- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005007448
作品紹介・あらすじ
地震、津波、火山噴火、集中豪雨、豪雪、台風、竜巻、雷…。これら自然現象がひとのいのちを脅かす。日本には、なぜ自然災害が多いのか?そのメカニズムを知り自分たちの住む地域の地盤や地形を調べ、防災・減災を考えよう。自分の判断で、自分や家族のいのちを守れるようになろう!
感想・レビュー・書評
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日本は四季の移ろいがある豊かな国であるが、その反面、常に自然の脅威にさらされている。私たちが日本で暮らしていく以上、自然災害の仕組みを知って正しく災害を恐れ、できる限り被害を減らしていかなければいけない。2011年の東日本大震災の後に書かれた本書はそのような趣旨でまとめられた本である。
第1章「日本の地理的条件と自然災害」では、地球上のプレートの動きや火山噴火のしくみ、日本がプレートの沈み込みによってできた島であること、日本近辺には4つのプレート同士が接しており、そのため地震や火山の噴火が活発であることなどについて説明する。
第2章「日本におこる自然災害」では、地震、火山噴火、台風や雷などの気象災害と、そこから引き起こされる津波や火砕流などの現象のしくみについて説明する。
第3章「自分の住む地域の地盤や地形を知ろう」では、地質や高低差、海からの距離など、地域によって災害現象が異なってくることや、停電や断水、火災などの二次災害について述べ、現在公開されているさまざまな資料や情報を入手して、自分の住む地域に起こりうる災害を把握し防災地図をつくることを勧める。
第4章「身の回りを知り、いざというときに備えよう」では、災害に備えるために、自分の行動パターンの把握、自宅の危険な箇所のチェックと対処、避難経路や通学・通勤路、備蓄品の確認について述べた後、実際に災害に直面した時の対処や避難に際しての注意点について説明する。
日本に起こりうる複数の災害を対象に、しくみや現象だけでなくその後の対処まで含めてコンパクトにわかりやすくまとめられており、非常に勉強になる。
今年は正月に能登で大きな地震があり、日本は自然災害と切っても切り離せない国なのだということを思い知らされた。災害に直面することが避けられないのであれば、それを前提として、自分の住む地域や起こりうる現象についてもっと良く知り、適切な備えをしていこうと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2023年5~6月期展示本です。
最新の所在はOPACを確認してください。
TEA-OPACへのリンクはこちら↓
https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00502666 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99488767 -
【由来】
・図書館の岩波アラートで
【期待したもの】
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【要約】
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【ノート】
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"先日、防災士の資格受講をした。そこで学んだことが本書にも記載されている。防災士の副読本として手元の置いておきたい。防災士のテキストは分厚く大きすぎる。コンパクトに持ち運べて、復習できるような本がほしい。
その一冊が本書になるでしょう。" -
以下本著まとめより。
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本書には、災害に関わることがらに関してたくさんの内容を書いてあります。
しかし、それでもいくつかの考えを述べたに過ぎません。
他に出版されている本もたくさんありますが、それぞれ内容や考え方もいろいろです。
あたりまえのことですが、自分だけに向けて書かれた書籍が書店に並んでいることはありません。
大切なのは、自分自身で自分のための防災マニュアルをつくり続けることです。
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まさにこの本は、自分のための自然災害対策マニュアルを作るための指南書と言って差し支えない。
ジュニア新書とカテゴライズされているが、生活者である大人の人こそ読むべき内容が詰め込まれている。
自然災害で死ぬ確率は、寿命を全うする確率はよりもずっと低い。
しかし、身に降りかかったときには、家族などにも大きなダメージを長時間に及ぼす。
備えあっても憂いがあるからこそ、しっかりと日本の自然の現実を知り、自らの暮らしに役立てたいものだ。