検証 政治とカネ (岩波新書 新赤版 2021)

  • 岩波書店 (2024年7月22日発売)
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本 ・本 (202ページ) / ISBN・EAN: 9784004320210

作品紹介・あらすじ

自民党議員による政治資金パーティー裏金問題は、安倍派をはじめとした派閥が解体された今も、決着を迎えてはいない。政治責任が問われることのないまま、うやむやになってしまうのか。――告発の火付け役である著者が、裏金問題の本質を抉り出し、ウソを見抜く技を提供する。真の政治改革に向けた問題提起の書!

感想・レビュー・書評

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  • はい、kuma0504さんの本棚から
    0504て誕生日?(今それはいいだろ)

    ズバリ!『政治とカネ』の問題についてひっじょ〜に詳しく書いてありますが、分かりやすさとしては、中級編なのかなとも思ったりしました
    ただ数字がたくさん出てくるとうわーってなる気持ちも分かる
    分かるんだけど読む方もやっぱり多少の努力は必要だし、多少の努力をしてでも読む価値のある良書だと思いますね

    で、衆院選ですよね
    自公過半数割れの大敗を喫したわけですが、びっくりしたよね?なんやかんやそんなことにはならねんじゃね?とか思ってましたが、国民の怒りは非常に大きかったわけですね!
    日本国民はアホの集まりじゃなかった!

    でもね、この本にも書いてありますが、まだまだですよ
    まだまだこの怒りは継続させないかんのですよ
    日本人はこの継続ってのが苦手だからね

    わいが思う現状を受けての懸念は2点

    ①石破総裁責任論
    いや、もちろん総責任者なんで責任はあるんだが元はと言えば…っていうさ
    例えばぜんぜん裏金なんかとは無縁な人がぎりっぎりっで当選したりしても「お前ら裏金議員のせいで危なかったんだからな!」みたいな声は聞こえてこないんよね
    蒸し返さないようにしよう的な

    終わりにしようとしてない?

    ②国民の審判は下されました
    はいはい過半数割れですよ、みんな落ちましたよ
    国民の怒りすごかったです
    罰は受けました
    すごいのくらいましたもう十分でしょう的な

    終わりにしようとしてない?(2回目)

    わい、基本的には国会議員てもっと高給取りでもいいのにって思ってるんだよね
    国家に尽くした人は一財産築いてくれてぜんぜんいいんよ
    判断基準がムズ過ぎるから絵に描いた餅なんだが、そういうこの人は不正もせずにめっちゃ頑張ってはりますみたいなのがちゃんと分かるのが一番いいと思う
    ムズいけど

    なのでやっぱり重要なのは透明感よねって清純派アイドルか!

    もとい透明性と国民の監視の目なんよね
    もっと国民も頑張らねば!

    • ひまわりめろんさん
      ユッキー

      なんかもう大きく動いた感がすごいよね
      民主主義万歳
      ユッキー

      なんかもう大きく動いた感がすごいよね
      民主主義万歳
      2024/11/09
    • kuma0504さん
      0504…、初めて聞かれた。
      すみません、19年前ブログを始めた日です…。

      国民、まだまだ監視続けなくちゃいけないですよね。
      0504…、初めて聞かれた。
      すみません、19年前ブログを始めた日です…。

      国民、まだまだ監視続けなくちゃいけないですよね。
      2024/11/12
    • ひまわりめろんさん
      国民主権ってそういうことだと思うんですよね
      国民は政治を監視する権利を持ってるんですな
      権利は使おう!
      国民主権ってそういうことだと思うんですよね
      国民は政治を監視する権利を持ってるんですな
      権利は使おう!
      2024/11/12
  • 今週の本棚:中島岳志・評 『検証 政治とカネ』=上脇博之・著 | 毎日新聞(2024/8/24有料記事)
    https://mainichi.jp/articles/20240824/ddm/015/070/020000c

    『検証 政治とカネ』 | 憲法研究所 発信記事一覧 | 憲法研究所(2024.08.26)
    https://www.jicl.jp/articles/books_20240826.html

    ◆民主主義を守る執念の告発[評]内田誠(ジャーナリスト)
    <書評>『検証 政治とカネ』上脇博之(かみわき・ひろし) 著:東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/352740?rct=book

    上脇 博之 | 神戸学院大学 法学部 法律学科
    https://kenkyu-web.kobegakuin.ac.jp/Profiles/2/0000120/profile.html

    検証 政治とカネ - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b648021.html
    -----------------------------
    (yamanedoさん)本の やまね洞から

