うま味って何だろう (岩波ジュニア新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005007042

作品紹介・あらすじ

甘・苦・酸・塩につづく五番目の味がうま味だ。コンブのグルタミン酸、カツオブシのイノシン酸、シイタケのグアニル酸はどれも日本人が発見した。赤ちゃんが母乳を好きなわけも、完熟トマトがおいしいわけも、合わせだしがおいしいわけも、うま味のはたらきなのだ。ほかには、どんな食べものに多く含まれているのだろうか?-。

感想・レビュー・書評

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  • 岩波ジュニア新書 といって侮ることはない。
    グルタミン酸 そして うま味について
    歴史的な概説、そして 技術史としても面白い。

    1907年 池田菊苗が グルタミン酸を 発見した。
    コンブ、カツオブシ、シイタケ。
    グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸。
    それがうま味成分。
    甘味、酸味、塩味、苦みの次に継ぐ 第5の味とした
    しかし、アメリカ ヨーロッパではみとめられなかった。
    日本の研究者がうま味に関する論文をだしても 拒絶されていた。
    グルタミン酸ナトリウムは、風味増強剤と評価されていた。

    1990年代になって 、やっと うま味が 第5の味として
    みとめられ、味受容体の発見の中で
    1997年に うま味受容体が見つけられ、さらに
    2002年に アロステリック効果に基づく うま味受容体が発見された。

    中華飯店症候群、
    グルタミン酸ナトリウムを ネズミに注射することで、脳に障害が起こる
    など、具体的な科学的な根拠について、害がないことが明らかにされた。

    また、グルタミン酸は、チーズ、ハム、アンチョビ、エスカルゴ、トマト
    に多くあること。それは アメリカやヨーロッパの味を構成していた。
    母乳には グルタミン酸が多い。
    赤ちゃんも 甘い味、うま味には 喜びを表現し、
    苦みや酸味には 抵抗を示す。
    苦みは 危険な味であり、酸味は 果樹などの未熟な味である。

    こういう わかりやすく 概説的に物語を編集するのは、
    ある意味では、研究者の重要な 仕事のひとつであり、
    そのことが 実現していることは頼もしい。

  • いろんな図が興味深い。
    あと何かを伝えたいときは、地道な努力が大切なんだなあと内容と関係ないところで感慨深い。

  • 498.53 ク 登録番号8759

  • サケはなぜ自分の生まれた川に戻っていくのか? 料理で合わせだしにするとぐっとおいしくなるのはなぜか? その鍵を握っているのはいずれも「うま味」。この本は、味の基本要素である「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」につづく第五の存在「うま味」(グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸)について語ってくれている本だ。(ちなみに厳密に言うと「辛味」や「渋味」は痛覚の一種であって味ではないらしいです...)

    うま味成分ってそもそも何か、それはどんな食品に含まれているのかという話題に始まって、うま味が世界で認知されるまでの歴史、そしてうま味を感じるための味蕾・うま味受容体の仕組みまで。途中で化学式が出てくるとややくじけそうになったけど(現役の高校生は大丈夫だと思う...)、おおむね楽しく読み進めることができた。

    岩波ジュニア新書の「〜って何だろう」系のタイトルはあまりうまくピタッとはまってないなあと思うことが多いのだけど、この本については、「そういやうま味って何だろう?」という素直な疑問を呼び覚ましてくれるので、そのタイトルも良かったと思う。

    うま味に限らず温度や固さなどの食感を含めた「おいしさ」がどのように知覚されるのか、という話題にも興味があった。そのへんを掘り下げてくれた本があればぜひ読んでみたい。

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