なぜ国語を学ぶのか (岩波ジュニア新書)

著者 :
  • 岩波書店
3.61
  • (4)
  • (12)
  • (10)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 87
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005003822

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 昨年まで自分の学校の教頭を務められておられ、校内で著書があると聞いたので買ってみた。
    実際に授業は受けたことはないが、とても興味深く 本当の教養国語を知らされた。
    自分が多くの本を読みたいと思える一つの理由となった。

  • 本の題名にもなっている「なぜ国語を学ぶのか」については第1章に書かれているが、ここでは特に目新しいことご言われているわけでもないし、読みやすさを意識した会話形式の文章は冗長で逆にまわりくどい、とすら思っていた、、、

    が、この本、途中から面白くなってくる。

    たとえば遠藤周作の言葉が引用されているこの部分。

    ◼️p.99 生活の勝利者とは、この世を楽しみながら生きるでしょうが、コルベ神父の生涯に生活上の楽しみなど一つも見出せない。が、彼は人生の深淵をのぞいた人であったに違いない。おそらく、彼は人生にのみ喜びを求めたのではないか。そして彼は生活のよろこびは放棄した。

    なるほど、国語(特に古典)というのは「生活」というよりもむしろ「人生」を豊かにするための教科なのかもしれない 。妙に納得した。良い生活というのはいいものだが、それではなんだか味気ない。言葉によって世界観を広げ、磨くことで新たな視点を獲得することは、より良い「人生」へと繋がっていくものなのかも。でもこんなこと、高校生の頃の自分に分かったかな?とも思うけど。

    うーん、それにしても自分の場合、なんだか逆に「人生」の部分の方がが大きくなってる気がするな。。。肥大化というのだろうか。それがどうもいいことにも思えないんだけど、まぁそういう個人的なことも追い追い考えていくことにしよう。

  • 痒い所に手が届きはしなかったが、孫の手には手が届いた印象。もちろんこの課題に対しては、受け売りではなく自分の頭で考え抜いたものでしかるべきなのだと思うが。国語科を通して、自分が何を身に付けさせたいのか、国語科の意義について教育観を持つための手がかりとなった。非常に読みやすく平易な文章だったが、読む意義のある本だと思う。

  • 「なぜ国語を学ぶのか」


    生徒との対話形式で書かれた一冊。

    日本語を問題なく話せているのになぜわざわざ授業で国語を学ぶのか


    古文や漢文を勉強することに何の意味があるのか


    国語嫌いの子どもが口にするような疑問に先生が丁寧に答えています。


    これはこの先生のお考えですが、私も一国語教師として、じぶんなりに答えを見出していかなければならないなと考えました。

    余談ですが、生徒の質問内容と理解力がハイレベルだなあと思ったら、この先生あの有名な岡崎高校の先生だったんですね。

    ここまでハイレベルではなくても、生徒と国語を学ぶ意義を一緒に考えていけたらいいなと思いました。

    私は国語が好きだったからなぜ国語を学ぶのかという疑問は持たなかったけれど、苦手な数学では何度も感じた疑問だな。

    大きく考えると、学校で学ぶ各教科の意義につながるんだなと思いました。

    苦手な子どもでも、学ぶ意義を感じることができたら、「必要がない」と感じることはなくなると思います。

    と言っても実際の学校ではこういう話をする余裕なんてなかなかないとは思うんですけどね。

    これを読んで、先生方は自分なりの意義を見つけて子どもに伝えていってほしいです。


    また、なんで学ばなきゃいけないの?と疑問を感じている、生徒にも読んでほしいですね。

  •  国語について考えていく場合、「内容」にこだわる立場をとる人と「形式」にこだわる立場を取る人とがいると思う。たとえば、国語の入試問題を解説するとしたら、どう解説するだろうか。丁寧に文章の内容を追い、そこに書かれている内容を理解させようとするのは前者であり、「逆接の後」なんかに注目をさせ、どんなところが重要かを示すのが後者であろう。いわば、前者は情緒的な立場であって、後者は合理的な立場なのである。もっとも、実際には「内容」「形式」の両面が必要なのは言うまでもなく、これはやや強引なたとえではあるのだが。
     僕はどちらかと言えば、後者の立場に立つ。元々は「内容」を大切にしていたのだが、それが「道徳」とどう違うのか、と悩んだことが「転向」のきっかけである。また、「内容」を重視する意見のウサンクサさ、(国語教師特有の)口の巧さを感じるようになったのも理由である。曰く「古典は心を豊かにする」など。

