人類の歴史を変えた8つのできごと II 民主主義・報道機関・産業革命・原子爆弾編 (岩波ジュニア新書 712)

  • 岩波書店 (2012年5月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784005007127

みんなの感想まとめ

歴史を深く理解することの重要性を訴える内容で、過去の出来事が現在にどのように影響を与えているのかを考察する作品です。特に、報道機関の役割や民衆の反応に焦点を当て、歴史的な出来事を通じて何を学ぶべきかを...

感想・レビュー・書評

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  • 報道機関が、印象的だった。直近のイラク戦争しかり、いつの時代も、民衆はおどらされるのか。

  • 歴史を活かすためには歴史を知るだけでは駄目。
    歴史から学ぶ必要がある。
    何があったのか、なぜそれは起こったのか、どんな結末になったのか。

    また歴史通しを比較して、何が同じなのか、違うのか、何を学べば良いのか。

  • タイトルには「民主主義・報道機関・産業革命・原子爆弾」とあるので、読んでいない人は「ほかにも大事なできごとがあるだろう」と思うかもしれないが、民主主義には現代の民主主義に至るまでの政治制度が、報道機関には情報伝達の歴史が、産業革命には発明と科学の発展が、原子爆弾には戦争の歴史と変化、国家の成立が含まれていて、かなりのファクターが入っているので、安心してください。
    著者はあくまで、「賢者は歴史に学ぶ」ということで、たくさんの文献からの情報をまとめて提示しているだけ(とはいえ、それはたいへんな作業で頭が下がる)なのだが、自ずと言いたいことは伝わってくる。
    膨大な量の情報をまとめるため、早足になっているのは仕方ないと思う。基本的な教養として知っておきたいようなことばかりだった。そして、そんな基本的なことも知らずに大人になってしまったことが恥ずかしい。ジュニア新書ターゲットの若い人にも大人にも是非読んでほしい。
    日々起こっていることも、過去に似たようなことがあり、それがどんな経過を辿ったかを知れば、大きな間違いは防げるというようなことが書いてあったが、本当にそうだと思う。
    紀元前400年頃、当時まだまだ珍しかった民主主義が行われていたアテナイで、シチリアへの遠征を興奮のうちに満場一致で可決した結果、スパルタから反撃され大失敗に終わったことがあった。
    「知識のない人々が、政治上の判断を下す場合、往々にしてその場の感情が優先され、判断が、目先のことしか考えない過激なものになるケースが多いこと、もたしかです。」(P15)
    戦争中に、日本の報道機関が戦勝報告ばかりして軍や政府の宣伝機関になっていたのは、もちろん言論弾圧もあったが、戦勝記事を載せれば売れるという面もあった。戦勝記事を読んだ人は日本の勝利を確信し、更なる戦果や戦争拡大を望む。
    「社会の方向性によっては、報道機関のあり方が、変わってしまう可能性があることを、私たちはきちんと認識しておく必要があるでしょう。」(P77)
    慢性的な飢餓はいびつな経済構造や内戦など社会問題で起こっているが、報道機関は「飢餓に関する一見似たような映像や記事を、発信しつづけた場合、視聴者や購読者がすぐにあきてしまう」(P85)ことを知っている。つまり、危機的な状況が存在しても、あまり報道されないということはある。
    「世界の重要なできごとがすべて報道されるわけではないこと。とくに変化にとぼしい慢性的な状況であればあるほど報道がなされにくいことは、覚えておく必要があるでしょう。」(P85)

    他にもボタンの話(ボタンは紀元前から装飾品としてあったが、服をとめる目的で使われたのは随分あとで、ヨーロッパ各地に広まるまでに4000年以上かかったP112-113)、産業革命で重要な発明をした人たちはことごとく排斥され(仕事を奪われるとわかったため)、不幸な最後を遂げている話、鞍と鐙の話(馬に引かせた戦車は紀元前2500年頃にはあったが、それはなぜかというと乗馬しながらの戦いが難しかったから。それはなぜかというと、鞍と鐙がなかったから。鞍は紀元前2世紀から一世紀、鐙は中世までなかった。だから、馬に乗る時は落馬しないように馬の胴体を太ももで締め続ける必要があり、それだけで精一杯だった。(P188〜190)といった面白い話もたくさんあった。
    唯一納得できなかったのは産業革命で、イギリスでは富裕層の方が貧困層より多く子どもを生んで育てていた、というところ。(P151〜)避妊、中絶が難しい時代なら、栄養状態が良く、医療の恩恵が受けられる富裕層の子どもが多く生き残るのは、イギリスに限ったことではないのでは?と思ったが。

  • 一作目が良かった為こちらも読んだ。
    わかりやすく読みやすい。中高生の頃読みたかった…

  • 歴史
    社会

  • まあまあかな

  • 民主主義、報道、科学の辺りは、時間的な距離もあってかそれ程ではなかったのですが、「戦争」の項目はより身近な出来事で、現在進行でこの地球の何処かしらで起こっているのですから、キューバ危機の事など知らなかった自分を恥じ、また、これからも国際情勢を注視ていこうと思いました。

