本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784004318699
作品紹介・あらすじ
目はかゆく、鼻水は止まらない。この世に花粉症さえなければ——。毎年憂鬱な春を迎える人も、「謎の風邪」に苦しみつつ原因究明に挑んだ一九世紀の医師たちの涙ぐましい努力や、ネアンデルタール人以来の花粉症との長い歴史を知れば、きっとその見方は変わるだろう。古今東西の記録を博捜し、花粉症を愛をもって描く初めての本。
感想・レビュー・書評
-
植物生理学者の著者による、花粉症の文化史といった内容の一冊です。
医学書とは違い、花粉症に関する逸話や歴史が綴られています。
地域によって花粉症の原因となる植物は異なりますが、欧米では庶民よりも富裕層が罹る“貴族病”として扱われてきました。
かつての日本では貴族病である花粉症の罹患率が圧倒的に低かったのですが、植林政策によって晴れてスギ花粉症を大衆が手にすることになります。
大変、光栄なことですね。
著者は花粉症にも色々あって愛でることもできることを知ってほしくて執筆したようです。
花粉症患者の一人ですが、寄り添ってくれるスギ花粉を愛せるかどうか不安です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
花粉症の原因解明に向けて、いかに多くの研究者が尽力したかが伝わってくる本でした。
アメリカの上流階級の間では花粉症に罹患することが一つのステータスにもなっていた、というのが興味深かった。
花粉症は現代の病気ではなく、古代からあったことにも驚いた。 -
春は何の季節?
桃、桜、新緑、せせらぎ。
いやいや、花粉症に苦しむ人にとっては、何といっても花粉の季節だろう。
気候もよくなり、外で過ごすのにぴったりな季節のはずなのに、マスクは手放せない。今年はいずれにしろ、コロナ禍でマスク姿の人も多いが、例年、春先にマスクをしていたら、それはほぼ間違いなく花粉症の人である。
目はしょぼしょぼ、鼻はずるずる。
夫婦とも花粉症なので、洗濯物も布団も、我が家はこの季節、外干しを避ける。
春の爽やかな風を思いきり吸い込みたいところだが、そうはいかないわけなのである。
さて本書。「花粉症と人類」とはなかなか壮大なタイトルである。
実際、内容も花粉症の人類史といった趣でおもしろい。
人類はいつ花粉症と出会ったのか。
ヴィクトリア朝では貴族の病気だった?
花粉症の原因特定までの道のり。
イギリス・アメリカ・日本各国の花粉症。
興味深い話題が続く。
花粉症の歴史はどこまでさかのぼるか。
聖書や古代エジプトの記録の中にも、あるいはこれが花粉症かと思われる記述はあるが、確実とは言えない。歴史のロマンとしては深読みできて楽しいところではある。
ペルシャの医師、ラーゼス(865-923)がバラ風邪として記録しているのが、季節性アレルギー鼻炎の初めての記述と思われる。
ヴィクトリア朝期には、「夏カタル」として知られた。季節性であることはわかっていたが、原因は暑熱であると考えられた。
花粉が症状を引き起こすことを突き止めたのはチャールズ・ハリソン・ブラックレイ(1820-1900)で、彼はこれを「実験的研究」によって立証する。実験はすさまじく、80種類以上の花粉を集めて、自分の鼻孔や軟口蓋に塗り込んだり、結膜に点眼したり、傷つけた皮膚に擦り込んだりした。一方、花粉以外の物質が原因でないことを立証しようと、花や草の香気成分を蒸発させて浴びたり、カビやペニシリン、オゾンを吸入したりした。花粉以外のものでは、なるほど「夏カタル」の症状は出なかったが、吐き気やめまいなど相当の副作用があったようである。
ブラックレイは、スライドグラスにグリセリンを塗って空中の花粉量を調べてもいる。凧を上げて上空の花粉数も調べることに成功した。
ブラックレイと同時代に生きたチャールズ・ダーウィンは、彼の実験を賞賛し、励ましやアドバイスを記した手紙を送っている。天才は天才を知るというところか。
