやめよと激しい調子で非難攻撃し、論争を巻き起こした三論
    ・p114天台 法華経 隋 仏教に熱心
    ・ 131p聖徳太子は淡海三船がつけた小倉豊文が厩戸王とした?

    135p中国の則天武后 廃仏 円仁
    136p武宗が翌年、道教の長生薬の飲みすぎで亡くなると、仏教はまた復興したが
    142p華厳宗
    145p密教
    152p私にはわかりませぬ わしはもっとわからぬ
    仏に会えば仏を殺せといいはなった臨済義玄
    157p草木仏性 日本独特
    169p奈良時代の仏教 聖徳太子信仰の成立
    203p高麗大蔵経
    209p法然
    223p王陽明
    229p李氏朝鮮時代の仏教すいたい
    235p蓮如
    249p章炳麟 中華民国

  • 19/05/07。

  • 東2法経図・6F開架:B1/4-3/1758/K

  • インド・西域から伝えられた仏教の東アジア(漢字文化圏)における、変容や相互交流の有様を受容から近代までのスパンで概説する通史。巻末に参考文献紹介あり。

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著者プロフィール

1950年生まれ。専攻は仏教とその周辺文化。駒澤大学教授。主な著書に『東アジア仏教史』(岩波新書、2019年)がある。

「2020年 『近代の仏教思想と日本主義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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