パスタでたどるイタリア史 (岩波ジュニア新書)

著者 : 池上俊一
  • 岩波書店 (2011年11月18日発売)
3.62
  • (15)
  • (25)
  • (31)
  • (5)
  • (1)
  • 本棚登録 :353
  • レビュー :46
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005006991

作品紹介

「パスタを食べることでイタリア人はイタリア人であることを自覚する」-。地域色の強いイタリアで、人々の心を結ぶ力をもつパスタ。この国民食は、いつ、どのように成立したのでしょう。古代ローマのパスタの原型から、アラブ人が伝えた乾燥パスタ、大航海時代の舶来種トマト、国家統一に一役買った料理書まで。パスタをたどると、イタリアの歴史が見えてきます。

パスタでたどるイタリア史 (岩波ジュニア新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 2012年の高校生の課題図書。タイトルに惹かれて読んでみたけれど、やっぱり課題図書って不思議。なぜわざわざこの本が選ばれなければならなかったんだろう?
    岩波ジュニア新書だし、あとがきを読んでも一応読者は高校生が想定されているみたいだけれど、決してそんなことはない。岩波ジュニア新書と課題図書の選考委員(そんなものがあるのかどうか知らないけれど)は何か勘違いしているんじゃないだろうか。優しい言葉づかいで書かれていたら、本は読めるってものではないぞ。
    たとえば本書には次のような一節がある。
    「1960年代以降のの飛躍、いわゆる『イタリアの奇跡』が国民の収入と食事のレベルを高め」云々。
    ここでは明らかに「イタリアの奇跡」を知っている者が想定されている。言い換えれば、それを知らない者(たとえば僕ね)は、なんか疎外されているような気分になるのだ。
    他のレビューにもある通り、パスタの歴史を概観する前半部には、高校時代世界史を選択した者でも知らないような人名、国名、条約名が頻出する。
    どう考えてもこれは、なんて言うか、課題図書として「一般的な高校生」に薦めやすい本ではないぞ。
    もちろん、「イタリアの奇跡」を知らなくたって、国名なんていい加減に読み飛ばしたって読めるのは読める。でも、自分が読者として想定されているような本を読むことは、けっこう苦痛なことだ。
    パスタの種類も、ソースの種類もたくさん出てくるけれど、説明が簡略にすぎてイメージが沸きにくいにもイマイチ。

    パスタの来歴とその影響がコンパクトにまとめられている内容そのものは評価できるんだけれど、これでは「課題図書はおもしろくない」って言われても仕方ないなあ。

  • とても面白かった。高校生の課題図書だったようだが、世界史選択でないと読む気しないかも。大人のほうが楽しめるという意見に同感。

    もともとのパスタは甘い料理だったそうだ。突然思い出したのは「友の会」のおやつ。茹でたマカロニに黄な粉をかける。砂糖か黒蜜もかける。奥の深いおやつだったのね。さすが自由学園。

    日本のパスタ事情の段階でナポリタンが食べたくてたまらなくなり、昔ながらの喫茶店に行ったり、子どものころの外食はマカロニグラタンだったと作って食べたり、去年「ヌードルの文化史」を読んだ時同様、読了するのに時間がかかり、体重も増えた。でも楽しかったな。

    ヴィットリオ・エマヌエル二世がサルディーニャの王様だったとは知りませんでした。サルディーニャ島がそういう場所だったとも。映画「山猫」を思い出した。

    イタリアの統一に料理書が大きな役割を果たしたというところが一番ぐっときました。国語の教科書とかではなく、農民や庶民の言葉を使って整えたレシピによって国民の胃袋と心と言葉を統一したとは民度が高いね。

    野菜と穀物、オリーブ油中心の伝統的なスローフード運動がこれからのイタリアを救うであろうという終わりですが、それは日本料理にも言えることですね。面倒だけれど気をつけなくては。

  • 2012年読書感想文課題図書(高等学校の部)。

  • 個人的には傑作新書の一つ。

    パスタというイタリアの国民食を通してイタリア史を語るという試みは面白いと思った。冒頭に、日本でのパスタの受け入れられかたが書かれているので、興味も持ちやすいし、なによりも最初の写真が美味しそうで良かった。

    イタリアではパスタが昔から食べられていたわけではなく、最初はミネストローネを庶民は食べていて、パスタは王侯貴族の食べ物(小麦粉で作るから当たり前か)だったのが、都市経済の発展によってどんどん庶民の、母が作る家庭料理になっていく様子が書かれている。もちろん、技術の発展や、新大陸発見によるトマトの流入などが、パスタに進化と洗練をもたらした。

    こういう質の高い新書が「ジュニア向け」というのは、ちょっとどうかと思うほどだった。誰が読んでも楽しくなるし、パスタを食べようという気にさせてくれる良書だと思う。

  • 日本のそば・うどん同様、パスタもイタリアの地方ごとに特色があり、日本のレストランで食べられるのはほんの一部しかないことがわかる。読んでいると、イタリアにいって食べ比べたくなる。

    パスタの歴史をたどりながら、イタリア中世以後の歴史について語っており、こうした切り口でのイタリア史は読んだことがなく、面白く読み通せた。

  • レビュー省略

  • お菓子でたどるフランス史の後に読了。
    こちらの方がパスタ分多くて楽しかったです。
    特に地方ごとの特色あるパスタコーナー、これをフランス版でもやってくれたら…!あと巻頭カラー写真ね!

    それにしても陽気なイメージのイタリアだけど、いろいろと苦労を経てのイタリアだったんだなぁと。しみじみ。
    まぁどの国も現在の形に落ち着くまでのその国なりの苦労はあるし、今でも揺れ動いてる国は多いですけどね。
    パスタやめよう運動があったのにびっくり。なくならなくて良かったですよほんと…。

    食文化シリーズで続くのかと思いきや、ドイツは森・山・川、イギリスは王様なので読むの悩み中です(笑。

  • はじめに 日本のパスタ事情
    第1章 麺が水と出会うまで
    第2章 文明交流とパスタのソース
    第3章 貧者の夢とエリートの洗練
    第4章 地方の名物パスタと国家形成
    第5章 母と子の思い
    第6章 パスタの敵対者
    おわりに 歴史の中のパスタ

  • 新書文庫

  • イタリアの歴史をパスタに絡めてあっという間に読む事ができる。イタリアへの興味も更に深くなる。

全46件中 1 - 10件を表示

パスタでたどるイタリア史 (岩波ジュニア新書)のその他の作品

池上俊一の作品

パスタでたどるイタリア史 (岩波ジュニア新書)はこんな本です

パスタでたどるイタリア史 (岩波ジュニア新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする