10代の真ん中で (岩波ジュニア新書 389)

著者 :
  • 岩波書店
3.30
  • (0)
  • (3)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 43
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005003891

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 二十代の後半で読了。タイトル通り10代の真ん中で触れておきたかった一冊。少しだけ物事を後ろから、遠くから、全体像を眺めようとする意識が生まれてくるかもね。

  • 姪っ子の入学祝いに

  • (2004.07.19読了)(2004.06.18購入)
    中学生と先生の対話を通して、13歳から15歳ぐらいについて考える。
    10歳ぐらいから「冒険」にあこがれたり「推理」に興味を持ち出す。「冒険」の気持ちを満たしてくれるものは、映画の「ドラえもん」であり、「推理」についての興味を満たしてくれるのは、「名探偵コナン」だったりする。江戸川乱歩の「少年探偵」シリーズは今でも読まれている。「シャーッロック・ホームズ」も同様。
    ●13歳
    「中学生になると、それまでよく知っていた「つながり」にそって、周りの出来事を見なくなる」「「つながり」って言うのは、結局は、「誰かがそれまでに見つけてくれていたつながり」っていうことだ。そういう「既にあるつながり」の中で見ないで、「つながりゼロ」の状態で、いろんな出来事を見ると、それまでよく知っていたはずのものが、急に今まで見たことのないようなものとして見えてくるってことが起こる。」
    「「つながりゼロ」にして物事を見ることが出来るようになるって言うのは、別の言い方をすれば、それまで「大人」の決めてきた「つながり」を、そのまま鵜呑みにしないで、自分で切り離し、自分でもう一度「つなぎ直し」することができるようになってきたことを意味するわけだ。」
    「13歳頃になると「一人一人」が別々だって言う意識が急に実感として感じられるようになりだすんだ。まさにこの頃誰もが「一人一人」に切り離されるようになってきているからだ。この「一人一人」になるって言う意識が、「歌」の中で「旅人」や「さすらい人」の歌として歌われて、この頃からとっても共感できるようになりだすんじゃないだろうか。」
    ニーチェの「精神の三様の変化」
    「駱駝から獅子へ、獅子から幼な子へ」
    重荷を負い、それに耐えて砂漠に向かう「駱駝」の時、それから重荷をかなぐり捨てて、重荷を負わせるものに「否」を突きつけ、立ち向かう「獅子」の時、そして「今生まれたように」世界を見つめる「幼な子」へと変化する時
    「受け入れる精神=駱駝」、「立ち向かう精神=獅子」、「発見する精神=幼な子」
    (著者は、子供から大人への境界を13歳と考え「13歳論」という著書もある。)

    著者 村瀬 学
    1949年 京都生まれ
    同志社大学文学部卒業
    現在 同志社女子大学生活科学部教授
    「子ども体験」村瀬 学著、大和書房、1984.10.30

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1949年京都府生まれ、評論家。
著書『初期心的現象の世界』『「いのち」論のはじまり』『「あなた」の哲学』『徹底検証 古事記』『古事記の根源へ』『『君たちはどういきるか』に異論あり』『いじめの解決 教室に広場を』『吉本隆明 忘れられた「詩的大陸」へ』ほか、多数

「2023年 『詩文集 織姫 千手のあやとり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

村瀬学の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
レイチェル カー...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×