ここでダーウィンが助言の中に記していることの1つが、虫媒植物と風媒植物の違いである。植物は大まかに、粘着質の花粉を持つものと非粘着質の花粉を持つものに分けられ、前者は昆虫によって受粉する虫媒植物、後者は風によって受粉する風媒植物となる。花粉症を引き起こす植物は、イネ科にしろ、カヤツリグサ科にしろ、イラクサ科にしろ、風媒植物なのである。なるほど、虫媒植物であれば、花粉を空中に飛ばす必要はないため、花粉症の原因になる可能性は低い。
イギリスでは干し草、アメリカではブタクサが主因となった一方、日本で花粉症の原因として問題となったのは、初期には特にスギだった。
あまり古くはなく、最初に論述されたのは1964年のことである。この後、緩やかに広がりを見せ、1984年には、プロ野球の田淵幸一選手が花粉症を理由に引退を表明している。厚生省(当時)が動き始めるのもこの頃。
今や、ほぼ2人に1人が花粉症と言われる(2016年調査で東京都の推定有病率が48.8%)。
著者が大学院に進学したのは1990年で、各省庁がスギ花粉研究を推奨していたころだった。学会発表にあたり、スギ花粉が猛烈に飛散している写真を撮ろうとしたが、なかなかうまくいかない。ついには後輩に木に登ってもらい、枝を揺すらせた。写真は素晴らしく撮れたものの、後輩と著者は大量に花粉を浴び、帰り道の温泉で洗い流したが、結局花粉症になってしまったという。
笑ってよいやら泣いてよいやら、強烈なエピソードである。
全体にそこはかとないユーモアがあり、なかなか楽しい1冊である。
花粉症の治療についてはまったく触れられていないので、本書を読んでも症状は軽減されないが。
ちなみに、私自身の発症のきっかけは、かれこれ20年ほど前、子供を連れて行った高尾山。
ここは中腹にサル園があるのだが、何と、サルも花粉症になるのだ、とその時知った。周りはスギだらけ。さぞ辛かろう。大変だねぇと苦笑していたら、その帰途、くしゃみが止まらず、涙がぼろぼろ。何のことはない、自分が花粉症になってしまったのだった。他人(他動物)の不幸をわらうまじ。
ともあれ、今年のスギ花粉はほぼ終わり。ヒノキがあと少しである。
同士の皆さま、がんばりましょうw -
花粉症が、昔は貴族だけしかならず、なったら励まし、讃えあっていたのが面白かった。
また、高山地では発生しないことから、花粉症バケーションがあったことも面白かった。
残念ながら、日本人のスギ花粉は誰でもなるし、私も花粉症になるので悲しいが、花粉がないタイプのスギや花粉を絡め取る農薬が開発されていて、嬉しい気持ちになった! -
花粉発見史
ロバートフック・・・細胞の発見者。ミクログラフィア(顕微鏡図譜)を発刊し、セルを発見した。花粉を見つけたかは不明。
レーウェンフック・・・微生物や精子を発見。コショウがピリピリするのは目に見えないトゲが舌に突き刺さるからと考え、自作の顕微鏡で実験を試みた。コショウを水につけて柔らかくしているときにサンプル中に発生した小さな微生物を発見した。
最初の花粉症患者?・・・ヒッピアス
花粉症研究の父、ブラックレイ・・・80種以上の花粉を収集し、そのまま、あるいは乾燥させて、さらには抽出液にして、自分の備考や軟口蓋に塗り込むともとに、結膜に点眼しら引っ掻いた皮膚にも刷り込んだ(のちにスクラッチテストとして知られる)。結膜への点眼では、焼けるような痛み、くらくらするめまい、とんでもない激痛に襲われ、浮腫や水腫ができた。スクラッチテストでは引っかき傷に絆創膏で花粉を固定したところ、蕁麻疹のようなミミズ腫れができた。
秋はブタクサ・・・ambrosia artemisiifolia(アンブロシア アルテミシィフォリア)アンブロシアはギリシャ神話に出てくる不老不死の神々の食べ物の意。アルテミシィフォリアはヨモギの葉という意味。アルテミシアというヨモギの学名はアステミスに由来し、女性の月経やぶんべんに薬効かまあることより。
衛生仮説と消毒思想(デイビッド・ストラッチャン)・・・核家族や家庭環境が清潔になったことで、感染症になる機会が少なくなり、それによって免疫の働きが低下したのではないか。日本でも寄生虫病がほぼ撲滅され、動植物や土壌微生物との接触が減ったことにより、アレルギー体質になりやすくなったという仮設があるが、まだ仮設のまま。 -
