砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

著者 :
  • 岩波書店
3.93
  • (98)
  • (128)
  • (111)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 1114
レビュー : 125
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005002764

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ‪2018年12冊目。
    砂糖に注目して、大航海時代、植民地、プランテーション、奴隷制度、三角貿易、産業革命などが語られ、世界史がひとつにつながります。
    茶、ジャガイモ、珈琲など、さまざまなモノから世界史を紐解く本はどれも面白かったけれど、この本が1番読みやすかったです。ジュニア新書、侮れません!
    ジュニア新書についてちょっと調べてみたら、意外と(?)、すごいひとがジュニア新書執筆したりしてるんですね。
    とてもわかりやすいし、挿絵や扉絵も面白く、ジュニア新書の魅力を知りました。‬

  • 砂糖も紅茶も以前は、ステイタスシンボルだったなんて驚きです。
    それだけ価値があり、高価だったからというのが理由です。
    しかし、その生産の末端に携わっていたのは、
    多くの奴隷たちでした。

    この生産(プランテーションの世界展開)と消費の構造が、
    後に南北問題につながります(一つの要因として)。
    世界商品の「砂糖」を通して知る残酷な歴史です。
    こういった構造は、今も昔も変わっていません。

    良い商品を、より安く買いたい、摂取したいというのは、
    多くの人が求める欲求ですが、
    その商品が、大衆化するまでには、
    さまざまな葛藤と試行錯誤があります。
    それを動かしているのは、果てしない欲望です。

    その経緯は、時には強い者が弱い者を、
    搾取と言った形で行われます。
    21世紀になった今も、その構造は、変わっていません。

    より生産技術と物流技術が高度になったので、
    ますます、複雑化していることでしょう。

    この著作では、「砂糖」にスポットライトをあてましたが、
    「石油」と考えても、全く同じ論理が生まれます。
    世界商品をめぐる争奪戦は、国同士の熾烈な争いと、
    政治的な要素が複雑に絡み合った、人間の負の営みです。
    その世界商品があったおかげで、豊かなになった国や人もいれば、
    それが、きっかけで、貧困に陥った国、また不幸になった人もいます。
    最悪の場合は、国家間の戦争に突入します。

    この本は、自分達の身近にあるものが、
    どういう経緯で、存在しているのかを知る恰好の本だと思います。
    そして自分達の生活を振り返る上でも、非常に有益な本だと思います。

  • 砂糖だけで大きく世界が変わっているという歴史がある。
    では、他の「世界商品」はどのような変革を起こしているのか
    そしてそれらが今の世界をどのようにつくり上げたのかを知りたくなった。

  • 高校受験のときにこの本に出会っていれば…。
    三角貿易、植民地、プランテーション、ティーパーティ事件、ヴードゥー教と、そういえば習ったバラバラの事象が砂糖の流れで見ると全部繋がってくるのね~。
    白人であることの罪悪感(White Guilt)にも興味がわいた。

  • 岩波ジュニア新書なので本来中高生向けだが、初学者が俯瞰的に近代を捉えるには良い本だと思う。次は奴隷貿易についての本を読むか、あるいは「銃·病原菌·鉄」を再読するか悩む。

  • 世界商品としての砂糖が、そのプランテーションに多くの人材が必要になり、奴隷貿易と融合して発展していったことがよくわかった。

    また東インド会社によってもたらされた茶と、砂糖が嗜好品として融合して王族から労働者階級のカロリーとして普及していく様子が特に興味深かった。

    一つ不満を感じたのは、ジュニア新書として紙幅の都合等あったのかもしれないが、フランス領マルチニクとガドループの砂糖が、どのくらいイギリス領の砂糖プランテーションより安かったのか、具体的な数字で知りたかったです。そうして、何故フランスの砂糖生産は安くでき、イギリスは出来なかったのかという視点にも繋がったと思うので。

  • 砂糖のあるところに奴隷あり。学生の頃にこの本を読んでいたら、世界史への興味がもっと広がったように思う。 岩波ジュニア新書ということで、とてもわかりやすい文章で書かれている。でも内容はとても深く、歴史の勉強になる。 さらに、今当たり前にある物が、どこで作られ、どのように流通しているのかということを考えるきっかけにもなる。

  • 東2法経図・6F指定 588A/Ka94s/Arakawa

  • ジュニアだと思って舐めてました、すいません。勉強になりました。

  • 名著とは聞いていましたが、上の子に中学のとき読ませ、そういう自分は読んでいなかったこちらを読んでみました。
    なるほど、これは名著と呼ぶにふさわしい本でした。特に中学生から高校生くらいの子たちに必ず読んで欲しいといえる世界史講義ですが、大人が読んでも大変興味深い。
    しかし、著者の川北先生、ジュニア新書という分量も含めた制約の中でよくこれだけの内容を凝縮して分かりやすくまとめたものだと思います。読みやすいのに濃い、名著。

全125件中 1 - 10件を表示

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)のその他の作品

川北稔の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三島 由紀夫
ミヒャエル・エン...
ヘルマン ヘッセ
サン=テグジュペ...
マーク・ピーター...
遠藤 周作
ヴィクトール・E...
マックス ウェー...
川端 康成
有効な右矢印 無効な右矢印

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする