世界の貧困に挑む マイクロファイナンスの可能性 (岩波新書 新赤版 2055)
- 岩波書店 (2025年3月22日発売)
本棚登録 : 250人
感想 : 41件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (254ページ) / ISBN・EAN: 9784004320555
作品紹介・あらすじ
世界人口の半分近くが貧困の中にある。生活環境を変えるためにはお金が必要だが、貧しい人々にとってはお金を借りることも返すことも困難だ。ではどうしたらいいのか。――この世界的課題を解決するのが、小さな金融サービス=マイクロファイナンスだ。その実践に取り組む著者が、現状と課題を最前線から伝える。
みんなの感想まとめ
貧困問題に対する理解を深める一冊であり、特にマイクロファイナンスの重要性を考察しています。著者は、営利と社会貢献の両面からこの金融サービスの意義を探求しており、実務的な視点を交えた具体的な事例が豊富に...
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
マイクロファイナンスのみならず、金融の力学そのものを学ぶ上でも示唆深い一冊。
本書の中でお薦めされていた「貧乏人の経済学」も読み始めていてこれまた内容に唸らされています。 -
貧困は数字で語られることが多い。何億人が貧困状態にあり、所得はいくら足りないか。しかし、その数字の背後には、一人ひとりの人生と尊厳がある。「助ける」ことよりも、「自ら立ち上がれる仕組み」をどう築くかという点だ。施しは一時の救いになっても、働く機会や金融へのアクセスは、未来を変える力となる。支援とは、相手を弱者と見ることではなく、その可能性を信じることでもある。豊かな社会に暮らす私たちは、世界の課題を遠い話として眺めがちだ。だが、一杯のコーヒーや一着の服の向こうにも、世界はつながっている。そのつながりに気づくことが、貧困を考える第一歩なのだろう。
-
マイクロファイナンスを経営社として、また社会にかかわる1人として書かれた本
マイクロファイナンスが本当に社会的に意味はあるのか?
営利的な面と社会貢献的な面の両面でマイクロファイナンスを考えられていて、非常に読み易い。
マイクロファイナンスというものに興味のある人たちにはとても面白い本だと感じた -
元々子どもの貧困などのソーシャルな課題に興味があり、その中でマイクロファイナンス事業をする五常アンドカンパニーを知った。
マイクロファイナンスについての知識は浅く、五常アンドカンパニーを調べる中で代表の慎さんの本書を知り、手に取った。
マイクロファイナンス自体への理解や、直近含めた実例など海外の論文などを分かりやすくまとめており、また実務としての観点も入っており非常に学びが多かった。
慎さんの現場での経験なども織り交ぜており、抽象的な話も分かりやすく理解できた。 -
金利はどのようにして決まるか
・資本の限界生産性
・金融機関の調達コスト
・情報の非対称性
・摩擦(人件費、地代、専門家報酬など)
・インフレ率
→資本の限界性や調達コスト等が高い途上国では先進国と大きく異なる
(アジア途上国で5~6倍、アフリカ途上国で7~8倍)
マイクロファイナンスの貧困削減評価
デュロフのランダム化比較試験では、事業投資は有効
⇔従来型では資金繰りを主とするニーズには非効率
→途上国の低所得者向けの金融サービスは生活の実情に合わせて
テーラーメードされるべき。
マイクロファイナンスが貧困削減に貢献するための条件
=顧客の生活向上を目指す使命感と進取の気性をもった
マイクロファイナンス機関が最王手となること -
マイクロファイナンスのみならず、Fintechに対する理解が深まった。また筆者の金融アクセスに対する強い信念が刻まれていて訴えてくるものがあった。
-
338.7||Sh
-
マイクロファイナンスが流行った頃のことしか知らなかったので、その後の開発機関からの資金の引き上げ、代わりに商業資金が入り、ミッションドリフトが起きてきたことなどを知った。どうしたらいいのかと言う点についての著者の意見は、なによりもリーダーの使命感の大切さと、それを監視する仕組みの深化といったところだろうか。
-
338-S
進路・小論文コーナー -
-
啓光図書室の貸出状況が確認できます
図書館OPACへ⇒https://opac.lib.setsunan.ac.jp/iwjs0021op2/BB50388998
他校地の本の取り寄せも可能です -
この前SDGsの本を読みましたが、この本も貧困をなくす努力を経済面からしてる銀行を取り上げて書いてます。
貧困層の人が働くためにお金を銀行から借りられなくその垣根を取っ払ったのがグラミン銀行でした。
グラミン銀行とその経営者ユヌス氏は2006年に同時にノーベル平和賞受賞。
その後マイクロファイナンスに利益追求として目を付けた資本家が次々へと銀行を作るがやはり最初は良かったが目的がこれではダメになってしまう。
元々貧困をなくすためを主軸としたグラミン銀行と利益追求の為の他の銀行では当たり前かなと。
上手く資本家から金を集めて自分の私腹を肥やして貧困層には目を向けないようでは天も味方しませんなぁと思いながら読んでました。
難しくて中身は半分も理解できませんでしたが言いたいことは分かった気がします。
とにかく生きるには真っ当な生き方をしないとダメだということですね。 -
ムハマド・ユヌス氏で一躍有名になったマイクロ・ファイナンス、マイクロ・クレジットや同種の支援のあり方が、その後必ずしも社会に浸透していないことに始まり、改めて事業の難しさを考えさせられる。金融包摂と言う言葉を最近よく聞くようになったが、実際に行うには想像を遥かに超える強い意志と使命感が必要。世界銀行の民間版を作るという著者の壮大なミッションを一個人としてサポートする術はないものの、大いに賛同できる世界観であると感じた。
-
338.7-シ
-
マイクロファイナンスのビジネスモデルがとてもわかりやすく解説されてる。コアはこれでカバーされてるのでは。また最終章にある、お金の使い方と時間の使い方に関しての記載が興味深く勉強になった。
-
順序よく構成されているので、とてもわかりやすい本だと思いました。
マイクロファイナンスを通じて、世界の貧困に挑む著者の志を感じました。
本書の主題ではありませんが、著者の金融教育で資産運用を教えてもあまり意味がない、それよりも金融詐欺のいろいろな事例を教えたほうがいい、という意見はなるほどと思い賛成しました。 -
【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/581091 -
女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000075612
-
金融は資本主義に染まった搾取のシステムなどではなく、血縁・空間・時間を超えて融通し合うための機能であるしそうあるべきだということを忘れないでいたい。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
慎泰俊の作品
