みんなでつくろう学校図書館 (岩波ジュニア新書)

著者 :
  • 岩波書店
4.14
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本棚登録 : 151
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005007035

作品紹介・あらすじ

学校図書館を楽しい場所にしよう。共感をよぶ取り組みで、開かれた図書館を実現してきた学校司書による一冊。これまでの図書館のイメージが変わるさまざまな活用法を案内。ずっと前からあったような、でも、どこにもなかった創造的な学校図書館づくり。

感想・レビュー・書評

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  • 学校図書館関係者必読!の素敵な本。文字通り「みんなでつくった」学校図書館の、「みんなでつくった」一冊。

    ごく稀に「この本は今の自分のために書かれた本じゃないか?」と思う本に出会うことがある。自分にとってはまさにそんな本だった。今年度、勤務校の図書委員会の顧問となり、委員会活動や図書館の活性化について色々考える機会があった。自分なりに考えて行動もしてきた。これからも関わっていきたい。そんな立場でこの本を読むと、まさにいまの自分のために書かれたような本なのだ。

    この本には学校図書館を魅力的な場にするための様々な工夫が書かれている。しかも、「みんなでつくろう」というタイトルを裏切らない形で。司書に何ができるか、というだけでなく、まわりの生徒たちを巻き込んでどんな活動ができるのかを、生徒たちの言葉をふんだんに盛り込みながら紹介してくれる本である。具体的で、やってみたくなるアイデアがたくさん。その合間に「図書館の自由」をはじめ、必要なミニ知識も盛り込んでくれて、いうことなし。

    もしかすると、専門の学校司書さんにとってはこの本の知見は目新しいものではないかもしれない。むしろこの本のメインターゲットは、僕のような「図書館に関心がある(けど知識がない)一般教員や生徒たち」だと思う。この本を片手に、自分たちの学校図書館をどう変えていけるのか、あーだこーだと生徒たちと相談できたら、とても楽しそうだ。とりあえず何冊か買って図書委員の生徒に配ろうと思う。とにかく、学校図書館に関心のある大人と子どもに、強力にお薦めできる。

    あと、この本のイラストやパラパラ漫画も、(元)生徒さんたちの作品なのだそうだ。そういういい関係性を、図書館を軸にして結べているんだろう。図書館に関わる一教師として、うらやましくって、そしてとてもやる気になる本だった。

  •  筆者が、29年間、学校司書として高校の図書館で行ってきた実践とその考え方をまとめている。岩波ジュニア新書の一冊。

     タイトルのとおり、学校図書館は生徒がみんなで自由に楽しく作っていく場であるというのが基本の考え方。その実現のために筆者と生徒たちが工夫してきた数々の活動は実に斬新で、読んでいて、学校図書館についての自分のイメージが変わるように思った。

     図書館に集う生徒たちの様々なエピソードも記され、実際に活動にかかわった元生徒や現生徒のエッセイも収録されている。生き生きとした熱気ある図書館の様子が伝わってくる。図書館にはこんなにいろんな可能性があるんだと驚く。

     そして、ここに記されていることは、図書館だけではなく、他のいろいろな公共施設、もっと言うなら、人と人とが集まって何かに取り組むことのすべてに通じていると思った。

     人と人とがつながってそこで何か素晴らしいもの・わくわくするものが生まれる、同時に、一人ひとりも成長していく、そういう営み。本書の内容には、それだけの深みと幅があると感じた。

  • いちど成田先生の講演を聞いたことがあります。本の通り、パワフルな方でした。
    町の図書館とはまたちょっと違う、学校図書館の先生の仕事がよくわかります。

  • 高校の学校図書館。利用者である高校生ができること。利用者目線大事。学生の活動を支えるのも大切だなと思った。

  • 面白かった
    こんな人気がある高校図書館いいな

  • 長年道内の高校で学校図書館に従事してきた筆者が書き下した本 高校生に向けてというよりもこれから図書館司書、とりわけ学校司書を目指す方にぜひとも読んでほしい1冊 学校司書は学校で何をすべきなのか生徒にどう接するべきかが丁寧にまとめられています