  • audible 。ご存知の上脇博之教授の政治とカネの話はとてもわかりやすかった。さすが裏金問題専門家。
    非正規労働者の10倍以上の実入がある自民党国会議員が国民のために働かず、さらなる金儲けを目指す輩だとわかっていても、その仕組みがこれほど明解に語られたのは見たことがなかった。
    騙されないようにしないと庶民の暮らしは悪くなるばかりだよ。

  • 多くの注目を集めた、自民党議員による政治資金パーティー裏金問題。なぜ「政治とカネ」の問題はなくならないのか。告発の火付け役である憲法学者が、裏金問題の本質を抉り出し、ウソを見抜く技を伝授する。


    第1章 政治家の収入源はどうなっているのか
    第2章 カネはどう規制されているのか
    第3章 抜け道だらけの政治資金規正法――裏金はこうしてつくられる
    第4章 金権政治を加速させてしまった90年代政治改革
    第5章 市民の手で「政治とカネ」を究明する――私が告発を続けるわけ
    終 章 真に求められる政治改革とは

  • 2024年8月読了。

  • 現在の政治と金の関係を民主主義の視点から見ると、非常に問題が多いということがよくわかりました。

  • 上脇教授の本。どういう法律になっているのかの歴史とか、報道で告発していることを知っているだけだったけど、詳しいことを読めてよかった。

  • 2024年8月2日購入。

  • 著者は、「政治資金オンブズマン」という組織を作ってこの政治とカネの問題に専門的に取り組まれてきた方でした。これまでにも何度も問題化しては、鎮静化され、制度改革も試みられてきたけれども抜本的な改革には至らず今日の状況があるということが分かった。

    そして、著者が強調していたのは、政治家の政治資金について私たちが監視し、著者が行ってきたように刑事訴訟を通して説明責任を追及していくことの重要性と有効性。

    著者が代表を務める「政治資金オンブズマン」では、政治を監視する方法として、政治家、政治団体の刑事告発や政治資金改革の提言を行ってきているとのこと。そうした数々の経験から、著者は、簡単に問題が解決するわけではないにせよ、客観的な証拠をもって挑めば、検察側も無視できないこと、報道機関の取材と事実解明につなげることもできる、そして今回のように、世論や政治家自身に影響を与えることができる。



    著者が指摘しているのは、抜け穴だらけの政治資金関連の法制度。

    1994年に一度改革が試みられたけれども、今でも政党が政治家個人に寄付することが合法で、さらに政党交付金という新しい制度によって、政党の資金繰りがさらに潤い、不透明な資金の幅を広げている。

    まず、政党から政治家個人への寄付は合法という点について、
    1994年の政治資金規正法改正では、企業献金を完全廃止せず企業や労働組合からの寄付は政党と政治資金団体に対して認めた。政治家個人の資金管理団体に対しては年間150万円までを限度とした。政党についても5年後見直しを決めた。そして1999年、政治家個人への資金管理団体への企業や労組などからの献金は禁止、政党へは禁止されない。

    裏金問題が表に出た昨年、その対応として自民党は改革独自を2024年5月に国会に提出。その後他党と協議し修正、6月の衆院特別委員会で賛成多数可決。内容は、政党が国会議員や地方銀ら「公職の候補者」への寄付は禁止、「政策活動費」名目での「公職候補者」への支出は可能。



    この「政策活動費」によってこれまでも党内幹部に大きな資金が流れているため、根本的な解決にはならない見通し。

    紹介されている著者らが明らかにしてきた実態は、これまで自民党内部では、「組織活動費」「政策活動費」という名目で幹事長らに巨額寄付をしてきていること。具体的には例えば、2017年、二階幹事長に14億近く、2022年「政策活動費」の14億円中、合計10億近く茂木幹事長に流れている。というのが通例。著者らが説明を求めた2000年代前半からはこの額は下がってきているらしく、例えば1999年だと62億円中48億が、各国会議員に与えられていたとされる。



    政治資金パーティーも重要財源。

    1回のパーティーで20万円以上の購入者、個人会社、政治団体の明細提示が必要で、それをかいくぐる方法はいろいろある。

    で、このGS並みの国営巨額ボーナスや集めたお金が何に使われているか、という点では、

    ひとつはプライベート使用、もうひとつは、賄賂、が主に考えられる、とのこと。

    そして政治資金の報告制度制度自体も、不透明なお金の流れを可能にしている。

    そもそも政治家自身が自分たちのルールを作っている時点で、抜け穴はきちんと確保されてきていることがたくさんあるのだろうと思う。

    税金で民主主義の国家運営の健全性を蝕むというのは、悲しい構造になっているんだなーと思った。



    同時に改革された選挙制度も、小選挙区制になったことでこの政党交付金が議会で過剰代表される与党に過剰に配分されている。

    具体的な数値で言うと、総計年250億円ぐらいあって、自民党は2023年には約160億円もらっている。これまでの党の財源を眺めても、この政党法付近が党収入の7割ぐらいを占めていたりする。著者は、この状況について、政党が国営化している、と指摘し、この政治とカネの問題も含め、議会制民主主義の在り方が問うています。