花粉症/花粉の発見と扱いについて
歴史的にはかなりの間上流のステータスであったことを感じられる -
花粉症についての今までの研究の歴史が書かれていたが、思ったより最近の病気なんだなというのが驚きだった。アメリカではブタクサ花粉が多いことは知っていたが、花粉避けのリゾートが生まれて、リゾートに来られる上級階級の人たちのコミュニティができたというのは面白かった。
-
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1284826 -
古代エジプトの時代から人類は花粉症に悩まされていた可能性があるらしい。現代病かと思ってた。
日本の書物で初めて花粉が登場したのは1829年、シーボルト門下で西洋植物学を学んだ伊藤圭介の「泰西本草名疏」とのこと。
スウェーデンのプラックレイがやった自分自身の人体実験はイヤだなあ。80種の花粉を鼻やノドに塗り込むとかウヘェ。
都会人、教養人、紳士がなりやすいってことでステータスシンボルだったこともあるらしいが、イヤだね。
-
-
●世界各国に花粉カレンダーなるものが存在しているそうだ。南極でも花粉が飛ぶことがあると言う。
●スギ花粉は1秒あたり2センチメートルしか落下しない。地球に惹きつけられる重力に比べ、空気抵抗の方がケタ外れに大きく、それを利用して重力を克服し、上昇気流に乗って長距離移動が可能になった。
●永久氷土に埋もれているマンモスの歯や胃に残っている花粉を調べると、そのマンモスがいつ頃、どの季節に氷漬けになったのかが推定できる。
●クレオパトラが蜜蝋で髪を整え、花粉と蜂蜜で肌のケアをしていたと言う説もあるので、古代エジプトには花粉症に苦しむ人々がいた可能性がある。
● 1819年3月「目と胸の周期的な症状に関する症例について」夏カタルと命名した。
●イギリスは花粉症誕生の地、アメリカは花粉症の選ばれし家。
●アメリカでは「秋カタル」と言う病名
犯人はブタクサ?
●日本国内で実際に花粉症患者が出現したのは、1961年にブタクサ、3年後の1964年にスギ花粉症患者の存在が報告された。しかし1980年頃まで、珍病・奇病とみなされていた。その後爆発的に増加。
● 1984年、田淵幸一選手、花粉症のために引退を表明。
●近年における花粉症罹患率の上昇に関しては、「衛生仮説」と「消毒思想」という考え。
●家庭環境が清潔になった事により、感染症になる機会が少なくなり、それによって免疫の働きが低下したのではないか。ただし衛生仮説は未だ仮説のまま。
●抗生物質の乱用や帝王切開、消毒薬の使用などによって、免疫系や病気への抵抗性に重要な役割を果たしているマイクロバイオータ(常在細菌)が消失しつつあることと関係が深いと指摘。
●今、無花粉スギ、少花粉スギの植林事業が進められている。まだ全体の1割。花粉がないので通常の種子繁殖ができず、組織培養などによって増殖しなければならないため時間と手間がかかる。また林業従事者が減少して進まない。
●パルカット。食品添加物、スギね雄花のみを褐変枯死させ、他の生物にほとんど影響がない。カメムシにも効果。 -
敵を知り愛着が湧く面白い本。
-
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/755257 -
イングランドの牧草花粉症、アメリカのブタクサ花粉症、日本のスキ花粉症が世界3大花粉症だそうだ.前の2つは前世紀の話だが、両方とも上流階級の人の患者が多かった由.スギは誰でも容赦しない.花粉の発見から話が始まるが、多くの科学者が研究してきた歴史を知ることができた.ネアンデルタール人が花粉症にかかったどうかは確認できないものの、花粉のことは知っていたようだ.ブタクサに関してアメリカが除草剤で処理を試みたが、ブタクサ自体が除草剤抵抗性を持った話は特に面白かった.アメリカのやりそうなことだ.所々に出てくる何気ない独白、例えばp34の"花を育てる庭もなく、花を買う金もない、..... 私には、シャニダール洞窟の花粉の訴えが聞こえてくるような気がするのである。" このようなセリフが固い内容を見事に和らげてくれていると感じた.
