スタートアップとは何か 経済活性化への処方箋 (岩波新書 新赤版 2013)
- 岩波書店 (2024年4月23日発売)
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感想 : 30件
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Amazon.co.jp ・本 (302ページ) / ISBN・EAN: 9784004320135
作品紹介・あらすじ
イノベーションや雇用創出といった経済活性化への期待も寄せられるスタートアップ(創業間もない企業)。アカデミックな知見に基づきその実態を見定め、不確実性とリスクを負担し勝者になる可能性のある「挑戦者」への適切な支援を考える。新しい事業に取り組む「挑戦者」に対する社会の態度がいま問われている。
みんなの感想まとめ
スタートアップの実態を冷静に分析し、挑戦の意義を探求する内容が魅力的です。著者は、スタートアップが経済活性化に寄与する可能性を論じつつも、実際には多くの企業が成長に至らない現実にも触れています。特に、...
感想・レビュー・書評
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スタートアップと大企業の組み合わせについて仕事で関わる事があるが、本書でも両者の補完性について語られる。相性が良いのだ。スタートアップはとがった良いものを持っているが、既存の市場はルートが完成させていて簡単には参入できないケースが多い。他方、大企業はジワジワ市場を縮めていても破壊的イノベーションには中々乗り出せない。
ー しかし、必ずしもすべてのスタートアップがイノベーションや雇用創出といった経済活性化に貢献するわけではないのです。この点は見過ごされがちですが、多くのスタートアップは創業後にほとんど成長しないことが多くの研究から明らかになっています。それどころか、多くのスタートアップは創業後間もない頃に市場からの退出(撤退)を余儀なくされます。
そうなんだよなーと、スタートアップのリアルが語られるのも本書の魅力。何事も簡単には上手くいかない。しかし挑戦したことは経験として財産になり、挫けずに続ければ、勝率は上がる。
ー なぜ連続起業家は、他の起業家と比べて資金調達においてうまくいくのでしょうか。まず、起業経験の有無は、投資家や金融機関などの資金提供者にとって、出資や融資の意思決定において重要な判断材料になると考えられています。繰り返しの起業経験を持つ個人が優れた起業スキルを有しているとすれば、資金提供者にとっては、このような個人は投資(融資)対象としてリスクが低いと言えるでしょう。起業家に関する情報が限られている中では、起業経験は資金提供者に対する重要な「クオリティ・シグナル」となります。
本書は教科書的な内容で斬新さはないかもしれないが、基本を押さえていると思う。日本が元気になるためにも、スタートアップを応援したい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
データにもとづき、スタートアップとは何かを論じている。大変面白くて一気に読めた。起業する人の割合は40代が一番多いらしい。自分も起業したくなった。
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私もいまだにあこがれる起業、スタートアップ。
その実情がわかる新書、、、ということだが、正直あまりピンと来なかった。
当たり前のことが多かったような、、
当たり前だが改めて深刻に認識できたのは、
日本の中小企業の高齢化。つまり若い人が起業、スタートアップしない。
これは経済のエネルギーにかかわる問題。日本経済の。
ただなぜそうなっているのか、打開策はないのかというところまではあまり
掘り下げない。それはこの新書の役割ではないらしい。
教育なんだろうとは思う。
いい大学出ていい大企業に入るのが教育ママの目標、になってるのが今の日本。
そのつまらん常識、通念を変えていかねば。
起業こそが命!
