- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004318897
作品紹介・あらすじ
戦後日本を代表する詩人にして、のびやかな感受性と偏りのない知性で、詩と諸芸術、物書きと一般読者、古典と現代、日本と海外、文学者相互の間を橋渡ししつづけた大岡。「分断」「閉塞」が強まる今こそ胸を打つ、希望のメソッドの全貌にせまる。戦後日本の文化・芸術・社会の様相を見晴らせる現代詩入門としてもおすすめの一冊。
感想・レビュー・書評
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2017年に亡くなった大岡信(1931-2017)の評伝で、『毎日新聞』連載に加筆したもの。連載中から目を通していたが、こうして1冊になるのはうれしい。
著者の大岡評は「中道リベラル」。大岡自身の言葉で言うと、周囲が加速しているときは「意識的に減速する」。学生運動で自己否定が流行したときは、「僕は現在の全てを肯定する」と静かに宣言する。私が好きな「わたしは月にはいかないだろう」も、アポロ11号の月面歩行の直後に生まれたことを知った。そして、このようにバランスを意識する思想が、「全体か個性か」の二者択一ではない表現形式として、連句・連詩やアンソロジー『折々のうた』につながっていく。
大岡の思想や表現は、敗戦時の価値変動や冷戦対立を背景としたものである。が、著者のいうように、敗戦から70年以上、冷戦崩壊から30年以上経過しているいま、あらためて必要とされているのだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000053602
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【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
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東2法経図・6F開架:B1/4-3/1889/K
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