- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005000999
作品紹介・あらすじ
ものごとの本質をとらえるには、感性や想像力とともに、論理的に考える力が必要です。正しい結論を導く論の進め方、真理を探るための推理の方法、まぎらわしい表現から誤りをさける方法など、論理学の初歩を豊富な用例でやさしく説明します。論理的な考え方を身につけると、自分の考えをまとめたり、他人の意見を聞きとることが楽にでき、世界を見る目も開けます。
感想・レビュー・書評
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論理的とはどういうことかがよく分かる
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國學院大學「大学生にこそ読んで欲しい」おすすめ本アンケートより。
※國學院大學図書館
https://opac.kokugakuin.ac.jp/webopac/BB00564202 -
中高生に向けたレーベルの新書ですが、ページ数の割に内容は非常に濃いです。
一読のみでは到底腹落ちすることは出来なかったので、期間を空けて再読になりそうです。
ある節で占星術や占星術師を、「インチキ」・「ひきょう」と推論を用いて論理的に証明していて思わず笑ってしまいました。
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岩波ジュニア新書、なのだが、読み切るのにたいそう時間がかかってしまった。
シャーロックホームズや不思議の国のアリスから例を挙げるなど、工夫しながらいろいろな論理の形式を紹介しているが、なかなか頭に入らなかった。
その中でもおもしろかった例が「なまけものの理屈」。以下に引用すると
(子どものいい分)
及第することが完全にきまっているか、それとも、及第しないことが完全にきまっているかのどちらかである。
及第することが完全にきまっているなら、いまさら勉強することはない。
及第しないことが完全にきまっているなら、もはや勉強することはない。
∴(ゆえに) いずれにしても私は勉強することはない。
(親のいい分)
及第することが完全にきまっているというわけではないし、また、及第しないということが完全にきまっているわけのものでもない。
及第することが完全にきまっているというわけではなかったら、勉強した方がいい(油断すれば落第するおそれがあるから)。
及第しないということが完全にきまっているわけではなかったら、やはり勉強した方がいい(努力すれば及第することも可能だから)。
∴勉強した方がいい。
子どものいい分も親のいい分も、証明の形式としては正しいが、子どものいい分は正確に予測できない人間の将来に対して運命論を採用していること、及第するもしないもまだ完全にきまっていないという可能性を排除しているというところで、親のいい分に軍配が上がる。つまり、証明は形式が正しいだけではなく、内容もよくなければいけない、ということだ。
本を読んでいると、以前テレビで見たバカリズムのコントを思い出した。普通に聞いていたら何言ってるの、というとんでも理論を、論理的に詰めていき納得させてしまうコントである。
笑いに変えているので気づかないが、よく考えると結構怖い話ではある。詐欺も結局はこういう形式だけ正しい内容の良くない論理が使われているということなのだろう。
論理の形式をたくさん知っていると、議論したときにその威力を発揮するという。この本を読んでも私にそこまでの応用力はとうていついていないが、論理学が誤った方向に考えを持っていかれないために大切な学問だということは理解できた。 -
逆・裏・待遇。
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論理学やロジカル・シンキングの入門書です。論理学の初歩の内容から、非演繹的推論や、犯しやすい論理的な誤りについて解説しています。
「岩波ジュニア新書」なので、中高生向けに書かれた本だと思いますが、今では多くのロジカル・シンキングに関する分かりやすい入門書が刊行されているので、とくに大人の場合はそちらに当たった方が良いかもしれません。 -
新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:116//Y44
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考えることは、すぐにはできない。
途中で頭が飛び散りそうになりました。逆とか結構苦手です。推理小説は推理できないタイプです。