貧困を考えよう (岩波ジュニア新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 72
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005006380

作品紹介・あらすじ

大阪市のある区では、就学援助支給率が50%にもなっているという。いま、経済的理由で進学できなかったり、中退する生徒も各地で急増している。子どもや若者、また女性や高齢者の生活に重大な影響をおよぼす貧困。その実態を見つめ、問題解決の方法を考えてみよう。

感想・レビュー・書評

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  • 文章がうまい。構成もうまい。特に冒頭の二人のひろしの話は引き込まれたなあ。
    何かを示したデータがあるわけじゃないんだけど、とても象徴的な話だと感じた。

    難を言えば、貧困撲滅にもっとも有効であるはずの経済成長・景気の回復についてほとんど触れられていなかったこと。
    どちらかといえば否定的な文脈でちょこっと触れられてたなあ。

    この手の話をするときは、経済成長と再配分政策をセットで語るべきだと思うんだけど。

  • 新ナニワ金融道を読み終えた直後だったので、お互いの情報がなかなか生々しくリンクしました。日本の中に、難民キャンプよりひどい環境の場所があるという驚き。セーフティネットが実際機能していない現状。詰んだときの最後の選択肢は野宿か犯罪か自殺って。

    個人としては人生ピンチになったときどうすれば良いのか、最低限の知識として知っておく必要がありそうです。

  • 関係ない、とは言えない、社会的弱者の貧困問題。

    「経済の貧困」と「関係の貧困」の分け方は納得。経済的に貧しくとも、セーフティネットが機能すれば、人は生きていくことができる。そして、トランポリンがあれば、登ることができるだろう。落ちるときは階段なのに、登るときは崖。そんな社会はやはりおかしい。でも、万能薬はないから、ひとりひとりがやはり考えていかないといけない。

  • 併せて読むとよい。
    『ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所』 (ちくま新書 809)
    http://booklog.jp/users/caliconography/archives/1/4480065113

  • 今、この本を読んでいる私だって「貧困」に陥らないと断言はできない。
    様々な条件が重なれば、今の日本では、富裕層を除いては、貧困が自分の問題となるのではないか。
    自分がそうなっては困るからという、ずるい考え方からでもいいから、貧困について、一人でも多くの人が関心を持っていけばと思います。
    そしてまた、人とのつながりというものを大切にしていくこと、周りの人に心を配るということを心がけていきたいと思います。

    西成区、あいりん地区での子ども達の実状が報告されていますが、本当に心が痛みます。
    そのような現実がすぐ近くにある。

    貧困の連鎖を止めるために、私は無力だと思う。
    でも、だからと言って無関心でいることはやめたい。


    一生懸命生きている人に「もっとがんばって自立しろ」と言うのは意味がないし、「あなたたちは自立していない」と言うのは、失礼な話ではないだろうか。ぼくたちは個人の「自立」ではなく、社会の「貧困」を解決すべきなのだ。

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プロフィール

一般社団法人ホームレス問題の授業づくり全国ネット代表理事。『フリーターズフリー』編集発行人。野宿者ネットワーク代表。大学在学中から釜ヶ崎の日雇い労働者・野宿者支援活動にかかわる。2000年、群像新人文学賞評論部門優秀賞受賞。2001年から各地の小中学・高校などで「野宿問題の授業」を行なう。著書『論』(人文書院)、『ルポ 最底辺 不安定就労と野宿』(ちくま新書)、『貧困を考えよう』(岩波ジュニア新書)、『おっちゃん、なんで外で寝なあかんの? こども夜回りと「ホームレス」の人たち』(あかね書房)など。

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