- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005007189
作品紹介・あらすじ
和紙に使うコウゾやミツマタ、藍染めに使うアイ、畳にするイ、どれも植物だ。食材や家屋にはもちろん、日常の道具や年中行事にも、植物は用いられてきた。エネルギー・材料両面での石油依存や原子力からの脱却を考えるためにも、自然を暮らしの中に取り込んできた先人の知恵を学びたい。
感想・レビュー・書評
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タイトル通りの本ですが、色々な項目に分けられていて、多岐にわたって日本人が植物を利用してきたことがわかる。気になるところだけを読んでみても面白くて分かりやすかった。
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●タイトル通り日本人がどの植物を、どう利用して、生活を営んできたのか、植物に視点を合わせて解説している。日本人の様々な工夫が見えて面白い。
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さわらのおひつがほしいな。 https://www.youtube.com/watch?v=NrVgLQMCBd8
https://www.youtube.com/results?search_query=%E4%BB%99%E5%8F%B0%E5%B8%82%E3%80%80%E7%94%9F%E5%9E%A3
岩波ジュニア新書って、面白そうなタイトルがけっこうあるね。 -
題名の通り。
食品・道具などに利用してきた植物を丁寧に解説しています。 -
新書文庫
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ジュニア新書で発行するのは、昔の伝統を若い人に教えるというスタンスなのだろう。しかし、内容はかなり詳しい。人間は植物の生産力の恩恵を受けて生きているのであり、それをどのように利用するか、その知恵や技術を蓄積してきたのが文化である。著者は植物学が専門だが、内容は文化にも及んでおり、期待した以上に読みごたえはあった。
フノリは、石灰と粘土を混ぜたものに加えて漆喰の原料になった。
東北地方南部より暖かい地方では、シイやカシ、タブノキが主体の照葉樹林に覆われていたが、丘陵地では薪や炭焼きのために伐採が繰り返されたため、切り株から萌芽しやすいナラやカシが二次林をつくっていた。二次林の林床は明るいため、草本が多く生育し、それを食べる昆虫も多かったが、近年では伐採されることがなくなったため、照葉樹が戻り始めている。 -
日本はヨーロッパや中央アジアに比べて植生が豊かであるといわれている。こうしてみると、木工製品はもちろんのこと、草本の利用が多く、多彩だ。食物だけでなく、日常使われているもののほとんどを、かつては植物から自分で作っていたことがわかる。
動物や金属は手に入れることが難しく、加工にも特殊な道具が必要だ。しかし、たくさん生えている「草」を利用することは子供にもできる。
縄文人の衣服が「むしろ」から作られていたというのは意表を突かされた。考えてみれば全員が熊の毛皮を着ている方がおかしい。
自然素材の品物は管理に手間がかかるので今や石油製品にすっかり変わってしまったが、こういったものと暮らしていた記録は大切な知識であると思った。 -
自然を暮らしに取り入れてきた、日本人の知恵。食材として、健康のために、成分を利用する、家の構成要素として、年中行事との関わり、多様な視点で、植物とともにあった、日本のくらしを記録。「彼岸花が水田まわりの土手に多いのは、彼岸花の球根に含まれる毒を嫌ってモグラが穴をほらないようにするため」とか「水田の土手は草刈をして、植物群落を守り、そこで救荒植物(飢饉のときに食べる)が育っていた」だとか、知らなかった先人の知恵。ジュニア新書なので読みやすい。
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471.9 ナ 登録番号9325
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岩波ジュニア新書718~1食材として:2健康のために:3日常の道具として:4成分を利用する:5家の構成要素として:6年中行事との関わり~ああ・・・そうだね