みんなでつくろう学校図書館 (岩波ジュニア新書 703)

  • 岩波書店 (2012年1月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784005007035

みんなの感想まとめ

学校図書館を「みんなでつくる」ことの大切さがテーマとなっている本書は、学校図書館関係者はもちろん、一般教員や生徒にも強く響く内容です。著者が29年間の経験を基に、図書館を魅力的な場にするための具体的な...

感想・レビュー・書評

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  • CA1933 - 主権者教育と高校図書館 / 成田康子 | カレントアウェアネス・ポータル
    https://current.ndl.go.jp/ca1933

    みんなでつくろう学校図書館 - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b271289.html

  • 学校図書館関係者必読!の素敵な本。文字通り「みんなでつくった」学校図書館の、「みんなでつくった」一冊。

    ごく稀に「この本は今の自分のために書かれた本じゃないか?」と思う本に出会うことがある。自分にとってはまさにそんな本だった。今年度、勤務校の図書委員会の顧問となり、委員会活動や図書館の活性化について色々考える機会があった。自分なりに考えて行動もしてきた。これからも関わっていきたい。そんな立場でこの本を読むと、まさにいまの自分のために書かれたような本なのだ。

    この本には学校図書館を魅力的な場にするための様々な工夫が書かれている。しかも、「みんなでつくろう」というタイトルを裏切らない形で。司書に何ができるか、というだけでなく、まわりの生徒たちを巻き込んでどんな活動ができるのかを、生徒たちの言葉をふんだんに盛り込みながら紹介してくれる本である。具体的で、やってみたくなるアイデアがたくさん。その合間に「図書館の自由」をはじめ、必要なミニ知識も盛り込んでくれて、いうことなし。

    もしかすると、専門の学校司書さんにとってはこの本の知見は目新しいものではないかもしれない。むしろこの本のメインターゲットは、僕のような「図書館に関心がある(けど知識がない)一般教員や生徒たち」だと思う。この本を片手に、自分たちの学校図書館をどう変えていけるのか、あーだこーだと生徒たちと相談できたら、とても楽しそうだ。とりあえず何冊か買って図書委員の生徒に配ろうと思う。とにかく、学校図書館に関心のある大人と子どもに、強力にお薦めできる。

    あと、この本のイラストやパラパラ漫画も、(元)生徒さんたちの作品なのだそうだ。そういういい関係性を、図書館を軸にして結べているんだろう。図書館に関わる一教師として、うらやましくって、そしてとてもやる気になる本だった。

  • 高校の学校図書館。利用者である高校生ができること。利用者目線大事。学生の活動を支えるのも大切だなと思った。

  •  筆者が、29年間、学校司書として高校の図書館で行ってきた実践とその考え方をまとめている。岩波ジュニア新書の一冊。

     タイトルのとおり、学校図書館は生徒がみんなで自由に楽しく作っていく場であるというのが基本の考え方。その実現のために筆者と生徒たちが工夫してきた数々の活動は実に斬新で、読んでいて、学校図書館についての自分のイメージが変わるように思った。

     図書館に集う生徒たちの様々なエピソードも記され、実際に活動にかかわった元生徒や現生徒のエッセイも収録されている。生き生きとした熱気ある図書館の様子が伝わってくる。図書館にはこんなにいろんな可能性があるんだと驚く。

     そして、ここに記されていることは、図書館だけではなく、他のいろいろな公共施設、もっと言うなら、人と人とが集まって何かに取り組むことのすべてに通じていると思った。

     人と人とがつながってそこで何か素晴らしいもの・わくわくするものが生まれる、同時に、一人ひとりも成長していく、そういう営み。本書の内容には、それだけの深みと幅があると感じた。

  • 成田康子
    なりた・やすこ
    1955年生まれ。北海道武蔵女子短期大学(教養学科)出身。学校司書の経験ほぼ30年。札幌月寒高等学校、大麻高等学校を経て、2010年から札幌南高等学校在職。北海道高等学校文化連盟図書専門部事務局長。著書 『みんなでつくろう学校図書館』(岩波ジュニア新書、2012)、『高校図書館——生徒がつくる、司書がはぐくむ』(みすず書房、2013)。共著に、石狩管内高等学校図書館司書業務担当者研究会『パスファインダーを作ろう——情報を探す道しるべ』(2005)、全国学校図書館協議会編『人とメディアをつなぐ学校司書のしごと』(2006)、全国学校図書館協議会北欧学校図書館研究視察団『北欧に見る学校図書館の活用』(2007、いずれも全国学校図書館協議会刊行)。