  • 新書文庫

  • 下巻のほうは、だんたん「出来事」ではなくなってきた。サブタイトルは「民主主義・報道機関・産業革命・原子爆弾」だけど、実際の章題は「民主主義の登場」「報道機関の登場」「科学技術の発展と産業革命」「戦争技術の進化と原爆投下」である。特に後半2つは「産業革命」「原子爆弾」にとどまらず、むしろ「科学技術の発展」「戦争技術の進化」のほうに重点がおかれている。これはつまり人類の歴史を考えたときに、「その時歴史が動いた」とばかりにエポックメイキングな出来事を設定することの難しさを表明しているのだろう。考えてみれば民主主義も報道機関も同様で、人類の歴史にとって重要なのは「何が誕生したか」ということよりはむしろ、「それがどのように歴史のなかで展開してきたか」なんだろういうことを、この本の構成は図らずも示しているのだろう。その意味では、本のタイトルは「人類の歴史にとって重要な8つのこと」のほうがふさわしいようにも思えた。逆にいうと、「8つのできごと」というタイトルでは、瞬間的なエポックメイキング的な出来事を重視する歴史像を読者に与えてしまって、よくないのではないのかな、と感じた。

    ただ人類の歴史を考えるときに、上巻で扱った言語・宗教・農耕・お金といった形で歴史を切って語っていくという考え方は面白いかもしれないと思い直すようになった。人類の歴史を教科書のように時代順に「ひとつのストーリー」で叙述するのではなく、多様な歴史の観点を設定して、いくつものストーリーを見せるという(そしてそれは時間を行きつ戻りつする)意味で「ジュニア新書」としては中学生に教科書と違った歴史観を提供しているのだから、意義あるものなのだろう。そういうメタ的な視点が読者に伝わっているかどうかは、わからないが。

  • 民主主義
    アテナイの直接民主制=人口が4万人程度だった。このくらいが限界。
    モンテスキューの三権分立。「法の精神」
    アメリカとEUが民主主義を広めるための努力をしている。民主主義とは選挙。
    アメリカの大統領選も50~60%程度。中間選挙は30%台。ヨーロッパは80%くらいが普通。棄権には罰金もある。
    国民投票。

    功利主義=最大多数の最大幸福。
    共同体主義。
    世界の4割弱が民主主義を採用していない。

    報道機関
    カエサルの壁新聞。
    ラジオ放送のドラマ「宇宙戦争」
    報道が全てではない。
    ウィキリークスの登場。

    科学技術

    戦争技術

  • 資料番号:011466109
    請求記号:209シ

  • 第5章 民主主義の登場
    第6章 報道機関の登場
    第7章 科学技術の発展と産業革命
    第8章 戦争技術の進化と原爆投下

  • 勉強になりました。

  • 『人類の歴史を変えた8つのできごと』の2巻目は、
    民主主義・報道機関・産業革命・原子爆弾(戦争)についてです。

    ちょうど、読み始めた時期に衆議院総選挙があり、
    民主主義のについての歴史と説明を頭に入れるに至っては、
    切実に、リアルに、そうすることができたかなと思います。

    たとえば、フランスで今の間接民主主義がはじめて出てきたときに、
    民衆は共同体に意思を持って参加しないとダメという思想が元になっていたようです、
    ルソーの「社会契約論」だそうで。
    そういうのに回帰してみるのは?と選挙権を例にして考えたのです。
    つまり、選挙権を渇望する人にしか選挙権をあげないよ、という仕組みにしたらどうかという、
    暴論ではあるのですが、現状に一石を投じられないものかなぁと思いました。

    本書によると、アメリカの大統領選挙の投票率も、50~60%だそうです。
    日本とさほど変わらない。ところが、ヨーロッパへいくと、投票を義務化したり、
    イタリアのように投票を棄権すると罰則があったりする国があるせいか、
    投票率は80%くらいになるそうなんです。

    投票率100%までいっちゃうと…、いや、80%でも、かなり政治に対して熱を帯びた情勢を
    感じとれると思います。感情なんかもフツフツと煮だっていたりするような。
    ケンカとか暴動とか、戦争とかの匂いまでするかもしれない、それが投票率に表れやしないだろうかと
    考えもしました。

    ただやはり、日本では、「自分が投票したくらいで何も変わらない」だとか、
    「だれに投票しても同じ」だとかという感情が働いているようでもあります。

    本書にもあります。
    「政策を考えだすのが官僚であり、多くの政治家はこれを承認するだけならば、
    選挙で政治家を選ぶ意味は薄れてしまいます」
    「そのため日本などでは、多くの有権者の間に、「誰が政治家になっても、
    どの政党が与党になっても、結局政治は変わらない」という幻滅も生まれてきています。」

