教育は何を評価してきたのか (岩波新書 新赤版 1829)

著者 :
  • 岩波書店
4.00
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 119
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004318293

作品紹介・あらすじ

なぜ日本はこんなにも息苦しいのか。その原因は教育をめぐる磁場にあった。教育が私たちに求めてきたのは、学歴なのか、「生きる力」なのか、それとも「人間力」なのか――能力・資質・態度という言葉に注目し、戦前から現在までの日本の教育言説を分析することで、格差と不安に満ちた社会構造から脱却する道筋を示す。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 就活中の学生が愚痴っている。エントリーシートの段階ではじかれてしまうと。京都で3番手の大学の学生である。しかし逆に言うと、学生がそういう会社しか選んでいないのだとも思う。小さな会社でもやりがいのある仕事はできる。会社は大学名で学生を選び、学生は仕事の内容ではなく会社名で就職先を選んでいる。そんな気がする。未だに。本書は1,2章と終章を読めばいいかも知れない。途中の章にある資料は読むのに疲れた。1章図1-4がおもしろい。日本人は、現在の仕事より高度な仕事ができるとは思っておらず、もっと研修が必要だと思っている。自信がない。自分も同じような気がする。謙虚と言えばそうも言えるのかもしれない。しかし、やはり自信が持てないのだろう。逆に言うと、諸外国はどうしてそんなに自信があるのか。それも不思議だ。平均的な学力は日本が高いのだ。でも自信がない。このあたりの理由を、本書からちゃんと読みとることはできなかった。外国の学校制度にも興味がある。終章にイエナプランの話が少し出てくるが、果たしてそれがいいのかどうか。今以上に格差ができるのではないか。ただその格差は決して悪いものではない、と感じられるようになるのかもしれない。人はそれぞれ違ってよいのだ。高校が大きく変わろうとしている。高校段階で専門をいろいろ分けようとしている。これはどうだろう。どちらかと言うと、高校までは全員普通科で、なんなら義務教育でもいいのではないかと思っている。専門に分けるのは大学からでいいような気もする。たしかに大学への進学率を下げようとしているのなら、早期に専門化するのは正しいのかもしれないが。ハイパーメリトクラシーとかハイパー教化とか、なんとなくしか分からないが、それが2010年代に入って色濃くなっているのだとか。それというのは、一政府、一首相の違いで、そんなに大きく変わるものなのだろうか。文科省にも芯のある職員がたくさんいると思うのだが。ところで、P.222の探求科は求で正しいのだろうか。単なる誤植か?

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

東京大学大学院教育学研究科教授

「2018年 『文系大学教育は仕事の役に立つのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

本田由紀の作品

ツイートする