    「 「本を好きになるにはどうしたらいいでしょうか?」と聞く生徒がいます。「どうしたら本を読むことが楽しくなりますか」と聞かれることもあります。「いろいろ読んでいくうちに、きっとおもしろい本がみつかるよ。まず読んでみることかな。表紙でもなんでもちょっといいなと思ったら読んでみて。最後まで無理して読むことはないと思うよ」「物語や小説だけじゃなく、エッセイや詩、短歌、俳句だってあるよ」と答えています。  本は一冊一冊違います。人が一人ひとり違うようにです。あなたと気の合う人がいるように、あなたにぴったりの本がどこかにあると思いませんか?  あれもだめ、これもだめとどの本を読んでも何だかしっくりしないときはどうしましょう。気長に待つのがいいと思います。いろいろ見ているうちに、 あなたの本 がそばにやってくる日が来ます。」

    —『みんなでつくろう学校図書館 (岩波ジュニア新書)』成田 康子著


    「 読んだ本のなかに、「忘れられないことば」を見つけることがあります。そんな一行は、今まで自分がことばではっきりと表せなかった自分の感情や思いを文で見せてくれたものとして、大事にしたい一行になります。そんなことばに出会った喜びを栞に記録しておくのはどうでしょう。栞を手元に置いておくと自分の心の支えになることもあります。忘れたくないことばを本が開かれるたびに目にできるのはうれしいと思いませんか。  栞のアイディアは、本のなかに書かれていた、自分では到底書き表せないような、我が意を得た一文をノートに書き写し、折にふれて読み返す 。という経験をしてきた私と、「「いいことば」をメモして机のひきだしにそっとしまってあるんです」と急に小声になる局員の Kさんとの二人でおすすめの本を話しているときに偶然話題になったことでした。」

    —『みんなでつくろう学校図書館 (岩波ジュニア新書)』成田 康子著

    「本の世界には、人間の試行錯誤の長い歴史がつまっています。失敗、成功、悩み、傷つき、幸せを求める姿。それが、小説の形になっていたりノンフィクションになっていたり、写真集・画集など、見るべきものは数知れません。あなたが日々の生活で困ったり悩んだりしていることは、人類共通ともいえます。」

    —『みんなでつくろう学校図書館 (岩波ジュニア新書)』成田 康子著

    「 頭のなかで思い描く、こんなことあんなことも、すべてどこかの本にその一端が書かれていると言っても言い過ぎではないでしょう。不思議だと思うかもしれませんが、本はあらゆる事柄に関わってくるのです。  なぜかというと、人類はその時代に起こったすべてのことを記録しようとし、保存してきたからにほかなりません。あなたが好きだと思っていることに関しても、誰かが次の時代の人たちに伝えたいと考え、書物の形をとって残してくれているのです。「本はちょっと ー 」と思っていても、考えていることを形にするには自己流では限界があります。もっとふさわしい表現はないか、もう少し違った面からアプローチしてみたいと思ったとき頼りになるのは本なのです。インターネットも最新の情報や意見交換には役立つでしょうが、「それって、本当?」と疑ってみる必要も時にはあります。」

    —『みんなでつくろう学校図書館 (岩波ジュニア新書)』成田 康子著

    「人は心のなかにいろいろな想いを秘めて生きています。漠然として言い表せないものであり、なんとなく不安になることがあります。そういう時、図書館が頼もしい存在になります。なぜなのか、どうしてなのかの問いに本のなかのことばが手がかりになります。自分とは違う意見や考えを知ることによって、見直してみることができます。」

    —『みんなでつくろう学校図書館 (岩波ジュニア新書)』成田 康子著

  • 公共図書館に勤めていて、ヤングアダルトのコーナーで見つけ、借りて読んでみました。

    学校図書館の勉強をしているところなので、参考にある部分がたくさんありました。また、図書委員会の児童生徒のはなしや学校図書館に関するいろいろなことが、書かれていて、楽しく、読めました。私は、学生の頃に、学校図書館をそれほど利用した方ではなかったのですが、もったいないことをしたなぁ。と、読んで思ってしまいました。

    学校図書館の勉強をされて方にはとても参考なる(ヤングアダルトではあるが)本ではないでしょうか。

  • 017-N
    閲覧新書

  • 高校時代図書室に入り浸ってはいましたが、実は図書委員になったことはないのです。本を借りるだけの場所であり、特定の棚しか利用していなかったのかも。今思えば勿体ない使い方。
    そんなことを思わせる学校図書館の魅力や可能性を描いた一冊。

