自分と未来のつくり方――情報産業社会を生きる (岩波ジュニア新書)

著者 :
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レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005006564

作品紹介・あらすじ

情報産業社会を生きる人間を考えるための、やさしいレッスン。話はエンデの『モモ』からはじまり、ヴェーバーやケインズ、プラトンやデカルト、フッサールにまで広がります。人類の知の蓄積からヒントを得て、君はメディア社会にどんな未来を描きますか。

感想・レビュー・書評

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  • 情報化社会を語る良い本。沢山の人に読んでほしい。

  • 読了

  • 情報産業社会を生きる若者たちへのやさしい哲学書です。

  • ませた子に読ませたい。中学入試あるいは高校入試の問題文にしょっちゅう出して欲しい。

  • 情報の生態系

  •  現代社会では、資本の力が労働者を搾取するとともに世界を均質化させており、人間はマスメディアによって欲望を操作される「お客」となっている。加えて、「情報化の進展」によって距離的制約や身体的制約が乗り越えられるようになり、人間の在り様が根本から変化しようとしているが、こうした中で人はいかに生きるべきか、というのがこの本が提起している問題。

     筆者は、イメージの過剰による想像力の貧困を克服するために、「情報の侵入をいったん断ってみる。そして、意識を自分ではたらかせて、自分のイメージを描き出す時間と空間をつくってあげる。」ことを提案し、そこで経験を積んで自分の考え方がまとまってきたら、それを「メディアで表現する」ことが大事だと説く。

     情報の氾濫をシャットアウトし、自分の想像力をはたらかせる経験が必要なことには同意するが、自分の考えをまとめ、表現するためには、古典や歴史を繙くことで現代文明を相対化し、人間や文化の本質を学ぶという視点が重要だと感じる。筆者は個人の「感覚」や「想像力」に大きな可能性を見出しているが、知識の裏打ちのないオリジナリティは脆く壊れやすいということに敏感になるべきである。現状認識は正しいが、将来の見通しが楽観的に過ぎる、と思うのは私だけだろうか。

  • 通読 

    高校生向けの本なのでさくっと読める。
    情報産業社会に生きる僕たちがどうやって未来を作っていくかについて書かれた本。
    資本主義の理念や産業のあり方をギリシャローマ時代の哲学にまで還元して説明しているのは分かりやすかった。

  • 情報社会到来による影響を社会科学的に書いたジュニア向けの本。わかりやすいけど、書いてあることは非常に意義があって良い。これは大人でも読むべき。

  • 情報機器を生産する立場にある私として、情報社会を理解し、
    どのような方向へ向かうべきなのかを勉強したくこの本を読んだ。

    この本の主張としては、メディアに踊らされず、想像力を磨け、
    であるとおもう。

    私自身、なにか情報を知りたいときは、googleで調べて知り、
    ほしいものがあれば価格.comにて評判みて判断し、
    買い物はアマゾンで購入し、何となしにあなたへのお勧めを眺めている。

    あたらめて、自分の行動や言動の方向を見直してみると、
    統計的に多くの人が興味を持つものへと誘導されていることが
    よくわかり、いかに嗜好が均質化されているかを認識できた。

    これまでも、人気や評判は会話、テレビ、雑誌などで広まっていたが、
    ネットが社会に普及することで格段に広く且つ早くなっている。

    いち早くこの仕組みを理解しコントロールした人がお金持ちになり、
    踊らされている人たちは貧乏になるといった、現代社会の
    二極化にの一因であるとも感じる。

    いかに情報社会を利用し、情報社会に飲み込まれないかが
    現代社会を生き抜くために必要なのかも知れない。

  • 情報化社会に生きる私達はどう生きていけばいいのかを、メディアの問題や情報産業社会の初歩を通して考える本。


    エンデのモモからの引用を多用しているので、まずはモモを見てからこちらを読むと良い。紛れもなく名著である。



    メディアという世界を通した意識や文化産業自体の仕組みを考え出すと恐ろしい事実が見えてくる。我々は実態ではなく、情報が産み出した現象ではないのだろうか、という疑問だ。



    操るものが何時の間にか操られている。これほど滑稽な話はないが、事実我々は情報に翻弄され感覚も奪われている。スマホ片手に歩く人々が良い例ではないか。



    我々が見ているデジタルデータは0と1が織り成した現象である。0と1を見ただけでは私達は理解できない。



    それでは0と1を生み出しているものは何か?その先は何があるのか?



    そんな事を考えると、全てを生み出す真理というものは、簡単そうな外見なのに現象にすぎない我々には全く理解できない類であるのだろうと思ってしまう。



    情報のマリオネットであることを気づかせてくれ、それを断ち切る術も教えてくれる良書であった。

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著者プロフィール

石田 英敬
石田英敬:東京大学大学院総合文化研究科教授

「2015年 『メディア都市』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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