植民地から建国へ 19世紀初頭まで (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 106
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004317708

作品紹介・あらすじ

近代世界においてつねに強い光を放ち、深い影を落としてもきたアメリカという国。最新の研究成果にもとづき、一国史を超える豊かな視座からその歩みを叙述する。第一巻は、先住民の世界から植民地期、独立革命と憲法制定、そして新共和国としての試練まで、初期アメリカの歴史像を、大西洋史や記憶史の知見もふまえ提示。(全4冊)

感想・レビュー・書評

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    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=341088

  • 2019年5月読了。
    これは期待のシリーズということで早速読み始めた。
    東部植民地としての発生から21世紀までのシリーズで、
    本書は入植から独立を経て19世紀初頭までを描く。

    56ページ
    人間の移動という視点から植民地北米を見ると、半数以上が年季契約奉公人もしくは流刑囚。皆が希望を持って新大陸に渡ったとするのはミスリーディングでは。戦前の日本から満州に渡った人の属性を見たらどんなことが分かるか、興味深い。移民はいつの世も立場の弱い者ということなのかもしれない。

    61ページ
    南部はプランテーション経営が伸展することで性別による役割分業が進行し、家父長主義的家族が形成されたという説。なるほど「南部の保守性」というのは、そういう土台があったのねという感。

    70ページ
    意外にも大西洋を中心に置いた(つまり欧州と北米大陸の関係性に着目したら)歴史叙述はこれまで少なかったのだとか。どのように交易をしていたのかを示す図が掲載されている。

    112ページ
    アメリカがどうして独立しなければならなかったのかの三つの構成要素 ①自然法にもとづく革命権 ②ジョージ3世による悪政 ③本国からの分離独立は論理的な帰結である。

    134ページ
    クロニクル記念碑の写真。異論のない「正当さ」を示す存在が国民統合の象徴として機能するのは、国のレベルでも(我が国であれば天皇)、企業のレベルでも(カリスマ経営者や伝説的な製品やサービス)さして変わりはないように思う。

    160ページ
    アメリカ独立宣言は1776年に出された。日本は田沼意次の時代。

    161ページ
    民主=デモクラティックと共和=リパブリックの違い。民衆の力や支配を意味するのが民主、公共善の防衛を謳い「有徳の市民」=選ばれた者が支配するのがリパブリック。今の民主党と共和党の考えも、さして変わらないのでは。

    195ページ
    自由の国の都・ワシントンは、多数の「圧倒的に不自由な黒人奴隷」を動員して建設された。なんというアンビバレンツ。

    205ページ
    3代大統領ジェファーソンは、自分のプランテーションで「使用」した黒人奴隷の間に子をもうけ、剰えその異父母姉妹とも関係していたという。凄まじい性的搾取。

  • また楽しみなシリーズが始まった。
    当たり前だけどアメリカ大陸の発見から、アメリカ独立宣言まで270年もある。メイフラワー号による入植も1620年だから、大陸発見からは100年以上経過している。けっこう知らないことばかりだ。そして当然だけど建国にいたるまでの道のりが現在のアメリカを形づくっているわけで、いろいろと楽しく読ませてもらった。アメリカで紙幣文化進んだ理由や、アメリカ大統領の任期はなぜ2期8年なのか? やっぱり歴史があるよね。

  • 東2法経図・6F開架:B1/4-3/1770/K

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著者プロフィール

*2014年4月現在名古屋大学大学院文学研究科教授

「2014年 『海賊たちの黄金時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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