本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (254ページ) / ISBN・EAN: 9784004318866
作品紹介・あらすじ
日韓関係は、なぜここまで悪化してしまったのか。交流が増えるにつれて、日韓の相互理解は進むはずではなかったのか。——その謎を解明するため、本書は一九四五年から現在に至る歴史を、北朝鮮・中国など国際環境の変容も視野にいれながら、徹底分析する。一つの生命体のように変化を遂げる日韓関係の履歴と未来とは。
みんなの感想まとめ
日韓関係の複雑さとその歴史的背景を深く掘り下げた本書は、1876年の開国から1945年の敗戦と独立を経て、現代に至るまでの関係を詳細に描いています。両国の心の動きや「非対称」から「対称」への過程を理解...
感想・レビュー・書評
-
1章
日清戦争、日露戦争で朝鮮における優位を確保
安心させ騙しておいて侵略した。国家の道義性を問題視。
朝鮮人を軍事的に動員することも行われた。軍人軍属として動員された朝鮮人は戦後の厚生省の調査で36万人に及ぶ。
慰安婦については全体として数万人規模の日本軍慰安婦が動員されたが、半分に満たない程度が朝鮮人女性であったと推定される。韓国側はこれより多く見積もり強制性も高かったと主張。日本は少なく見積もり強制性は低かったと主張。
2章
1962年の時点で日本は無償3億ドル供与、2億ドル低金利で貸付、1億ドル民間投資することで合意。(1965年に3億ドルの民間投資に増えたが。)
国交正常化当時1年間の人の往来は約一万人
在日コリアンのうち北朝鮮よりの人の入国を韓国は認めなかった。反対に北朝鮮政府は在日コリアン帰還事業を進めたため、日本にいた多くの在日コリアンは南出身だったが、約9万人の在日コリアンが北朝鮮に移住した。
李承晩ライン対日関係悪化
日本は自衛のための戦争、韓国は侵略されたという乖離
3章
1974年在日コリアンムンセグァンが日本警察から奪った銃で朴正煕を射撃、夫人が亡くなる。
岩波書店の雑誌『世界』で日本に72年以降亡命したチミョングァンの韓国からの通信
1976年隈谷三喜男『韓国の経済』
日本だけでなく世界へ
1979年日本とは特別な関係を持ってくれた朴正煕が部下に暗殺され、18年の維新体制が終わる
光州民主化抗争弾圧を経て登場した全斗煥大統領
日本は心配だった。
1984年NHKテレビラジオで韓国語の講座が開講
朝鮮語ではなく韓国語というように。
それまで日本語読みしていた韓国人名を韓国語読みするように
4章
朴槿恵政権は弾劾、モリカケ問題の安倍元首相と似ているが、日本は毎回与党が圧勝
日本から見ると韓国は混乱しているように見えたが、反対に韓国かは見ると、日本の民主主義は終わっているように見えていた。
1998年金大中政権で日本の大衆文化全面開放
1965年に慰安婦問題は日韓請求権協定で解決したはずだったが、1995年にアジア女性基金を設立、政府も事業費一部負担
金大中は自らの拉致事件の判決などにも日本に助けてもらったため、知日派
2002年日韓ワールドカップ、どっちかではなく共催が良かった
2002年金大中が金正日に勧め、日本の首相として初めて小泉純一郎が訪朝
五人の生存者を一時帰国することを合意
2004年再度訪問し、すでに帰国していた被害者の家族を帰国させる
1985年の中曽根以降時制していた靖国参拝を2006年小泉行う
2009年以降鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦と自民党よりはリベラルな政権な登場。
5章
2021年1月ソウル中央地裁は日本政府に対して、慰安婦の賠償を行うことを命じた。日本政府は最初から無視、控訴すらしてない。4月180度変わり、訴え自体を却下
終章
今まで相手が変わらなければ仲良くなれないという態度をとってきたが、これからはどちらが外交で成果を出せるか競争した方が良いのではないか。
読み終わって
あとがきで筆者も書かれていたが、若い世代に良い日韓関係を残すために、良い外交ができるよう尽力しようと改めて感じさせられた。
客観的に書かれていて非常に分かりやすい本だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