はじめに
第Ⅰ部 スタートアップを知る
第1章 研究者の視点で見るスタートアップ
1 「スタートアップ」の意味
2 スタートアップの「光」
3 スタートアップの「影」
4 スタートアップに対する公的支援
第2章 多様な起業家とスタートアップ
1 多様な起業家タイプ
2 スタートアップの異質性
3 ポテンシャルの高い「従業員スピンアウト」
4 大学発スタートアップの可能性
5 多様性の理解に向けて
第Ⅱ部 スタートアップの登場・成功を探る
第3章 スタートアップの登場要因
1 スタートアップの登場要因を探る理由
2 起業家の個人特性
3 新しい企業が誕生しやすい環境
4 「遺伝」対「環境」
第4章 スタートアップの成功要因
1 スタートアップの成功と失敗
2 創業後の「成否」の指標
3 成功のための三要素
(1)起業家が持つ資源
(2)スタートアップの企業特性
(3)創業後の戦略
4 創業時の条件の重要性
第Ⅲ部 日本のスタートアップを考える
第5章 「起業家の登場」への処方箋
1 日本における起業活動の現在地
2 世界における日本の位置
3 起業無縁層と起業教育
4 企業と労働の流動性
5 起業の「量」対「質」論争
6 「起業家の登場」へ向けて
第6章 「スタートアップの成長」への処方箋
1 スタートアップの成長
2 リスクマネーの供給
3 成長支援における「企業年齢」
4 大企業の役割
5 「競争」という視点
6 スタートアップの成長に向けたその他の論点
おわりに
あとがき
参考文献 -
知り合いから息子さんが大学卒業後、就職するのかと思いきや、いきなり仲間と学生時代から続けているベンチャーに専心するという決意を聞かされ、困惑しているという悩みを聞かされたことがあります。後輩の若い世代の退社理由でも自分のやりたいことで起業するという割合が急増してきたような気がします。仕事と人生についての「普通」が変わっているような実感がある中で、まさに「スタートアップとは何か」という疑問がありこの新書を手にしました。自分の身の回りの変化の一方、日本の失われた30年の原因の一つはスタートアップ企業が登場しなかった体、というものすごくざっくりした通説もあります。本書でも指摘されていますが日本の株式時価総額上位トップ10の中で、最も新しい企業は1974年設立のキーエンス、アメリカのトップ10にはアルファベット、アマゾン、NVIDIAといった1990年代に誕生した企業やメタやテスラのように21世紀になって生まれた企業が入っているという指摘がなされています。小さな変化と大きな変化の間について、もっと緻密に理解したいと思ってページをめくりました。著者はバキバキにアカデミアの人で「スタートアップ」という存在を極めて冷静に分析しています。その引いた目線が説明力もあり、もどかしくもあり、といった読後感でした。『スタートアップを通した経済活性化に「魔法」はなく、辛抱強く一つ一つの課題に取り組んでいくしかありません』これが結語でした。そして「日本ではスタートアップが登場しないだけでなく、スタートアップの研究者も出てきていないのが現状です。」なるほど、研究者のリクルートガイドブックでもありました。
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仕事用読書。
アカデミックな観点からスタートアップを研究する(そういう人は日本には少ないらしい)関西学院大学教授が書いた、スタートアップ入門。いろいろ目からウロコの良書だ。 -
そもそもがスタートアップとベンチャーとの違いは何だろうか。スタートアップは革新と急成長を重視し、新市場や社会変革を狙う企業・組織」であり、ベンチャーとは「新規性・規模感は問わず、新たな分野に挑戦する幅広い企業」である。
どちらもリスクは高いが革新性で進むスタートアップ企業は成長が急激であり上手くいけば上場も見えるだろう。ベンチャー企業は既存のビジネスモデルを用いることから安定性がありリスクも高いがスタートアップほどではない。
本著では、日本では起業家やスタートアップに対する社会的理解や支援が依然として弱く、成功率や成長力を高めるには、「起業家の登場」「成長支援」「競争的な環境整備」など多面的なアプローチが必要であると説く。そして、市場失敗(情報の非対称性や資本調達の困難さ)が大きいため、「的確な支援政策」と「フェアな競争環境づくり」が不可欠とも主張している。
新しい挑戦者(起業家)たちが失敗も含めて“再挑戦”できる風土、持続的イノベーションを下支えするエコシステムづくりが急務であり、本著では起業家としてスタートアップとしていかに社会に革新的なサービスやテクノロジー、デバイス等などの恩恵を与えられるかが勝負である。
スタートアップもベンチャーもほとんどが倒産する。何億という出資をしてもきらびやかなオフィスの賃料等(一等地、凝った内装)や人件費、過剰な設備投資(高級オフィス家具で揃える等)で爆死していく経営者を知ることが必要である。その出資したお金は本来はビジネスで活用されないといけないのだが、実際には経営者の見栄やコンプレックスが1年目で浮き彫りになってしまう。周囲に止める人はいないのかと思うがそういう組織は消えていく。現代(2025)においても立地は重要だ。だが、そのビジネスの売上のほんの一部で賄う必要があるのだ。売上がそんなに立っていないのにも関わらず出資された資金の流れていく先が廃業専門業者へと流れていくのだ。
スタートアップもベンチャーもそのビジョンは何を世の中にもたらし、その思想は提供するサービスに活かされ、購入する人へどのような形で辿り着くのかを社長も含めて考えたほうがいい。スタートアップだろうがベンチャーだろうが、きらびやかな世界では無く汚泥を啜るどん底を何度も経験して大きな会社となるのだ。
