労働法入門 新版 (岩波新書)

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  • 岩波書店 (2019年6月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (276ページ) / ISBN・EAN: 9784004317814

作品紹介・あらすじ

「戦後労働法制の大変革」とされる働き方改革関連法の施行開始を受け,好評を博した初版を八年ぶりに改訂.「働き方改革」の内容はもちろん,その他の法改正や判例の展開を盛り込み,発展を続ける労働法の全体像を描き出す.

感想・レビュー・書評

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  • 自分がライフワークバランス崩壊状態で、今の働き方に嫌気が差していたところ、本屋さんでこの新書を見つけ、いまの状況がいかほど法律から逸脱した状態なのかを確認すべく、何となく興味が湧いて購入

    「労働法」と一言で言っても、さまざまな法律から成り立っていて、今のルールが、どのような経緯、歴史で成り立っているものかということを、一貫した論理立てでまとめられていてとても興味深かったです

    「個人」「国家」「集団」のバランスを考えた法体系、ルールを逐次更新していくことが大切であること、昔みたいな工業生産前提なものから、労働者も仕事も多様化した現代にどのようにマッチさせていくべきか、試行錯誤が続いている、けれど、とても考えられた法律、決まりであることが知れて勉強になった

    自身の状況は、法律違反ではない状況だけれど、本書でも語られていた「名ばかり管理職」問題として、問題提起されていたのはとても合点がいきました

  • 2021年現在の状況においてはとてもリベラルな、労働法学者による入門書。
    ところどころ流してる感じで少し物足りないが、わかりやすくまとまってます。

  •  企業で働く者として知っておかなければならない内容だと思ったので購入。
     法律を紹介しているだけでなく、成立した背景や欧米と比べた日本の労働法の特徴や課題も説明していてとっつきやすい。
     なんで非正規の契約って3年以上ダメなんだろうとか、海外の労働法ってどうなってるんだろうとか、疑問に思ってたけど調べずほったらかしにしてたことが読み進めていくと次々解決していく。サラリーマンで労働法をそんなに知らない人は読んでて楽しくなると思う。

  • 2025-新書6冊目読了
    日本は世界に比べて、従業員を解雇しにくい。それは労働契約法16条。解雇の定義に加え、2003年に改正された労働基準法18条の2として、解雇権濫用法理が明文化されたから。
    労働者の健康を守ることについて、EUとアメリカを比較している。
    労働者の定義は、労働基準法→労働契約法→労働組合法の順に範囲が広くなる。

    2018年の働き方改革で、日本の労働法はEUのように直接規制をかけるものが増えた。労働者、使用者の定義は法によって異なるため、この点はドイツ法に寄せていくことになるのか?今後、個人として、集団として自分の働き方を考えていくことが自分自身が働きやすくなるだけではなく、様々な働き方をみんなで認めあっていく世の中へつながる。

  • ふむ

  • 労働法に関するおおよその知識を身に着けておいたほうがよさそうなので、同じタイトルの本がけっこうあるなかからこの本を選び、読んでみた。水町さんにけっこう好感をもっているからというのが一番大きな理由だろう。だから、各章の冒頭にあるコラムっぽい文章も、ほかの誰かさんが書いてたら、べつにこういう本にくだけた文章いらないからって鼻白むところだけど、この本ではそうは思わなかったよ。
    知識として頭に入れるつもりで読んだので、読んで何かを思うというものではないけれど、ひととおりのことが押さえられる良質な入門書だと思う。

  • タイトルの入門とは異なり、初学者には取っ付きにくいものの、幅広い概念を薄い一冊に収めたのは、凄いことだと思った。

  • 入門にしては情報量がかなり多く、一回読んだだけでは吸収しきれないものの、単に法律の中身だけでなくその背景まで説明しつつ、全体をきれいにまとめてくれている。理解しやすい良書だと思います。著者の思想としては労働者寄りだと思います。

  • 労働法の法源として、強硬法規、労働協約、就業規則、労働契約の優先順位が存在し、日本では、特に解雇に関して使用者側に厳しい要件が課せられている一方、採用に関しては非常に広い裁量が与えられている。
    また、労働組合による労使関係の調整が重要な意義を持つこともよくわかった。

  • わかりやすかった
    詳細すぎて結構とばして読んだ

  • 分かりやすく面白かった。長期の雇用を基本としている共同体的な日本社会、という背景が、日本の労働に大きく影響している。長時間労働させる会社なら労働者がさっさと転職していくというアメリカのドライさは、一生日本の主流にはなれないと思う。そこも分かった上で、使用者が年休カレンダーを作って年休取得率100%を達成するヨーロッパ型の仕組みに日本も寄せていこうとしている、という説明が分かりやすかった。働き方改革の裏側が少し分かった気がした。

  • この書籍を元に現状についてディスカッションすると広がりがあると思える。それだけ入門的でありながらも網羅性が高く、法的専門性が高い。自社に思いをはせる書籍としてうってつけだ。

  • 買って良かった!労働法理解の第一歩。

  • 社会福祉士の勉強していて、介護や育児の休業が出てきたのでそれの復習になりました。また、以前の大学で問題になったサブロク協定、労働委員会など、基本概念を学び直せた。