  • 2020.6
    やり方次第でたぶんすごくおもしろいことになる。学校図書館は。子どもたちを刺激できるかどうか。あと図書館スタッフの存在は大きい。生かすも殺すも最初はスタッフ次第なのかもしれない。

  • 【みんなでつくろう学校図書館】
    成田康子著、岩波書店、2012年

    ちょうど1ヶ月前、生徒たちが夏休みに入った頃に、札幌南高を訪ねた。

    その時に読んでいた札幌南高校の高校図書館を中心とした本「高校図書館デイズ 生徒と司書の本をめぐる語らい」(成田康子著、筑摩書房、2017年)があまりに面白くて、著者であり図書司書の成田康子先生にお会いしに行ったのだ。

    川口校長先生にご紹介をいただいた後、成田先生に図書館をゆっくりとご紹介いただいたのは、ちょっと幸せな時間だった。いい本といい空間だった。椅子や本棚、サインとあらゆるところに精一杯の気を使われていて、愛情を感じた。

    学校とは異なる空間なのだが、でも、学校とは何のためにあるのか、と考えたら、図書館こそが学校そのものなのではないか、そんなことも思われるくらい温かな場所だった。

    先生からお話を伺っている間、図書局員の高校生たちがなにやら話し合っていた。

    夏休みの初日に、とても楽しそうだったな。

    本書は、成田先生が長年勤務した月寒高校や大麻高校、南高などの学校図書館での取り組みからどのように「図書館を自分たちの居場所にするか」ということの手引書のよう。

    若い人、それは生徒にも子どもの親にも同僚にも、いやもっと言えば、先輩にだって、「この時代だからこそ本を読むこと」を薦めている。

    手を変え品を変えて説明しているが、でも言いたいことはまさに成田先生がこの本で書かれていることそのものだ。

    ーー
    「でも、わたしのやりたいことと本は直接関係ないから」と思ったあなた、司書が相談にのります。司書はあなたの新鮮な発想を期待しています。どうしてかというと、図書館はあなた達が使う場所だからです。あなたたちが「いいところだな」と思わなければ図書館は本の置き場にしかなりません。用がなくても行ってみたくなるところに図書館を変身させてみましょう。

    頭のなかで思い描く、こんなことあんなことも、すべてのどこかの本にその一端が書かれていると行っても言い過ぎではないでしょう。不思議だと思うかもしれませんが、本はあらゆる事柄に関わっているのです。

    なぜかというと、人類はその次代に起こったすべてのことを記録しようとし、保存してきたからにほかなりません。あなたが好きだと思っていることに関しても、誰かが次の時代の人たちに伝えたいと考え、書物の形をとって残してくれているのです。「本はちょっとー・・・」とおもっていても、考えていることを形にするには自己流では限界があります。もっとふさわしい表現はないか、もう少し違った面からアプローチしてみたいと思った時に頼りになるのは本なのです。インターネットも最新の情報や意見交換には役立つでしょうか「それって、本当?」と疑ってみる必要もときにはあります。

    本の世界には、人間の試行錯誤の長い歴史が詰まっています。失敗、成功、悩み、傷つき、幸せを求める姿。それが小説の形になっていたり、ノンフィクションになっていたり、写真集・画集など、みるべきものは数知れません。あなたが日々の生活でこまったり悩んだりしていることは、人類共通とも言えます。
    ーー

    本を読むことで、言葉が磨かれていく。

    いろんな人に出会ってきて、ふとしたことで学校現場にいるが、結局はテストの成績ではなく、どれだけ磨かれて鍛えられた言葉を使えるかどうかが大切だ。

    #優読書

  • いちど成田先生の講演を聞いたことがあります。本の通り、パワフルな方でした。
    町の図書館とはまたちょっと違う、学校図書館の先生の仕事がよくわかります。

  • 面白かった
    こんな人気がある高校図書館いいな

  • 長年道内の高校で学校図書館に従事してきた筆者が書き下した本 高校生に向けてというよりもこれから図書館司書、とりわけ学校司書を目指す方にぜひとも読んでほしい1冊 学校司書は学校で何をすべきなのか生徒にどう接するべきかが丁寧にまとめられています

  • 北海道の高校の学校司書をなさっている成田康子さんによる、学校図書館づくりの実践記録。この本が、いわゆる専門書ではなく、高校生をメインターゲットにした岩波ジュニア新書から出版されているというところが、何よりもすばらしいと思った。
    「学校図書館を変えるのは、司書教諭でも学校司書でもなく、あくまでも高校に通うあなたがた、高校生自身なのですよ」というメッセージが、本そのものから伝わってくるようだ。

