英語辞書の使いかた (岩波ジュニア新書 69)

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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005000692

感想・レビュー・書評

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  • ほとんどの人が学校教育で6年以上英語を習っているのに会話はもちろん、英語の記事や本を読むことすらできないのはなぜか

     多くの人は少なくとも6年以上英語を習っている。だがほとんどの人は高校卒業時点で英語を扱えるようにならない。個人的なものからそうでないものまで多くの理由がある。日常生活で英語を必要としない、英語勉強はやらされるものでありやりたいことではない。やはり英語に対する向き合い方、作法がともなっていないためではないだろうか。英語の学習態度、作法をあらためて気づかせてくれるところが本書の特徴である。
     せめて英語で書かれたものくらいは読めるようになりたい。日本の閉ざされた情報空間よりも英語を駆使して多面的に判断したい。しかし、ただ単語を覚えて置き換えるだけでは理解することなどできない。それは外国語に興味のある誰しもが経験することだ。いくつかの要因によって訳のズレが生じる。以下覚えている範囲で。
    ・日本語では自動詞と他動詞の区別を気にしない。他動詞を自動詞として使ってしまう。
    ・冠詞を気にしない。
    ・その言語独特の表現(イディオム)を辞書で調べない。
    ・英語は名詞中心の表現だが、日本語は動詞中心の表現である。訳すときにこれを意識すると、訳文のぎこちなさが圧倒的に減る
    ・簡単な単語にこそ多くの異なる意味があるにもかかわらず、簡単だからと辞書を引かない
    ・文章を読むときに始めから丁寧に訳そうとする。そうではなく全体を3回は読んでから辞書を手に取るようにする。なぜなら単語は文脈に依存しているから。
    ・英語のパラグラフライティングの作文作法を知らない。パラグラフは抽象ー具体ー抽象という構造を持つ。よってパラグラフの先頭は抽象的なことが書いてあり難しい。ここでも全体を読んでから訳すことが大事になる。
    日本語を使っていると忘れやすい部分だ。

  • 「辞書と親しむ方法」

    所蔵情報
    https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=076169

  • 第1章の139ページまでは語源の説明。
    第2章の「辞書を使って英文を読む」では辞書の使い方というより、パラグラフリーディングの説明。

    タイトルがミスリーディングすぎる。タイトルと内容が全く異なって読んだ時間と払ったお金を返して欲しい。

  • [ 内容 ]
    英和辞典をひいても適当な日本語が見つからないで困ることがあるでしょう。
    この本は、辞書をうまく使いこなすためのさまざまなコツをやさしく伝授するとともに、中学初級から大学受験にいたる各段階のテキストを題材に辞書のひき方を懇切に指導しています。
    どこからでも気軽に読める楽しい辞書の話。

    [ 目次 ]


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著者プロフィール

外山 滋比古(とやま・しげひこ):1923年、愛知県生まれ。英文学者、文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学卒業。「英語青年」編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。専門の英文学をはじめ、日本語、教育、意味論などに関する評論を多数執筆している。2020年7月逝去。30年以上にわたり学生、ビジネスマンなど多くの読者の支持を得る『思考の整理学』をはじめ、『忘却の整理学』『知的創造のヒント』(以上、筑摩書房)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)など著作は多数。

「2024年 『新版 読みの整理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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