  • 北海道の高校の学校司書をなさっている成田康子さんによる、学校図書館づくりの実践記録。この本が、いわゆる専門書ではなく、高校生をメインターゲットにした岩波ジュニア新書から出版されているというところが、何よりもすばらしいと思った。
    「学校図書館を変えるのは、司書教諭でも学校司書でもなく、あくまでも高校に通うあなたがた、高校生自身なのですよ」というメッセージが、本そのものから伝わってくるようだ。

    もちろん、この本をどのくらいの高校生が読んでいるのか、その実態はわからないけれど、実践の記録も非常に豊富で、後半にはそこで過ごした高校生たちの声があますところなく載せられていて、とても参考になる。

    ある調査によると、学校図書館や地域図書館を利用しない高校生の数は8割以上にのぼるという。そんななか、学校図書館をどうやって高校生たちにとって意味のある場所にしていけるのか、を考えていきたいと思う。

  • ここのレベルにもっていくには・・・?を考えなくちゃ!

  • 利用者との関わりや図書館の環境づくりに悩める司書への指南書、と表現したら大げさかもしれませんが、駆出しの図書館司書として読んでいてとても参考になりました。
    司書教諭の方はもちろん、司書のお仕事をされている方は読んでいて損はないのではないでしょうか。易しく丁寧な筆致なので読みやすいです。

    「みんなでつくろう」のタイトルが示しているとおり、読者層は図書館に携わる仕事をしている方だけではなく、利用者たる学生さんをも想定して書かれています。これがまたよかった。
    司書側として忘れがちな利用者の視点を、読んでいる間じっくりと考えることができましたし、自分の学生だったときの学校図書館との関わりを思い出させてくれました。

    小・中・高と、図書館は居心地のよい場所でした。でもあれは、今思えば司書の先生の配慮あってこそだったのではないかと。生徒が過ごしやすい居場所を、あの図書館に作り出していたんだと思います。
    出会った司書の先生はみんな気さくで、生徒の話を聞いてくれる優しい先生でした。学校司書がいない学校もあるとのことで、私は恵まれていたんだなあとしみじみ。


    図書館は図書館でも特殊なタイプの図書館に勤めているので、利用者とのやりとりはなかなかこうはいきません。
    ほとんどの方が、文字通り勉学のために利用しているような図書館です。専門的な図書は借りられても、自分の勉学に関わりのない図書はなかなか貸出されないのが現状です。

    ただ、新刊コーナーに人気作家の本を並べるだけでは駄目なんです。ただ業務をこなすだけでは、勉学以外の理由で本を借りる利用者は増えない。
    本を普段読まない方にも読んでもらうようにするには、もう一歩踏み込んでいかなければならない。
    ならばどうしていくとよいのか。手段を模索している中、目に留まったのが本書でした。

    割り切って仕事をした方が楽なのかもしれませんが、やはり本好きとしては、利用者の方に本を読んでもらいたいなあというのが本音。
    何よりも、これからをより善く楽しく生きていくためにも、本を読んでもらいたいんです。できることならば、若いうちから。

    本は、読めば読むほど自分の世界を広げていってくれるもの。社会人になり、ひょんなきっかけで司書を勤めるようになってからそう強く思うようになりました。
    本を読む理由はきっと人それぞれです。自分が司書として働く時間は、人生の内では長くないかもしれません。それでも、今の仕事をしているうちは、何かしらを通して本を読むことの楽しさを伝えていければいいなあと思っている次第です。

  • 学校図書館司書が著した、学校図書館についての本を探していた
    高校司書による新しい岩波ジュニア新書だったので、購入して読んだ

    学校図書館がこんなに活動的で魅力的なところになり得るとは、想像していなかった
    私の小・中学校には専任の司書はいらっしゃらなかったが、高校にはいらっしゃった
    司書とはあまり関わることがなかったけれど、確かに一定の距離を保って個人として関わってくれて、どことなくいい思い出になっている
    タイトルの通り、学校図書館はみんなでつくるもので、特定の児童・生徒のものではないようだ
    いかにみんなを良い意味で巻き込んで、本と人との出会いをつくり、居心地の良いところにしていくか
    その具体例がふんだんに紹介されている
    児童・生徒・学生、教職員・保護者におすすめ
    本書にも記載されていたが、学校図書館格差が出始めている
    形ばかりでない、専任の学校図書館司書の早急な配置を希望

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