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Amazon.co.jp ・本 (286ページ) / ISBN・EAN: 9784004319689
作品紹介・あらすじ
二〇世紀文学に大きな足跡を残した川端康成は、その孤独の精神を源泉に、他者とのつながりをもたらすメディアへの関心を生涯にわたって持ち続けた。マス・メディアの成立、活字から音声・映像への展開など、メディアの状況が激的に変化していく時代のなかを、旺盛な創作活動のもとに駆け抜けていった作家の軌跡を描きだす。
みんなの感想まとめ
孤独をテーマにした作家の生涯と創作活動を追った作品であり、川端康成の文学的な軌跡を深く掘り下げています。彼の作品が映画化やドラマ化されることで広まった理由や、ノーベル文学賞を受賞するための執念について...
感想・レビュー・書評
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先月読んだ「東京の美しいドボク鑑賞術」という本の前書きに川端康成の「新東京名所」や「新東京散景」からの抜き書きがあって、彼の都市を見つめる視点がクールでカッコ良かったのにびっくりしました。ノーベル文学賞を取って「美しい日本の私」とかを語る文豪イメージだけじゃなくて,横光利一と新感覚派という新しい文体で登場して来た、新しい作家でもあったんだな、と改めて気づいたタイミングでの本書。副題の「孤独を駆ける」に惹かれました。これがまた素晴らしい論理展開で一気読み。文学論ではなく、近現代史、社会論、メディア論、言語論でこの孤高の作家を捉える作家論でした。地方の出身で、尋常小学校で東京の山の手の言葉を基準とする「標準語」学んだ第一世代(P239 )という見立てが新鮮です。読む言葉と聞く言葉のシームレス感、翻訳文学の文章と自らに作る文章との創発、新聞、雑誌、映画,テレビなどのマスメディアとの統合クリエーション、文芸評論と作家活動の相乗から生まれる若手育成…この作家を見る解像度がめちゃくちゃ上がりました。「伊豆の踊り子」の教科書に載るような大作家、三島由紀夫戸との微妙な関係、女性の嗜好、ぽつりぽつりと今でも浮かび上がる点が線になり、立体になった気がします。本文では触れられていませんが巻末の「川端康成著作目録」がことのほか面白く(値段が記載されている!)装丁を手がけた美術家が、中原淳一、芹沢銈介、三岸節子、小林古径、小倉遊亀、東山魁夷、杉山寧、東郷青児、橋本明治、加山又造、という巨匠列伝に驚きました。彼が所蔵していた美術品だけではなく、美術品としての本から見える川端康成論も知りたくなりました。この作者の「横光利一と近代メディア」も読まねば。
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4月16日:小説家・川端康成忌日 -
言わずと知れた文豪の軌跡。
映画化・ドラマ化しやすい、美しい作品が多いことが川端文学が世に知られるきっかけとなった。
ノーベル文学賞を取るための執念みたいなものも掘り下げて欲しかった。 -
【請求記号:910 カ】
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/787281 -
東2法経図・6F開架:B1/4-3/1968/K
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登録番号:0142089、請求記号:910.268/Ka91
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