- 本 ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004320302
作品紹介・あらすじ
韓国は儒教国家と称されるが、それは事実の半面に過ぎない。歴史の基底には、道徳を重んじ上昇志向の強いエリート層とは別に、力弱い周辺的存在たちが生きる世界があり、多様な共同体や信仰、祭礼、文化が根づいている。日常と抗争のはざまにある苦楽を交えた生活が社会を動かすエネルギーを生んでいく。その道程を描く。
感想・レビュー・書評
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李朝期の朝鮮を儒教国家とし、一君万民思想の儒教的民本主義が特に民衆の政治運動に影響を与えたとする。李朝末期の甲午農民戦争、甲午改革、大韓帝国もこの文脈で解く。
しかし同時に著者は、儒教はヘゲモニー的教学だったが、民衆を中心に異なる宗教や信仰があったと繰り返す。また両班の肥大化や勢道政治は一君万民思想とは真逆で、著者の主張は牽強付会にも見える。
ただ本書結論部で著者は、儒教的民本主義という分かち合い型志向と、それと真逆の私欲的這い上がり志向という相反する論理が混淆したのが朝鮮の社会だったと述べており、そうならば腑に落ちる気もした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
221.05||Ch
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民衆が紆余曲折しつつも一定の共通認識を持っていたこと、それが現在にも影響を与えていることがよくわかった。
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韓国の社会的公正を求める市民のパワーは、報道だけでなく、小説、映画の素材から感じることがあり、そのパワーの源は民衆の歴史にあてはめていけることがよみとれました。
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女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000071873
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出版社(岩波書店)
https://www.iwanami.co.jp/book/b649642.html
内容、目次、著者略歴 -
配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01433168 -
東2法経図・6F開架:B1/4-3/2030/K
著者プロフィール
趙景達の作品