    __選挙の得票数の比率と比べて特定の政党ばかりが過剰に議席を得ている、つまり過剰に代表されている状況は、議会主義であったとしても議会制民主主義とは言えません。



    これまでも政治とカネの問題は尽きなかった中で、著者は、今回の派閥の裏金問題は、派閥全体で何億円もの裏金を作っていたという点で、議員側だけで裏金を作っていた過去事件とは次元が違う、と論じられています。

    政治資金収支報告書からどのように収支の整合性を調べたり、不透明な金の流れを見つけたりするかについても、丁寧に紹介されています。多くの不正が溢れている状況であり、地方の資金の流れなどもまだ監視・確認しきれていない部分が多いとのことです。

    日本は政治家の説明責任を問う文化は弱めだと個人的に思いますが、

    金額や距離、ことが大きくなると無かったことになってしまう不都合な矛盾が、人間全体の生き方の心理としてあるようにも思います。

    そして、政治とカネ、というけれど、政治はカネ、なのではないか…と思ってしまう。

    今の日本政治からカネを抜いたら何が残るのだろう…というホラー。

  • 312.1||Ka

  • 2024年秋に行われた総選挙の結果を左右した「政治とカネ」の問題

    「しんぶん赤旗日曜版」がスクープした政権党の「裏金事件」を政治資金規正法違反で告発してきたバンダナを巻いた憲法学者が問題の本質を解説する

    ・政治家の収入源は(第1章)
    ・政治資金規正法とは(第2章)
    ・「ザル法」と言われる所以は(第3章)
    ・1994年「政治改革」の内実は(第4章)
    ・刑事告発してきた「政治とカネ」事件とは(第5章)
    ・抜本的な政治改革案とは(終章)

    〈本書を読み終えたときには、もう皆さんは「政治とカネ」問題の専門家です。各政党、特に自民党の政治資金規正法改正案に対し厳しい意見を言いたくなるに違いありませんし、実際の政治資金収支報告書の記載内容もチェックしたくなることでしょう。〉──「プロローグ」より

    少数与党とそれを補完する政党の「政治とカネ」に引き続き注視し、日本の政治を本質的に変えるきっかけに、2024年7月刊

    《裏金を許すな!》──帯のコピー

    1994年「政治改革」で導入された小選挙区制が議会制民主主義を歪めた一つの原因であり、「完全な比例代表制」を提唱しているところにおおいに共感する

  • 問題点とあるべき姿を明確に示している。

  •  現行の政治資金規制の仕組みとその抜け道、90年代政治改革。本書の三分の一が著者の市民活動とそのノウハウ説明なのは、やや読者を選ぶだろう。
     政治資金規制制度や抜け道は、日々の報道で断片的に接していたが理解が深まった。ただ本書からは、なぜ裏金含む多額の資金が政治活動に必要なのか、また米大統領選への献金のニュースは目にすることがあるが、このような海外との比較はどうか、といった点は本書からは分からず物足りなかった。本書の対象外ということだろうが。
     また著者は、90年代政治改革は金権政治を加速させたと全否定、政党交付金制度は違憲とする。しかし昭和の時代より汚職や選挙違反は減少しているのではないかと感じる。同時に著者は、与党の過剰代表防止のために完全比例代表制を良しとするが、これこそ著者が批判する権力の官邸一極集中を加速させるのではないか。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000071684

  • 配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
    https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01432574

  • 東2法経図・6F開架:B1/4-3/2021/K

  • 背ラベル:315.1-カ

  • 【請求記号:315 カ】

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著者プロフィール

上脇 博之(かみわき ひろし)
1958年7月、鹿児島県姶良郡隼人町(現在の霧島市隼人町)生まれ。鹿児島県立加治木高等学校卒業。関西大学法学部卒業。神戸大学大学院法学研究科博士課程後期課程単位取得。日本学術振興会特別研究員(PD)、北九州市立大学法学部講師・助教授・教授を経て、2004年から神戸学院大学大学院実務法学研究科教授、2015年から同大学法学部教授。
専門は憲法学。2000年に博士(法学)号を取得(神戸大学)。憲法運動、市民運動の分野に参加しながら現在、「政治資金オンブズマン」共同代表、公益財団法人「政治資金センター」理事など。

「2022年 『憲法の破壊者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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