リスクの正体 不安の時代を生き抜くために (岩波新書 新赤版 1836)
- 岩波書店 (2020年6月22日発売)
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感想 : 22件
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Amazon.co.jp ・本 (282ページ) / ISBN・EAN: 9784004318361
作品紹介・あらすじ
新型コロナウイルスの脅威、相次ぐ豪雨災害、首都直下地震の恐怖……。リスク社会化した現代日本において、私たちの日常生活はさまざまな「リスク」「不安」「恐怖」に囲まれている。これらの「不安」とどう向きあっていけばよいのか。科学史・科学論の知見を縦横無尽に駆使しながら、斬新な切り口で考察する。
感想・レビュー・書評
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コロナ禍が本格化した2020年に編集された本。日本社会にある様々な「リスク」の背景と、それにどう向き合うべきかを説いている、新聞の社説集のようなテイスト。
あとがきで「リスク」という言葉のいい日本語訳が無く、それゆえに日本人はこのリスクという概念に向き合いきれてないのではという疑問が呈されている。その反動として日本語で広がったのが安全安心だ、とも。言い得て妙な感じを受ける。
技術の発展で様々な便利と快楽を享受できると同時に新たな危険(リスク)も生じる。平和慣れしすぎてそのことに蓋をしてしまい、安全安心を当たり前に捉えすぎてワガママな国民性になってやしないか。そしてそれが積み重なった結果が「失われた30年」であり、その傾向は今後も変わらないだろうと思えた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
背ラベル:301-カ
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コラムという枠組みによる読みやすさと、企画趣旨としての一種の提言を落とし所にしている小気味よさはあるので、更に深く学ぶきっかけとしては。
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現代日本が抱えるリスクの羅列でした。朝日新聞のコラムニストによるものです
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仕事上のリスクにどのように対応すればよいかというヒントになると良いかなと思って購入した本。
豚コレラ、火山、外交、マスコミ、水源など、新型コロナ以外についても、様々なことについて考えさせられた。 -
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コラムのかき集めたものであり、期待していた学びは特になかった。
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「リスクの正体」というタイトルは新型コロナウィルス感染の拡大のこの時期に、関心を引きやすいけれども、これは各コラムに共通している「正体が何か、よく見ましょう」という態度を表明していて、読者に著者としての回答を提示するものではありません。
各コラムにあげられている事件は、この5年くらいの間に起きたことで、まさしく著者が言及しているメディアがアジェンダとして取り上げたもの。例えば、post-truthをして近代から中世的なものへの揺り戻しとみてこれに警鐘を鳴らします。それはよいけれども、その先は? 著者の打ち手として考えるのは? 新聞に掲載されたコラムを集めただけのものになっていることが残念です。 -
はしがきが8ページあり、ここを読んだときには期待があった。COVID-19や地震をからめて重厚なリスク論が展開されるのだろうと。なんせ岩波新書で「リスクの正体」というタイトルだもの。ところが本文は、朝日新聞の連載らしいが、すべて4ページ完結の時事ネタのさらっとしたエッセイが最後まで続く。途中で「これ、本当に岩波が出したのか」と表紙を確認したほどだ。岩波新書までもが玉石混交となると、タイトルやはしがきだけで買ってはいけないということになる。なぜ朝日新聞出版で出さない?
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朝日新聞で掲載されてきたコラム「月刊安心新聞」を分野ごとに並べ直して纏めた一冊。感染症、自然災害、ネット社会、食の安全などなどリスクや安全・安心に関わる様々なテーマを取り上げている。コラム集なのでどの項目も4ページで纏まっており読みやすい。安心やリスクについて考える際に非常に役に立つ本である。高校生や大学生が時事問題を学ぶためにも大いに役立つのではないだろうか。
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コラム集。あー、そんな事あったなぁって思い出すには良いけど、途中から疲れてく。勉強になったなぁーって言う実感も薄かった。
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1 感染症のリスク
広がる“COVID─19”--難局をどう乗り切るか
MERS感染拡大ーー文明が生んだ不意の一撃
はしかの流行とワクチン接種
二六年ぶりに日本に現れた豚コレラ
2 自然災害と地球環境のリスク
御嶽山の突然の噴火
「宙づりの日々」
繰り返す豪雨災、力ずくの治水の限界
地震のリスクーー予知より「備え」に智恵を
未来のリスク
新潟県糸魚川・アスクル火災の教訓
ヒアリ騒動を考える
地球温暖化問題はなぜ難しいか
地質学と「チバニアン」
世界の水問題とバーチャル・ウォーター
災害が多発した二〇一八年
遅れた台風一五号の被害の把握
日本列島と自然災害
3 新技術とネットワーク社会
ドローンの功罪
「シェール革命」と中東の緊張
人工知能と囲碁
自動運転車の未来
「もんじゅ」と「豊洲市場」
広がる「ポスト真実」
仮想通貨の理念と課題
情報化がもたらす変化
日本の「イノベーション政策」
「ブロックチェーン」再考
量子コンピューターの可能性
4 市民生活の「安全安心」
食のリスクとメディア
ジャーナリズムと行政
少年犯罪への視線
老朽インフラ劣化の危機
バンコク爆破テロとリスク社会
パリ同時テロの衝撃
「プロのモラル」
相模原障害者施設殺傷事件から考える
映画『シン・ゴジラ』を観て
高齢ドライバーの事故
豊洲市場のベンゼン騒動
現代の「杞憂」
テロの「恐怖」の拡散
相次ぐ品質検査の不祥事
高齢化社会と法医学
裁量労働制の落とし穴
四九日も逃走できた理由は
自己責任論の思想
5 時代の節目を読む
ノーベル賞ラッシュ
過剰なバッシングのメカニズム
「ゆとり世代批判」の貧困
トランプ大統領誕生が意味するもの
新時代の教育改革
「冷戦後」の終わり
ICANのノーベル平和賞受賞と日本
「失われた三〇年」の正体
相対化するテレビの地位
令和フィーバーに思う
加藤典洋氏の「ねじれ」論
研究不正ーー事実と虚構の壁が溶けたか
「文理融合」の好奇心
ドラマが描く五輪と国家
「安全安心」とリスク -
朝日新聞の記事で読んだ記憶のあるものもかなりあったが、このようにまとめて読めるのも楽しめる.リスクという観点から「感染症のリスク」「自然災害と地球環境のリスク」「新技術とネットワーク世界」「市民生活の安全安心安心」「時代の節目を読む」と分類していたのは、読者としては捉えやすい構成だと感じた.”安全安心”は全く違う概念を似たような言葉の連続で、あたかもリスクを考慮していますよ というお題目になっている.これはいつも気になっていたが、p250で出てきたので安心した.
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これはひどい。タイトルからして、販促用で、中身はスカスカのコラム集。
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この世を取り巻く各種リスクの要点が掴めた
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タイトルを見ただけで購入。
一読してもう少しスッキリする内容かと思っていたので
少しがっかり。
新聞の連載コラムと分かって納得(帯に書いてあるねw) -
東2法経図・6F開架:B1/4-3/1836/K
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自分に関わるすべてのモノ、コトが、何らかの脅威を秘めている。そのことを理解しながら生活せねばならない。論究不足なところがあるのは、もとが新聞コラムだからしょうがない。
著者プロフィール
神里達博の作品