-
東2法経図・6F開架:B1/4-3/1869/K
-
日本でスギ花粉症が叫ばれるようになったのは1980年代の記憶だったが、なんと花粉が実に長い人類史の中で人々に愛されてきた存在であったことも改めて知る。約5,6万年前のネアンデルタール人の墓から見つかったという大量の単一種の花粉粒の発見を通して、彼らが花を愛でた人たちだったと推論されることから話が始まり、人類との親しい交わりを想像させる。花粉症との闘いはギリシャ時代に既に始まっていた?!ヘロドトスに出てくるアテネのヒッピアスのクシャミと咳の記録。そして古代には奇病として記録が登場する。2世紀のアラビア語の詩。そして19世紀、英国のビクトリア王朝時代にも多くの記録が。貴族など上流階級の病気で、ステータスシンボルだったとは、日本で頭の良い人にしかかからないと言われた頃もあった!。米国はブタクサ花粉症。
花粉症の研究に自らを「犠牲」にした科学者ブラックレイのことも、興味深い本だった。トドメは柿本人麻呂の歌「いにしへの人の植ゑけむ杉が枝に霞たなびく春は来ぬらし」への興味。彼の時代には花粉症はどうだったのか? -
第1章 花粉礼賛
1 偉大なる創造物
花粉の誕生/花粉はなぜ飛ぶのか/風を愛する花、虫を愛する花
2 花粉発見史
世紀の顕微鏡学者たち/植物にも性がある!/自然の神秘/花粉への讃歌
3 日本での事始め
最初に花粉をみた日本人/花粉という日本語/サムサノナツハオロオロアルキ
第2章 人類、花粉症と出会う
1 ファースト・フラワー・ピープル
花粉は情報の宝庫/シャニダール洞窟での発見/ネアンデルタール人は花粉症だった?
2 最初の花粉症患者は?
アテネのヒッピアス説/聖書の花粉症/クレオパトラとエジプト医学/アッシリアのナツメヤシ授粉作業/日本最古のナツメヤシ/古代中国の伝承
3 バラ風邪の発見ーー古代から中世へ
医学の父、ヒポクラテス/天才ラーゼス/詩に謳われたバラ風邪
第3章 ヴィクトリア朝の貴族病?--イギリス
1 花粉症論文、初登場ーーボストック
嘲笑の「新・文明病」/花粉症、医学会に初登場/ボストックの第一講義/ボストックの第二講義/諸説紛糾した病因論/ドイツ人気質の研究者ヒューブス
2 花粉症研究の父、ブラックレイ
実験的研究が突き止めた「黒幕」/無謀な実験/空中の花粉量を測定する/ダーウィンからブラックレイへの手紙/「貴族病」の説明
3 名誉ある病に昇格
ステータスシンボルとしての花粉症/優生学的発想への誘惑/花粉症は神経衰弱?/松下禎二と病原菌説/ワクチン開発の試み
第4章 ブタクサの逆襲ーーアメリカ
1 花粉症の選ばれし家、アメリカ
モリル・ワイマン医師と「秋カタル」/犯人はブタクサ?
