10代のための古典名句名言 (岩波ジュニア新書)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005007455

作品紹介・あらすじ

物理学者とドイツ文学者が古今東西の名句名言を紹介します。著者自身が若い頃に出逢い、深く心に残った言葉や、悩み多き青春時代を支えてくれた言葉を中心に選びました。言葉の解説にとどまらず、自らの体験をふり返りながら語る若い世代へのメッセージ。人生の心の拠り所となる先人の言葉と出逢える1冊です。

感想・レビュー・書評

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  • いい言葉が確かにある。でも引用元がすでに手に入らないものもあり、ここに挙げられたことばの元をたどることが難しいので、ひょっとすると向上心のある方には、逆に物足りなくなるでしょう。名言は、やはり手に入る原典から。それがよいと思います。

  • この手合いの本って教条的であんまり手にしないのだけど、ニーチェの『力への意思』からに釘付けになった。
    「いかなる事情があろうと、学校で適切な時期に、生徒に厳しい規律を与えることである。難しい学校はいい学校として他の学校から区別される。そのような学校では生徒への要求が多く、要求水準が高く、上々の成績や飛び抜けた成績を取ってもごく当たり前のことのように扱われ、したがって生徒が褒められたり教師が甘い顔をしたりすることはまずなく、叱り方は事実に即して手厳しく、才能や家柄も顧慮せずに、大声でなされる。どう考えても、このような学校こそ必要である。」
    現在の社会情勢がこれを許さないのだが、教育水準を保つには、どこかで厳しさが求められるんじゃないかな。

    さらに次の言葉を100%肯定する。
    ゲーテの『箴言と省察』から
    思索する人間の最高の幸福は、探求できるものを探求しつくし、探求できないものを静かに敬うことである。

  • やや偏りはある。
    悩み、愛、学び、生きるの4カテゴリーで名言名句を紹介している。
    10代ではなくても新しい発見をもたらしてくれた。
    一度読んで分かった気になるよりも、半年に一度くらいに読み直すとまた違った発見があったり言葉を自分のものにできるのだろう。

    博学篤志切問近思

    今回はこの言葉が響いたな。

  • 私は特に後半2章から新たな気付きを得ることができた。
    学生との心の距離が近かった時代の教育力ある大学教授の古典名句名言に寄せる経験に基づくコメントは、心に響く。
    現代の10代にも響くかどうかは心配なところではあるけれども、ジュニア新書を手に取る10代であれば大丈夫だろうか。

  • 10代とありますが、大人が読んでも差し支えないです。
    古典名言のとある文をそれぞれ引っ張ってきて、著者が解説してくださっていますが……解説はどうあれ、古典作品から自分の悩みを解決してくれそうなものを探すという行為はとても重要なものに思えます。
    誰しも悩んだときに人に相談できるかといえばそうではないので、この本はそうしたときに本が語りかけてくる言葉から、自分の悩みに合致するようなものを見つけることを教えてくれる気がします。
    子供だけでなく、大人も読むべきかと。

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著者プロフィール

1938年生まれ,1960年京都大学理学部卒業,1964年同大学院中退。1974―2001年京都大学教授,基礎物理学研究所長,理学部長を歴任。2001―2014年甲南大学教授。


「2014年 『林忠四郎の全仕事 宇宙の物理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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