今までのこと、これからのことを意識し、人や社会、そして世界が何を求めているのかを注視して起業するといいだろう。誰もやったことがない未知の分野ならスタートアップ。既存のビジネスモデルを改良してベンチャーとして動く。どの選択も自由だ。途中で軌道修正もしていい。
全て自分の資産からやるなら誰も文句は言わないだろう。だが、公金や投機、VC、投資家、投資会社等、誰からお金を出資されるということへの責任を持つことだ。その危機感と責任感を持っていればきっと良い経営者になれるだろう。失敗もするだろう、倒産するかも知れない。その時は全員に心から謝罪し、立ち上がればいいのだ。たった一度で成功する会社なんて存在しない。かならず、どの会社でも危機は訪れる。そうでなければ成功は出来ないのだ。倒産して信用もマイナスから大成功した起業家は多くいる。調べてみるといい。失敗は巨大な財産なのだ。
スタートアップとは何かを問い、そして、次世代の希望へ経営者へ向けて何かを思索する問いでもあり思索を提供する内容といえるだろう。 -
やはりある程度人脈を築いてから起業した方が倒産比率が低いことが直感的には感じていたが、データとしても分かった。
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スタートアップに対してどのような期待ができるか客観的に捉えた本。アカデミックな知見と根拠に基づいて論じられる。
スタートアップの利点として、競争促進、イノベーションの創出、(限定的かもだが)雇用の創出があげられている。欠点としては、新事業のため、取引先などの開拓が必要なことや既存の企業に比べてのコスト増などの経営上の不利益、また統計上、創業して大きく成長した企業はほんの一握り…と大変厳しい現状がある。社会に利点は大きいものの、大きく成長させることは困難なよう。なおスタートアップの公的な支援は市場の失敗により、新しい企業が参入できなくなることを防ぐ役割がある。
自分的には、スタートアップの成功は、創業前の準備(資金を含め必要な資源の獲得や学習)をいかに行ってもらうかが重要と知ったこと。政策的にはやはり起業を急がせるのではなく、起業する前の学習を含めた準備を促進することが重要なよう。自分の職場も出番あるかも。 -
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スタートアップとは、創業して間もない企業のことです。
本書はスタートアップに対してどのようなことが研究されているかを書いたものです。
企業する人たちの年齢や性別、学歴などの属性や、どのような動機で企業するのかや、スタートアップ学成功するための要因は何かなどをアカデミックな観点から書かれています。
研究者がいろいろと研究をしていますが、スタートアップの成功の要因としては研究で調べることのできること以外の要因が大きな割合を占めているようです。
日本でスタートアップがもっと活発に活動するためには、起業に対する意識の変化や資金調達環境の改善など様々なことがなされなければならないことがわかりました。
とてもわかりやすくまとまった本でした。 -
女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000071135
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・日本ではスタートアップ(起業家)があまり登場しないだけではなく、スタートアップの研究者もあまり出てきていないのが現状。
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タイトルの通り、スタートアップとはなにかが書いてあった。アカデミア目線で、淡々と事実を書いてくれているように感じた。
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第1部 スタートアップを知る
第1章 研究者の視点で見るスタートアップ
1 「スタートアップ」の意味
2 スタートアップの「光」
3 スタートアップの「影」
4 スタートアップに対する公的支援
第2章 多様な起業家とスタートアップ
1 多様な起業家タイプ
2 スタートアップの異質性
3 ポテンシャルの高い「従業員スピンアウト」
4 大学発スタートアップの可能性
5 多様性の理解に向けて
第2部 スタートアップの登場・成功を探る
第3章 スタートアップの登場要因
1 スタートアップの登場要因を探る理由
2 起業家の個人特性
3 新しい企業が誕生しやすい環境
4 「遺伝」対「環境」
第4章 スタートアップの成功要因
1 スタートアップの成功と失敗
2 創業後の「成否」の指標
3 成功のための三要素
(1)起業家が持つ資源
(2)スタートアップの企業特性
(3)創業後の戦略
4 創業時の条件の重要性
第3部 日本のスタートアップを考える
第5章 「起業家の登場」への処方箋
1 日本における起業活動の現在地
2 世界における日本の位置
3 起業無縁層と起業教育
4 企業と労働の流動性
5 起業の「量」対「質」論争
6 「起業家の登場」へ向けて
第6章 「スタートアップの成長」への処方箋
1 スタートアップの成長
2 リスクマネーの供給
3 成長支援における「企業年齢」
4 大企業の役割
5 「競争」という視点
6 スタートアップの成長に向けたその他の論点 -
335||Ka
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