ファンタジーが生まれるとき―『魔女の宅急便』とわたし (岩波ジュニア新書)

著者 :
  • 岩波書店
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レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005004928

感想・レビュー・書評

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  • 2016.5月読了。
    魔女の宅急便の作者角野さんのエッセイのような本。子供の頃のことやブラジルでの生活のこと、物語のこと、出会い、考えなどなど。
    おもしろかった!読み終わってからというもの、ファンタジーや童話が読みたくてしょうがない。お話ってすごく自由で、自分の想像の世界を好きなように無限に広げていいんだなって、なんだかラクにしてもらった。うー、読みたーい!まずは積ん読している魔女の宅急便を改めて全部読もう。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    「想像力」、それは人であればだれでも持っている魔法だ。ご存じ『魔女の宅急便』の作者が、幼い頃からの体験と重ねながら、みずからの童話作家としての歩みと創作のひみつを語ります。水平線という一本の線の魔法、主人公の名前のちから、物語のとびらが開く瞬間のこと…。あなたのすぐ隣にある不思議に気づかせてくれます。

    【キーワード】
    新書・ファンタジー・作家・童話


    +++1

  • 子どもがワクワクする作品を生み出すことの出来る大人はすごいと思う。大人になるにつれて子どもの頃、どんな事に心ときめかせていたか忘れてしまう。『魔女の宅急便』の誕生の裏側や著者の生い立ちを知ることができる本著。児童文学作家の頭の中をのぞき見したような気分になる。キキの名前の誕生秘話もありますよ。

  • おしゃれでかわいい。
    ジュニア新書だからか、読みやすかった。思い出話をたのしそうにお話しされていて、にこにこ読みました。

  • ファンタジーって
    夢のように生まれてくる
    絵のような美しいものかな?って
    思いながら読み始めました

    ところが、普通の泣き虫の女の子が出てきて
    思い出話ばかり(;´・ω・)
    想像とは違ったけど
    きっとこれが角野さんなんだって思いはじめると
    ページめくるのが楽しみになってきました

    魔女を訪ねるルーマニアのこと
    ブラジルのサッカーのこと
    角野さんは、おばあちゃんといわれるような年齢の
    大先生なのですが
    本文では若い女の人が語っているように感じました
    なんていうか、親しみやすい感じ

    ジュニア向けに書かれた本のようですが
    お説教するようなところはなく
    気持ちのおもむくままに
    語っていただいたような印象です
    生まれてくる物語たちも
    こんな風に自然と出来上がっていくんでしょうね

  • 壁族、柱族の分類がおもしろい

    魔女も歴史の被害者であって
    なりたちは女性と自然が近いものだったから、というのも興味深い
    なにも壁は進撃の世界だけのものでなくてw 昔のヨーロッパの町は城壁に囲まれて、外部の自分達とは相容れないものとは遮断されていたのだ

    人は誰でも水平線、地平線という境界線を持っているけれど、
    その向こうにあるものを認められるだろうか
    見えないものを見ようと、認めようとできないところから恐れとそれによる悲劇が生まれてしまったのではないだろうか

    扉はどこにでもある
    開くかどうかは自分次第

  • ジブリ映画であまりにも有名な「魔女の宅急便」。その作者である角野栄子さんの小さい頃の話と、小説を書き始めたきっかけ、などなど。
    角野さんは、物語の作家としてのデビューは実は42歳のときだったらしい。ずいぶん遅咲きだ。
    角野さんは、5歳で母親を亡くし、いつも不安で自信がなかった。しかし、優しい父親に育てられたことが、今の彼女につながっているようだ。子供の頃、父親の話してくれる物語が大好きだったらしい。そこから想像することが好きになったみたい。
    魔女の宅急便が生まれたのは、娘が描いたイラストがきっかけだったようだ。
    それから次々と泉のようにアイデアが湧き出て来て、あの素敵なファンタジー物語が出来上がったんだね。何だかまた映画が見たくなって来た。原作も読んでみたいけど、やっぱあの楽曲もまた素晴らしいんだよね。
    私もファンタジーが大好き。そして妄想も大好き。共感しながらすいすい読み進めました。