2 フロンティア開発とブタクサ
広がるブタクサのフロンティア/花粉症リゾートの形成/鼻持ちならない花粉症学会/ビアードのアンケート/ヘミングウェイと花粉症リゾート
3 アメリカ人とブタクサの攻防
世界初の空中花粉地図の作成/エアコンとインドアライフ/「道徳雑草」への出世/スーパーウィードへの変身
第5章 スギ花粉症になることができた日本人
1 花粉症への「あこがれ」
枯草熱の記憶/アメリカで花粉症になった日本人/ジェームス原の花粉症研究/民族性をめぐって/GHQと花粉症
2 初症例から花粉症裁判まで
花粉症患者、ついに出現/田淵幸一選手の引退/スギ植林政策を問うた花粉症裁判
3 2人に1人が花粉症
スギ花粉症は日本人の証明?/誇るべき罹患率
第6章 花粉光環(コロナ)の先の世界
1 花粉症の効用
病気にかかるというアドヴァンテージ/衛生仮説と消毒思想/共生への道/スギは日本の秘宝!/シーボルトが愛したスギ/無花粉スギ・少花粉スギ
2 私の研究遍歴
"鳥もち作戦"/スギ花粉との苛酷な闘い/スギ花粉だけを「自殺」させる/シドウィア・ジャポニカに対する苦言/花粉症軽減モデル都市の夢
3 花粉症と人類の将来
いくつかの予言/花粉光環を眺めよう! -
3月24日新着図書:【1819年にイギリスでひっそりと産声を上げた花粉症が1961年に日本国内で花粉症患者が出現したまでの花粉症と人類の歴史を読んで見ましょう。】
タイトル:花粉症と人類
請求記号:イワナミ490:Ko
URL:https://mylibrary.toho-u.ac.jp/webopac/BB28180544 -
田渕引退の原因が花粉症であったとは・・・私自身はちょうど30年前、転職を機に花粉症を発症した。あまりのつらさに、精神的にも追い込まれ、1ヶ月余りで新しく勤め始めた会社を辞めてしまった。(結果的にはそのおかげでいまの妻と出会っているので、良かったと言えば良かったのだが。)さて、それから30回目の花粉症の季節を迎えている。とは言え、年齢を経るにしたがって、あるいはその年の花粉の飛散状況に応じて、症状は変わってきている。一番ひどかった時期は、夜ベッドに横になると鼻がつまり息ができなくなって目が覚める、その繰り返しだった。点鼻薬を使うと少しは改善されるが、それでも寝不足になるのは変わらない。そのころ、所属していた現代風俗研究会で「不健康の悦楽・健康の憂鬱」という特集に「カフン症な私」というタイトルでエッセイを書いた。花粉症の歴史についても調べた。しかし、それは日本での60年代ころからの話が中心だった。本書によって初めて花粉症リゾートなることばを知った。ヘミングウェイの家族も、花粉から避難するために、一定の期間花粉の飛ばない地域のホテルで過ごしたりしていたそうだ。そう言えば、花粉症のひどい高校の先生も春に修学旅行で沖縄に行くと症状が消えると言っていた。先のエッセイ執筆時には自分のくしゃみの回数も数えた。それがストレスになって症状が悪化するのではないかとも言われた。意外と意識していると、そんな回数を覚えていたりもする。それがちょっと新鮮であった。ここ数年は目のかゆみが本当に不快である。花粉症を始めとしたアレルギー症状などは、清潔志向が強くなった現代の疫病だとも言われる。そうすると、このコロナ禍、消毒のし過ぎがどういう結果につながっていくのか不安だ。死者数が減っているとは言うが。そしてまた私は、最近「現代病」の一つとも言われる胃食道逆流症と診断された。最先端を追いかけているのだろうか。喜ばしくはないけれど。本書の著者らは花粉の飛散を押さえる取り組みを続けておられるとのこと。成果が出てくることを期待したい。ところで、スギという名前は「まっすぐの木」から「すぎの木」になったのだとか。なるほどなあ。
小塩海平の作品
本棚登録 :
感想 :