  • やっぱり凄いよね〜^_^

  • 労働法入門

    労働法における各論の記述もさることながら、「なぜそうなっているのか」を歴史的な視点を交えて解説している。非常に満足度の高い入門書であった。本書を読めば、労働というものが歴史上非常に人間の深い部分と密接にかかわってきたことがよくわかる。そして、現代においても労働問題というものが後を絶たないのは、それが未だ答えのない哲学的な問いであるからなのだろうと考えるのである。
    本書で学んだ労働法における最大原則は、強行法規についてであろう。労働法の世界では、当事者同士の契約の内容を外から規律する法律が多く存在し、当事者の自由な意思を制約する役割を果たしている。それは労働契約に内在する人間的性格・経済的格差・自由の欠如という3つの特徴に由来しており、人間そのものを対象とし、当事者間に経済的な力関係の差があることが多く、また契約を履行する上で人間の自由が奪われている労働契約を、当事者の自由な決定にゆだねてしまうと、労働者が人間としてではなく、モノとして扱われてきてしまう社会的な弊害が生じるからである。
    労働法の発達は、20世紀初頭の社会権の発達に密接にかかわっている。19世紀はまさに自由の時代であった。各国で市民革命が起こり、個人の自由というものが歴史上もっとも叫ばれた時代である。しかしながら、自由と資本主義のかけ合わせはまさしく劇薬であった。資本主義の名のもとに、自由な契約が取り交わされることで、今ではあり得ない労働時間やイギリスの炭鉱における児童労働などが跋扈した。それを受け、人々はすべてを自由の名のもとに個人の自由な決定に委ねる危険性に気づき始めたことで、なんでもかんでも自由に契約することを一定レベルで外側から規制する形で考えられたのが、労働法なのである。この流れは、いつぞやの母校の入試問題で、ワイマール憲法の特徴を「社会主義の油を一滴たらす」とオットー・フォンギールケが評した意味を問われた時の回答と同じであり、個人的にも19世紀と20世紀の大まかな思想的な潮流の過渡期をとらえるうえで最も重要な時期であると考える。
    さらに、本書では、現代の労働法が一定レベルの画一的な労働や工場のような集団的な場所での労働を前提としている部分があり、現在の多様で複雑な労働市場の変化に対応できていないことを指摘する。そして、それを克服するためにも、国家による統一的な規制に対して、より個別性を高めつつも、やはり個人には委ねない「集団」での労働規制の重要性について提唱している。ここでもやはり、トクヴィルの指摘するアソシエーションの重要性に焦点が当たっている。

    最近、労働者をモノとして扱うということの功罪について、個人的には再考する余地があると思う。そもそも、モノであれば、もっと大切に使うのではないのか。工場でさえも、機械にはメンテナンスをし、耐用年数を上げるために使用時間を区切ったりしている。無論、労働者を機械論的にモノ扱いすることの倫理的問題はあるが、むしろモノとして割り切ることで切り開ける未来もあると思う。
    昨今のMLBでは球数制限が当たり前になってきている。かつてのように1日に何球も投げさせることで、怪我につながることが球界として常識となってきた。そのため、選手自身が長くキャリアを続けることと、球団側のメリットが一致した形で外部からの規制がなされた。こうした流れは、労働法の図式と近似している。ゴールドマンサックスの1年目の提言も取り上げられているが、究極的には長期的にアウトプットを出し続けることに使用者側がケアすることという点でMLBと一致しているからには、同様の規制がないことの方がおかしいのである。一方で、もはや趣味と判別のつかなくなった労働もある。そうした人々から労働を取り上げる規制であってはならないが、そのような人々がどのようにエンゲージメントを高めているのかということはまたしても哲学的な袋小路にはまりそうな予感がする。今後もこの問題について深く考えていきたい。

  • 労働法の背景についての説明を交えながら説明をされていて良かった。特に文化の違いで労働法が異なると言う点がとても面白かったです。あとはケーススタディみたいなのがもっとたくさんあると法律初心者には読みやすかったかなと思いました。

  •  労働法をめぐるあれこれを少し大きな視点でとらえた一冊。労働に対する考え方が文化や習慣で違っていて、労働法にもそれが反映されているとか。また同じ国でも、時代とともに労働の考え方が変わっている。

     変化という意味では、コロナ禍の影響は大きいものになりそうだ。テレワークが一気に広がって、労働観や雇用形態、働き方も、これから一気に変わる可能性がある。加えて、雇用する側の変化も大きい。“何とか踏ん張ってきた”という企業の中には廃業を決意したところも少なくないし、一大産業である「外食」や「運輸」の構造も大きく変わりそうだ。

     当事者から見れば法律の改正はいつもゆったり。働き方や産業構造の急激な変化に、労働法がついていくのも簡単ではない。

     それにしても、日本の労働組合の存在感って。。。

  • 【北海道大学蔵書目録へのリンク先】
    https://opac.lib.hokudai.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2001763438

  • 水町先生の「労働法」を読む前に、概要を知るのにちょうどよい。労働法の歴史から始まるところが特徴。

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著者プロフィール

早稲田大学教授

「2026年 『労働法〔第11版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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