  • 『見える世界と見えない世界の間から、人の命といってもいい想像力が生まれてくるのだと思う。』

    子供の頃に体験したことへの思い、感覚をとても大事にしていて、著者自身とても想像力豊かな方だなと思います。

  • こないだの『ラスト ラン』がおもしろかったので、前々から本は知っていたが読んでなかったのを借りてきてみる。この人は20代でブラジルに渡り、ブラジル暮らしの経験があった。「その頃、日本政府が奨励していたブラジルに移住しようと思ったのも…」(p.71)とある。

    1935年生まれの角野さん(父と同い年の人だ)、その20代というと1950年代の後半から1960年代の前半。そんな頃に、日本政府がブラジル移住を奨励していたというのも初めて知った(移民てのは、もっと昔の話だとばかり思っていた)。

    角野さんは「戦争も終わり、外国の文化に自由に接するようになって、私たちのような若者は、外国に強烈な関心を持つようになった」(p.71)という。父のことを考えると、そういう強烈な関心を父も持っていたんやろうなあと思う。角野さんが結婚した相手は、建設中のブラジルの新首都ブラジリアを見てみたいという気持ちをもっていて、それを聞いた角野さんも「えーっ、新しく首都をつくっちゃうの?そんなことできる国があるの?いいね、いいね、いこう。もっと珍しいものも見られるし」とすぐその気になる。

    そして、ブラジル行きは、太平洋・インド洋・大西洋をわたる船旅と、二年間のブラジル暮らし、そのあとヨーロッパ、カナダ、アメリカとほぼ世界を一周するような旅になった。

    ▼ブラジルには知り合いもなく、住む家もなく、仕事もなく、もちろんお金もない。こんな話をすると、「そんな無謀なことをよくやったわね、強いのね」といわれる。とんでもない、それはほんとうにとんでもないのだ。行動力があることが、かならずしも現実的に考えるしっかりとした心をもっていることとは限らない。でも考えすぎると、できることもできなくなってしまうことだってある。不安だらけだったけど、不安はとってもあこがれに近い。そしてあこがれからは思わぬ力がうまれるし、ときには大きな贈り物も授けてくれる。(pp.89-90)

    ブラジルへ向かう二ヶ月の船旅の記憶のなかで、水平線の話がよかった。

    ▼あの一本の線からいつかは何かが現れる。それはなんだろう…なんだろう…。心が浮きあがるような気持ちだ。なにも見えないのに、見るものがいっぱいある町中を歩くより退屈しない。それが何日も何日もつづいても、不思議なことにあきたりしないのだ。その一本の線から見えない扉が、毎日あきつづけ、想像するたのしみを送ってくれるのだった。まさに贈り物をあけるときのようにわくわくする。それはおおきくって、まったく自由な心の遊び場だった。たった一本の線だからこそ持っている魔法だったと思う。(p.91)

    この浮きあがるような、わくわくする心が、その後に角野さんが物語を書くようになり、書き続けてきた力なのだろうと思う。ブラジルの少年を書いた角野さんの初めての本『ルイジンニョ少年』を、読んでみたくなった。

  • 子どもの頃、ブラジルでの生活、角野さん流、物語のでき方など。魔女の宅急便の作者、角野栄子さんの思い出、考えの詰まった本です。

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著者プロフィール

角野 栄子(かどの えいこ、本名 渡辺栄子)
1935年生まれ。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業後、紀伊國屋書店出版部に勤務し、結婚して退職。1960年、25歳の時に自費移民としてブラジルに2年間滞在。早大時代の恩師、アメリカ文学研究者龍口直太郎の勧めによって、ブラジル体験をもとに描いたノンフィクション『ルイジンニョ少年、ブラジルをたずねて』で作家デビュー。それから7年かけて、絵本・童話の創作も始めた。
産経児童出版文化賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文芸賞、小学館文学賞、巌谷小波文芸賞、東燃ゼネラル児童文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など多数の受賞歴がある。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。
2018年、「児童文学のノーベル賞」「小さなノーベル賞」と評される国際アンデルセン賞作家賞を受賞。代表作の『魔女の宅急便』シリーズ、『トンネルの森1945』が受賞声明で言及されていた。

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