こんなに近いのに、こんなに遠い日本と韓国の関係を1876年の日本の開国要求を受け入れた朝鮮の「開国」や1910年の「韓国併合条約」の時代も踏まえつつ、日本にとっては敗戦、韓国にとっては独立という1945年からの関係史を詳細に記しています。それは知っているつもりで、知らないそれぞれの国民の心の動きの歴史だったりします。「非対称」から「対称」な関係へ、というこの長い間の歴史を、理解している日本人は少ないのではないか、と思いました。特に本書で初めて目にした「移行期正義」という概念は印象に残りました。前政権のやった事を徹底的に糾弾してバージョンアップを続ける韓国社会と、戦前・戦後さえシームレスに繋がっていく日本社会を「移行期正義」の観点で見ると、こりゃ、ギア噛み合ないや、と思ってしまいます。キムチでも冬ソナでも繋がる事の出来ない両国の溝は、まったく時が解決してくれるものではなく、さらに広がっているようにも思います。米中の対立や北朝鮮の問題など、さらに難しい変数は増えているような気がします。その中でも光を探そうとしている著者の想いは、両者の想いを丁寧に研究することで生まれているのでしょう。外交上の「共通利益」の創出…広くて長い目線を持って取り組まなくてはならない状況で、この新書は大切な基本書になると思いました。
-
読みやすさ★★★★☆
日韓関係は、両国だけでなく米中朝との地政学的な視点やパワーバランスの変化なども大きく関わってくる。両国の問題はどこに起点があって、どこからなぜどうようにズレているのか、非常にわかりやすかった。にしても長い。ここ最近で一番時間かかった。 -
日韓関係史の概論。大韓帝国成立以前の日朝関係、それ以降の現代までつづく日韓関係を簡潔にまとめている。歴史認識問題、経済関係などをめぐる日韓の関わり合いがよくわかる。
日韓歴史認識問題における両国の齟齬は、日本人と韓国人が元来もっている考え方の間に相違があることも一因となっているようだ。また著者によれば、民主化以降の韓国には独裁政権期の行いを正そうとする、いわゆる移行期正義という考え方、関係当事者の同意を重視する、実質的正義という考え方が世論に根付いていることも注目に値する。日本の場合は対照的に、過去の約束・取り決めを守ろうとする、いわゆる手続的正義が重視されているそうだ。
戦後日韓関係史を概観すると、そこでは「非対称的関係から対称的関係への移行」という現象が見受けられ、対称的関係への移行こそが日韓の対立を惹起している節もあることがわかる。非対称的時代、つまり韓国が一種の独裁制を敷いていた時代は、韓国内の言論空間を統制することが容易であった。それに加え、当時は日韓間の経済格差が歴然であり、国家安全保障上の必要性も手伝って、日韓協力が容易であったという事情がある。 -
ー158
-
「過去における解決」を尊重しながらも不断に「進化」させていく取り組みが、双方に要請される。それが歴史問題を「管理」するということである。対立を激化させるのではなく、双方がどのような取り組みをするのか、競争するのである。(218頁)日韓には外交上の共通利益、米中対立やロシア、北朝鮮との関係があり、そこに向けた望ましい成果をあげることに双方が協力していくことが国際環境にとっても望ましいという終わりに頷きます。
-
女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000053626
-
1910年の韓国併合から1945年の解放(終戦)までを日韓関係「前史」として述べる。その知識を前提に現在までも日韓関係をいくつかの節目で分ける。1945~70年:冷戦下における日韓関係の「誕生」。1970年代・80年代:冷戦の変容と非対称的で相互補完的な日韓関係。1990年代・2000年代:冷戦の終焉と対称的な日韓関係の到来。2010年代:対称的で相互競争的な日韓関係へ。韓国の経済力の向上と引き換えに日本の経済力の減少で以前の上下的な関係から、平等的な対称関係になった。しかしながら、両国民の意識には、「これ以上韓国のいうことを聞いてはいけない」と「日本には容易に譲歩してはならない」の二つの感情があるようだ。お互いが相手の立場を慮るということなしには、これからも悲観的な関係だと感じる。K-Popや韓流に親しんでいる若い世代に期待したいな。
-
何が正解かはわからない
でも情報を得たい
得たい
それに足る内容かなとは思いました -
まず、第1章の日本統治期をはじめ、日韓双方の立場のバランス良い記述が感じられる。両国だけでなく、過去の政権の合意に拘束されるかという「移行期正義」の発想については、全世界的な潮流にも言及。
また、本書では国際関係の変容の影響にも着目。朝鮮戦争から冷戦が日韓の垂直的分業や「安保経協」を規定、米中和解後の南北対話、ニクソン政権での対韓関与削減と日韓接近、冷戦終焉と南北•日朝それぞれの接近、北朝鮮をめぐる従来の日韓関係の変容、中国の大国化と日韓を取り巻く米中対立の激化など。
そして、本書では日韓関係の非対称から対称化、競争関係へという点を強調する。90年代から、国力、体制価値観、多層化・多様化、双方向化の4点で対称化が進んだとする。 -
東2法経図・6F開架:B1/4-3/1886/K
-
-
319.1021||Ki
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
木宮正史の作品
本棚登録 :
感想 :