    もちろん、この本をどのくらいの高校生が読んでいるのか、その実態はわからないけれど、実践の記録も非常に豊富で、後半にはそこで過ごした高校生たちの声があますところなく載せられていて、とても参考になる。

    ある調査によると、学校図書館や地域図書館を利用しない高校生の数は8割以上にのぼるという。そんななか、学校図書館をどうやって高校生たちにとって意味のある場所にしていけるのか、を考えていきたいと思う。

  • ここのレベルにもっていくには・・・?を考えなくちゃ!

  • 学校図書館司書が著した、学校図書館についての本を探していた
    高校司書による新しい岩波ジュニア新書だったので、購入して読んだ

    学校図書館がこんなに活動的で魅力的なところになり得るとは、想像していなかった
    私の小・中学校には専任の司書はいらっしゃらなかったが、高校にはいらっしゃった
    司書とはあまり関わることがなかったけれど、確かに一定の距離を保って個人として関わってくれて、どことなくいい思い出になっている
    タイトルの通り、学校図書館はみんなでつくるもので、特定の児童・生徒のものではないようだ
    いかにみんなを良い意味で巻き込んで、本と人との出会いをつくり、居心地の良いところにしていくか
    その具体例がふんだんに紹介されている
    児童・生徒・学生、教職員・保護者におすすめ
    本書にも記載されていたが、学校図書館格差が出始めている
    形ばかりでない、専任の学校図書館司書の早急な配置を希望

  •  著者は北海道の公立高校の学校司書。タイトルの「みんなでつくろう」のとおり、図書委員や読書好きの生徒だけでなく、図書館の場所すらうろ覚えな生徒へも呼びかけて、学校図書館の活性化を図る運営におおいにうなずけます。
     ジュニア新書なので、語り口は高校生への学校図書館への誘いとなっていますが、生徒に利用される学校図書館とはどういうものか、学校図書館活動の工夫など、日々の取組みから生み出されたアイデアがたくさん掲載されていて、図書館担当者にはとても参考になります。
     1章は、入りやすくする入口の工夫や書架に木のぬくもりをあたえるためのアイデア、ふかふかの椅子や木製のベンチなど、生徒がその日の気分で選ぶことができる様々な椅子の設置、絵本コーナー、囲碁・将棋コーナーの設置など、ふだん図書館を利用する機会のない生徒への図書館側からアプローチは、著者が長年、試行錯誤してきたことなのでしょう。本書では、多くの工夫が掲載されているが、著者の努力もさることながら、生徒たちの図書館へのかかわりから生まれたアイデアも多く、著者が生徒と図書館の出会いを大切にし、みんなが来たくなる図書館を目指してきたことがうかがえます。
     2章は、図書委員会の活動を中心にまとめられています。オリエンテーションから日常の図書館活動、文化祭での活動まで、活発な様子がうかがえます。目を引くのは、必ずしも本好きな生徒だけで構成された図書委員会ではなく、運動系部活動中心の生徒など幅広いスタンスのメンバーによる共同作業です。生徒の個性を生かした、のびのびとした委員会活動とはこういうものではないかと思わされます。
     著者の図書館像は「人がたくさんいる図書館にしたい」。本書では、著者が勤務する学校図書館には、静かに読書をする生徒だけでなく、運動系部活動に所属する生徒もやってきて、がやがやではないが静寂でもない、図書館として「ちょうどいい」にぎやかさの様子が伝わってきます。実際に生徒の声も掲載され、「特定の層ではない、本が好きというわけでもない、図書館という空間が好き、居心地がよかったのは確か」という声からも著者の目ざす図書館づくりがうかがえます。
     来館する生徒を、本好き、読書好き、にすることだけが目的ではない。それよりも学校図書館があったおかげで、本や読書への抵抗が少なくなった、もしくは本はあまり借りていないが、図書館で過ごした思い出は少なくとも一つあるなど、学校図書館が生徒の心をゆさぶったり、興味・関心を呼び起こしたり、可能性や才能を引き出したりする場所であるという視点を与えてくれます。

  • 母校の図書館、昔は静かで熟睡でした。

  • 写真も載せてあって読みやすく丁寧な内容は分かりやすい。

    図書局:図書委員の部活バージョン的な。

  • 017.4 ナ 登録番号8766

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