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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784005007349
みんなの感想まとめ
人を見捨てない社会の在り方を探求する本作では、スウェーデンの福祉制度や家族観が詳細に描かれています。特に、再挑戦の機会が与えられ、個人の自立が重視される一方で、社会全体が支え合う仕組みが印象的です。離...
感想・レビュー・書評
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幸福度調査でいつも上位にランクインする北欧の国々。スウェーデンはそんな国々のなかでも、ひと昔もふた昔も前からその高福祉社会のありかたが日本でも注目されている国です。本書は、スウェーデン在住30年以上(本書執筆時の2012年当時)の著者による、子どもたちの生活を中心にスウェーデンを紹介してくれる本です。
スウェーデンはいろいろとタダなことが多いそう。それだけ多くの税金が取られてはいるのですが、国や地方の税金の使い道がはっきりしており、そのことにスウェーデン人たちが納得しているとのこと。たとえば、大学に至るまで学費や入学金がかからず、さらに返済不要な奨学金や教育手当がある。医療の分野でも日本よりもお金がかからない(しかしながらちゃんとした医師に診てもらうまで長い時間がかかりはします)。
障害者への福祉も手厚く、障害者手当は月額19万円、28万円、36万4千円、など大きく分けて3段階あるそうです。これ、日本ですと障害者一級の年金で年額97万4,125円ですから、月額でいうと約8万1千円です。だいぶ違うのがお分かり頂けると思います。さらに障害者が働くための仕組みもしっかりしているということです(おもに派遣社員としてはじまり、うまくいくと派遣先で採用される)。
これだけ福祉に手厚くとも、スウェーデンは自立・自律の気風の国なのでそれ相応の厳しさはあり、就職についていえば、若いうちはスキルが足りなくて思った職につけないことが多いのだと。すこしずつ短期の仕事をこなしつつ(スウェーデンにアルバイトはない)、キャリアアップしていくものだそう。このことについては、多くの人が同じ条件なので、少しずつ積み重ねていく向上のやりがいみたいなものがあるかもしれません。つまりは、頑張ろうとする気持ちになりやすいかもしれないです。
また、入試なんてどうなってるの? と好奇心が働く方もいるかと思いますが、小学校から大学まで入試はなく内申点で進路の合否は決まります。授業内容や選択科目も、様々な職業について生きていけることを第一にプログラムが組まれているみたいです。
本書を読むことで人を大事にしているがゆえの強い国の有り様がみてとれるのでした。こういった仕組みの国は、長く続いていく種類の強さがあると思います。人が自立していてこその社会だから厳しさはあるだろうけれど、生きている実感に満ちていそう。日本のような一発勝負の社会ではないので、学び直しはふつうだし雇用流動性も高い。
あとは、ハラスメントやいじめだとかの人間関係面はどうなんだろうと思いながら読み進めると、サポートの仕組みもあるみたいでした。自分から働きかけねばならないけれど、行動にレスポンスがきちんとあるようです。それと、親の体罰を禁止する法律がありながらも、親などからの虐待はそれなりにあることも隠さず書かれていました。幸福な国といえど、すべてを克服しうるシステムではないということです。
そんなところですが、他所の国の仕組みや気質などを知るのはおもしろいですね。日本に居続けると固定観念に縛られやすくなりますから、こういったのもありなんだな、と知れるのはありがたかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人を見捨てないというのは、どこからでも再挑戦できるということで、あくまで自立して生きていくことは強く求められる。イメージとしては温かい社会というよりは、社会人としてまっとうな生き方を求められる、ただし、きちんとあろうとする者に対しては、境遇によらず、またレールからはずれようとも報いてくれる社会と言えるだろう。
読んでいて印象に残ったことを列挙すると
子供がいるから我慢して結婚生活を続けるという考え方はしない、純粋に夫婦の愛に基づく、憎み合ってではなくら気持ちが離れたから別れその後は友人関係というすんなり離婚が多い。どこまでが家族かわからず、親の違う兄弟がいるのが特殊ではない。ある意味人として正直で、自然な姿なのかもしれないが、多少合わなくても一度決めたら添い遂げるべきという価値観が強い日本人の1人としてはどうもしっくりこないところがある。
同性婚が法律で規定された2003であり、離婚再婚、移民の養子も多いので、財産分与の時には見たこともない親族が出てくることもあるとのこと。
老後に親の面倒を見ることはない、社会が見る。こういうところは個人的に賛成ではあるものの、人を見捨てないという言葉から想起されるイメージとは間逆なんだろうと思う。老後に自分の身の回りをすることができなくなる、というのはある意味当然のことで、そうしたことは当然社会が見るということ。
離婚によって精神的慰謝料や生活費を払うことはない、皆基本的に働いている、自立を感じさせられる部分。
年間120日まで子供の病気で休める、給料はでないが国が75%補填してくれる。仕事が個人個人に与えられているから機能している
出生率は1.9、子供は社会で育てるという認識が強い。 -
302サンヘ
福祉大国スウェーデンの手厚い福祉制度を日々の生活から明らかにしています。
スウェーデンでは自立心や民主主義を支える力を知識と技能と共に学校教育で学んでいたり、多様な家族の在り方を支える制度や施設があります。日本との違いを考えながら読むとより深い学びとなると思います。 -
社会を支える基盤は人であると考え、一人ひとりを大事にする国スウェーデン。その社会の実態や手厚い福祉制度を、スウェーデン在住の著者が若者たちの日々の生活から浮き彫りにしていく。【「TRC MARC」の商品解説】
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東2法経図・6F開架 364A/Sa66h//K
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S302.3893-ジユ-734 300361565
(岩波ジュニア新書 734) -
スウェーデンの福祉や税金の使われ方なんかが紹介される本。勉強になる。文化や考え方に違いがあるから全部同じ通りにやっても日本ではうまくいかないだろうけど、納税に対して国民が納得してるって点は羨ましいな。
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スウェーデンには、一発勝負はない。大学入試もそれまでの積み重ねを評価される。
三瓶恵子の作品
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