    しかし、そうではない部分もあると思うのです。
    政策の大きな方針を決めることが、そうです。
    例えば今回の選挙ですと、原発の推進か脱原発かという選択肢がありましたし、
    TPPへの参加・不参加もそうですし、憲法改正案の是非についてもありました。

    投票するのには少なからず勉強が必要になります。
    面倒くさいで済んでしまうことは済んでしまうんですよね、誰にもとがめられない。
    年代別投票率を見ると、20代30代という若い世代が投票に行かない傾向が強かったりします。
    僕なんかもそうですが、政治というものがわからないし、どこから食いついていいかさえも
    最初はわからなかったりします。
    でも、とっかかりはあるのです。
    それは日常生活での不満や制度への批判でもいいです、
    そういったものがあるということ、格差であれ就職難であれ、そういった不満を解消してほしいという
    思いがあれば、投票の糸口にそれはなります。

    …と、話は民主主義のところで大きくなってしまいました。

    報道機関の章も大変興味深かったですし、
    同様に、産業革命と戦争の章も面白かったです。
    戦争のところでは、核兵器による危機の時代なんだなと認識することで
    心が冷えて弱くなっていくのを感じたくらいです。

    普段意識していませんが、世の中はいろいろな意味で、スゴイです。
    毎日、ふつうに生活していたら、そのスゴさは感じることが出来ません。
    それが、平和な日常によるボケなんだと僕は思います。
    そういったスゴさを本書は感じさせてくれることになります。
    大きな意味で、人類学と歴史の本です。
    こういうコンセプトで社会科の授業があれば、
    また大きなビジョンを持つ人が育つんじゃないでしょうか。
    ぜひ、高校生や大学生の人にはチャレンジしてもらいたい本でした。

  • 209 シ (2) 登録番号9158

  •  ?では民主主義・報道機関・産業革命・原子爆弾の4つについて歴史を遡り、現代まで通じる問題点を浮き彫りにしている。

     現代的な話題のせいか、スイスイ読めて、行き帰りの電車の中で読み終わってしまった。大人には?の方が面白かった。
     
     報道機関の章は、カエサルの元老院議事録の公開から始まり、フェイスブックが一躍注目を浴びた中東の革命やウィキリークスまで通してわかる。
     新聞を購読する人が減ったので、経営が悪化した新聞社が多く、報道の質が落ちている問題は、まあそうだろうなくらいに捉えていたけど、地方紙が減ることによる地方政治を監視する報道機関が無くなり、汚職を暴けない事例が出てきていることなどは由々しき問題だ。

     原子爆弾の章は、原爆というより戦争と武器の歴史を詳述したものだ。古代ギリシャやローマ、三国志の時代や、インカの征服や、ナポレオンなど様々な事例を紹介し、記述は二度の世界大戦を経て、核開発競争から核軍縮へと一気に進む。しかしソ連崩壊による、テロリストへの核拡散などの新たな危険が浮かび上がってくる。そして核が最終兵器かと思いきや、サイバーテロという新たな戦争も始める。人類はなんて愚かなんだと嘆きたくなるくらい、つぎからつぎと戦争と兵器を生み出していく。これが解決しても、きっとまた予想もつかない戦争をはじめるのだろう。

     受験には関係ないのかもしれないが、若い人たちが「正義」を考えるときにこの本はとても役に立つ材料を提供してくれている。ジュニア新書の名の通り、中高生にぜひ読んでもらいたい本だ。
     

  • 岩波ジュニアは、あなどれません。

  • ジュニア新書だから,こんなものかな~民主主義・報道機関・産業革命・原子爆弾編~前半戦の方が未だ良かったかも知れない。Ⅰを読んでからⅡを読み終えるまでに一月,発行された間隔も1ヵ月だから丁度かな?

  • 民主主義,報道機関,産業革命、原子爆弾

    言語,宗教,農耕,お金
    と8つの分類になっていることが驚き。
    民主主義と報道機関が重複感があり、
    産業革命と原子爆弾が重複感がある。
    鉄器時代を表す軸が弱いかも。
    またコンピュータと通信は報道機関を超えているかも。
    自分なら、道具,民主主義,原子爆弾、インタネット
    にするかも。

    参考文献はとてもよい

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著者プロフィール

眞 淳平(しん・じゅんぺい):1962年生まれ。環境・社会問題エディター。慶應義塾大学経済学部卒業。青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修士課程修了(国際政治学修士)。法政大学大学院社会科学研究科修士課程修了(経営学修士)。集英社での女性誌などの編集部勤務を経て、独立。環境問題、社会問題、国際関係等が専門。著書に、『地図で読む「国際関係」入門』(ちくまプリマー新書)、『21世紀はどんな世界になるのか-国際情勢、科学技術、社会の「未来」を予測する』『人類の歴史を変えた8つのできごとⅠ-言語・宗教・農耕・お金編』『同Ⅱ-民主主義・報道機関・産業革命・原子爆弾編』『人類が生まれるための12の偶然』(ともに岩波ジュニア新書)など多数。

「2024年 『ニッポンの数字』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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