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Amazon.co.jp ・本 (236ページ) / ISBN・EAN: 9784004319085
作品紹介・あらすじ
感染抑止のために行動変容を促す国民の心への働きかけと、デフレ脱却を目的とした人々の期待への働きかけ。この二つの「働きかけ」は、背景とする人間観(と経済学)が違う。行動経済学の成果を主流派のマクロ経済学に取り入れた公共政策を、銀行取付、バブル、貿易摩擦、日銀の異次元緩和などを題材に考える。
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みんなの感想まとめ
経済政策における人間の行動を深く考察した本書は、行動経済学の視点を取り入れ、従来の経済学の枠組みを超えた新たな洞察を提供します。特に、中央銀行の役割や政策の実効性について、従来の理論が人間の非合理的な...
感想・レビュー・書評
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ミクロとマクロを統合する視点で語られる黒田日銀の姿。この結論は重い。
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メインストリームの経済学は、人間をコンピューターのように、現在、将来の利益と損失を正確に計算して行動するという仮定の基で作られているとのことです。
でも、実際はそんなことでは全然なくて、いろいろと人間らしい判断をして、間違った選択もいっぱいしています。
なので、経済政策では、そういう人間らしさを考慮した行動経済学の知見を活かすことが大切だとのことです。
物価の安定という中央銀行の第一の使命ですが、
これは2つの考え方があって、ひとつはインフレ率が2%などと一定の水準でいること、
もうひとつは昔のFRB議長のグリーンスパン氏が云う人々が物価について何も心配せずに暮らしていること、ということです。
私は、グリーンスパン氏の考え方のほうがあっていると思いました。
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桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1302072 -
日銀黒田総裁の打ち出したバズーカ砲は、結局空砲だったに過ぎなかったと言う事。
アナウンス効果が無いと分かってからも、大規模緩和を続けその副作用に苦しむことになる。
一体何のための施策だったのか、新総裁に期待したい。 -
バブルを研究した著者による、マクロがミクロ化する中で行動経済学の知見を活かすべきという問題意識から書かれた本。前半は行動経済学の概説(コンコルド効果を取り上げ所謂「空気の支配」は日本だけではないとか、「国際協調」「定住外国人」というフレーミング等の面白いエピソードはいくつかある)、後半は黒田日銀の金融政策批判となっており、前後半のつなぎが悪いというがGAPが激しい。黒田批判も行動経済学的観点というのはあまり感じられず、一般論で終わってしまっている印象も受ける。それだけマクロに行動経済学の知見を活かすのは難しいということなのかもしれないが、これからの研究分野なのだろう。
たしか、コロナ対策の専門家会議で行動経済学の知見を活かそうと大竹文雄先生がメンバーになっていたかと思うが、こちらの方がどうだったのかも気になるので、どこかの新書から出ることに期待。 -
感染防止のための働きかけとデフレ脱却のための働きかけは、人間観、経済学が違っている。行動経済学の成果をマクロ経済学に加味した政策を行う必要があるが、国民が思うような行動を取るかはわからない。
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行動経済学の成果の金融政策、ミクロ化したマクロ経済学のメインストリームへの適応、インフレ目標2%の意義、実質金利=名目金利ー予想インフレ率の解、黒田日銀の異次元緩和の謎解き等。量的緩和の二つの側面、①長期国債を買って長期金利を下げる、②日銀の国債購入による日銀当座預金+現金「マネタリーベース」の供給量増加。
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マクロ経済学は合理的な個人を前提としているミクロ経済学の成果を取り入れてきた。一方で人間は必ず合理的に行動するとは限らない。合理的に行動しない人間を分析している行動経済学の知見をマクロ経済学に取り入れようと試みた本。
本書の主な対象は期待に働きかける金融政策。日銀の異次元緩和。
異次元緩和導入時の日本はグリーンスパンの言う物価安定の状態,つまり「人々が物価変動に対して無関心である状態」であった。期待に働きかけて物価を上げようとしたが,正常性バイアス(人間の心は予期せぬ以上や危険にある程度鈍感)を破ることができなかった。2%というインフレ目標が低すぎたこと,物価上昇の果実(賃金上昇)を示すポジティブなフレーミングもなかったことが指摘されていた。
あと,物価の財政理論(政府債務の実質価値とプライマリーバランスの収支の割引現在価値とが一致すべき)も興味深かった。ゼロ金利が続く中で,財政収支の予測と物価上昇率を結びつける物価の財政理論のメカニズムによる物価上昇は起こりそうにないが荒唐無稽ではないらしい。財政が危機的な状況でも政府が財政規律を緩めようとしていると人々が感じたときに正常性バイアスが壊れるらしい。 -
20220327読了。著者の翁邦雄氏は長年日銀の金融研究所に所属しており、現在の黒田日銀による大規模な金融政策やインフレ目標政策には批判的な立場。本書は行動経済学の成果をもとに「異次元緩和」を検証している。主流派のマクロ経済学には人々の心や期待に働きかけるという視点が必要だと主張している。「主流派の」と明記しているのは著者の主張が現在の経済学の本流ではないということを意識しているということか。
本論ではないが、あとがきで昨年急逝した池尾和人氏を悼む文章があった。私はその部分が一番心にしみた。一応経済学の徒、としては池尾先生の著作は読んでいたし、講演も聞いたことがあるので、個人的にも大変残念に思っている。 -
終身雇用や年功序列といった日本的労働慣習はどうしたら打破できるかというところから最近、労働経済学に興味があり、タイトルが気になってジャケ買い。マクロ経済学の基礎がなっていないのか、金融政策のところはなかなかついていけなかった。。
そんな自分を肯定するようで恐縮ながら、多くの人はそんなもんなんだと思う。本書に出てくる、金融「緩和」と言われるとなんだかポジティブな気がするし、「マイナス」金利と言われたらなんか嫌だ…というのもそういうことだろう。そこに専門家の難しい理屈で経済政策を打ち出しても、そりゃ国民には刺さらず、空振りし続けているのが、いつまでも達成できないインフレ目標なんではなかろうか。
メインストリームたるマクロ経済学と、行動経済学にはまだまだ解離があるという話と理解。 -
東2法経図・6F開架:B1/4-3/1908/K
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333||Ok
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行動経済学についてなんだけど、後半は日本の金融政策。
メインストリームの経済学は主体は合理的であるという前提に基づき、予定調和的で経済変数は唯一の合理的な均衡に向かって動くとされている。その中でも起きうる予定調和的でない現象として自己実現的予言による複数均衡があり、実例としてトイレットペーパーパニック、銀行取付を挙げている。不安心理だけではなく高揚によって起こることもあり、それがバブル。その実例として17世紀オランダのチューリップバブル、18世紀イギリスの南海泡沫事件が挙げられている。
一方で人間は意外とパニックを起こしにくく、それは正常性バイアスによる。金融市場にも同バイアスは働き、メキシコ通貨危機を説明した経済学者にちなんでドーンブッシュの法則と呼ばれている。
他にも現在バイアス、サンクコストの罠、ファスト&スローの2つの認知システム、フレーミングとナッジ。
フレーミングとナッジについてはマクロ経済の実例もひいており、日米貿易摩擦時に日本を支配したフレーミングである国際協調、移民政策に対して定住外国人と呼ぶフレーミング、COVID-19に対する諸々の対策に利用されたナッジなどの話。
そして最後が著者が本業として携わってきた中央銀行についてで、期待に働きかけようとしてきた黒田日銀の政策等の話。 -
女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000055611
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