     実は、本書の筆者である村上先生は前者の立場に立つお方なのだ。その意味では、僕の嫌っているウサンクサさが本書にないわけではない。また、例に漏れず、村上先生は口が巧い!
     しかし、そう思わせるのこそが村上先生の戦略だとも言える。というのも、なんと第4章にて、本書は「内容」と「形式」との統合を試みるのである。冒頭のような二項対立を設置する人間を嘲笑うかのように、その論は華麗に終着点へと帰結する。
     とはいえ、その答えが明示されることはなく、あくまでも本書のスタンスは「考えさせる」ことにある。「お膳立ては終了しました、あとは(読者の)君たちが答えを出してね」というスタンスだ。きっと、本書に書かれていない村上先生の思考の中には、その答えがあるのだろうことが悔しくてしかたがない。


    【目次】
    はじめに
    第1章 なぜ現代国語を学ぶのか
    第2章 日本語と外国語を比較する
    第3章 古典(古文・漢文)を学ぼう
    第4章 文章を書こう
    おわりに
    参考文献
    (扉イラスト/五辻盈)

  • 国語を学ぶ意義を対話式で語ってくれる。
    その内容は評論、小説、古典などあらゆる分野をひとつひとつ取り上げてそれぞれの学ぶ意義について考えることができる。

    これを読めば、国語が好きになるだけではなく、読書への意識も変わり、国語嫌いな子供も説得できるかもしれない

  • 生徒の質問に先生が答える対談形式の本で、評論、小説、詩、古文などを引用しながら国語を学ぶ理由が語られています。
    そして、文章の書き方も。
    何を書くかを決めて情報を取捨択一し、良い作品で語彙を増やし、説明の中心と順序を決める。
    これは文章だけではなく、会話でもそうだと思います。
    先人の経験を知り自身の糧とすること、そして自分の心を伝える方法の凝縮されたものが、すなわち国語なのだと思いました。

  • [ 内容 ]
    「日本語はちゃんとしゃべれるのに、どうして今さら国語を勉強しなければならないの?」、「古文や漢文を学ぶことに、何の意味があるの?」、「上手に文章を書くにはどうしたらよいの?」…。
    国語が苦手で嫌いな人から、よりよく学びたい得意な人までいらっしゃい!
    先生と一緒に考えながら、答えを出しましょう。

    [ 目次 ]
    第1章 なぜ現代国語を学ぶのか(「何のために国語を学ぶのか」の前に;評論文は何のために学ぶのか ほか)
    第2章 日本語と外国語を比較する(日本語は難しいか;日本語にはどのような特徴があるのか ほか)
    第3章 古典(古文・漢文)を学ぼう(古典を学ぶことに何の意味があるのか;「人生」と「生活」とはどう違うのか ほか)
    第4章 文章を書こう(どうしたら文章を書くことができるのか;何に気をつけて書くか ほか)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • (メモ:高等部2年のときに読了。)

  • 図書館で借りた。

    なぜ評論分を学ぶの? や なぜ古典を学ぶの?
    といった疑問を持つ生徒と、答える先生という
    対話形式で学ぶ理由を説明している。

    先生が全部答えるわけではないため、
    その過程が人にものを教える参考になるかもしれない。

    読書案内が巻末についている。

全12件中 1 - 10件を表示

なぜ国語を学ぶのか (岩波ジュニア新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする