物語もっと深読み教室 (岩波ジュニア新書 739)

  • 岩波書店 (2013年3月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784005007394

感想・レビュー・書評

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  • 中高一貫校で著者の宮川氏が行なった読み方の講義を収録した本。
    物語(詩も含む)を着目点を変えて読むとより深く読むことができる。さらにそれを踏まえてすすめて書き方についても言及。
    語り手ではなく、それ以外の登場人物の視点で読むのは私も行なっているので、確かにそれは深読みになるんだと思った。ファンタジーは、瀬田貞二氏がはじめて日本に持ち込んだことや、その定義についても書かれていていろいろ勉強になった。

  • やっぱり詩から入るんだな〜…。
    谷川俊太郎はすげえや…。

  • 910-M
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  • これはだいぶいい本。そのまま授業で読ませたい。読ませてみようかな。

  • 詩の読解をとおして、一語一語に驚きながら文章を読む練習をするというのはなかなかおもしろい試みだと思う。「わかってる」「知ってる」ことをひっくりかえされる喜び。

  • 行間を読む~言葉の奥を汲み取る~

    所蔵情報
    https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=B16736

  • 文学
    writing

  • ふむ

  • 【由来】


    【期待したもの】
    ・自分の読み方は表層的なのではないかという意識が常についてまわる。そんな自分にとって何らかの参考になればと。

    【要約】


    【ノート】

  • 国語科教育の指導教授から授業中にちらっと紹介された本。
    多摩にある中学・高等学校で希望者に向けて行われた「物語もっと深読み教室」と名付けられた土曜日の特別講座を文章に書き起こしたものです。

    これは中学・高校の国語の授業とはかなり違うなぁ、こんな授業は普通では絶対出来ないだろうなぁと思いつつ、こういう国語の授業だったら個人的にはすごく楽しいしためになるのになーなんて思ったりもしました(笑)
    どちらかといえば中学・高校のような授業ではなく、大学の入門講義みたいなことをやっているような感じです。

    文章から作者の意図するところではないところまで読むことが「読むこと」なのではないかと主張する筆者。こういうところはまさに「大学における読み方」だなぁという風に思いました。
    「語りを読む」とか、登場人物の視点を詳しく考えるとか、普通の読書ではなかなかそこまで至ることはないし必要もないんだと思っているのだけど、そういう読み方をすることで「読み」の幅が広がって作品世界も豊かになるということは子どもたちにも知ってもらいたいなぁと思う。そうやって読むことで「考えること」を鍛えることにもつながると思うし。

    私自身、この講義を聴いて(実際には読んだわけだけど笑)なるほどなぁと思うところが多く、こういうことを心に留めながら、少しずつ断片だけでも教えられたらなと思いました。

  • 子供向けに書かれていますが、大人でも十分読んで楽しめます。内容は「深読み」について作者の言葉でわかりやすく、ただ読むだけではなく、別視点を持つことによって作品を「深読み」することの楽しさを教えてくれます。
    とりあげられている本は、教科書に載るような有名なものが多いですが、「なるほどこんな見方もできるんだ!」と読んでいて楽しかったです。作者さんの解釈も興味深かったですし。
    最近では「文学」なんて勉強しても何の足しにもならないとかそういう見方をする大人が(残念なことに)多いですけれど、様々な面から物事を見るという「力」はこれから必要になってくるんじゃないかなと思いました。
    学生との対話形式ですので、堅くないですし本を読む質をあげたいと思われる方は一読をオススメします。今まで本に興味がなく、残念ながら学校の国語が面白くなかったという人にも、実は文学って楽しんだ、ということを新たに学べるかもしれないですよ。

  • 登録番号10104 分類番号901.3 ミ

  • 某先生が、優れた研究者は子供向けに書く時むしろより真剣に書くので名著も多い、というような事を仰ってましたが、この本もそういう著作の一つです。あまり文学や芸術の楽しみ方が分からない、という方に年齢問わずおすすめです。

  • ぼくの大嫌いな、心から嫌いな『走れメロス』についての言及で本書が大好きになった。

    曰く「 『復路』のメロスに注目するのとは違って、『往路』のメロスに注目すると、物語の意味も違って見えてきます」。

    たぶん『走れメロス』は、着眼点を変えても「面白く」はならないだろう。でも「意味も違って見えて」くるとなると、絶対的にそのような読み方を、力いっぱい試してみたくなる。

    「ファンタジー」についての言及は、おそらくファンからすると大いに物足りないし不満だと思う。でもたとえば児童文学と童話の分類などにおける「力強さ」は面白いし勉強になる。これはなかなか面白い本だった。

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著者プロフィール

1955年、東京生まれ。立教大学卒業。同大学院前期課程修了。宮城教育大学助教授うぃへて、現在、明星大学人文学部教授。『国語教育と現代児童文学のあいだ』(日本書籍)、『現代児童文学の語るもの』(NHKブックス)、『児童文学 新しい潮流』(編著、双文社出版)など。

「2002年 『児童文学批評・事始め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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