未来力養成教室 (岩波ジュニア新書)

制作 : 日本SF作家クラブ 
  • 岩波書店
3.00
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本棚登録 : 86
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005007509

作品紹介・あらすじ

使い方を間違えれば、誤解を生んだり相手を傷つけることもあるけれど、うまく鍛えれば、冒険の後押しをしてくれたり、不幸を防いだり、夢を実現する力を与えてくれる-、そんな「想像力」を使いこなし、自分の未来を切りひらく秘訣とは?日々想像力を駆使する9人の人気SF作家が、それぞれの10代を振り返りながら語ります。

感想・レビュー・書評

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  • 日本SF作家クラブの9人が10代のために「未来を思い描くことについて」語った(「未来について」ではないのがポイントですね。(#^.^#))一冊です。.



    かつてSF好きの少年少女だった作家さんたちが、今の若者に語る「想像力がいかに人生を楽しく彩るか」。
    うん、そうだよね、想像することにかけては筋金入りの猛者ばかりだもの、その説得力の強いこと!

    SFに疎い私は、9人のうち、新井素子、荒俣宏、夢枕獏の三人しか存じ上げませんでしたし、もちろん10代なんて100年も前の話だけど(爆!)、それでも楽しく読めました。

    特に、新井素子さんの、
    心の中に『部屋』を作る、というお薦めには、うんうん、それは今の子たち&今の大人にとてもいいと思う、と。
    そこには自分の本当に好きなものしかなくて、ちょっと今、きついかな、と思ったらこっそりそこにこもっちゃう。
    で、大事なことはそこでは空想や想像が多分、窓になってくれる、ということ。
    どんなに素敵なお部屋でも、四方が全部壁だと、ちょっと閉塞感あるでしょ?
    そんなとき、窓を開いてくれるのが空想力と想像力で、この窓がどんどん大きくなると、その窓の外に出現するのは自分だけのお庭。そして、そのお庭が大きくなると・・・

    と優しい口調で語られる素子さん。
    部屋、について言及する人は多いと思うのだけど、その外のお庭、という のりしろを作ってくれるところがいいなぁ。

    そしてまた、序文で会長である東野司さんが語る、

    「かつて、未来はひとつだった」

    には、あぁ、そうだったよなぁ、科学の力で美しく便利な未来都市が、って昭和の子どもはみんな思ってたんじゃないかな、と。

    でも、科学が万能のものではない、と知らされ、もしかしてこの国は混沌のまま、パッとしない道を歩んでいくんじゃないの、とつい、多くを望むまい、なんて思いがちになってない? うん、私はそんなあきらめモードで、でも、その中でなるべく楽しくは生きていきたい、くらいには思ってる。


    科学の発達だけが未来を描くものではない。そんな「大文字」の未来ではなく、個人個人が作り出すそれぞれの未来があるはずだから。それは個人個人の中に内在されている力。そう、妄想力も想像力も、すべての人に標準装備されているはずだから。


    そして、想像力があれば、

    「日々の生活の中で道が見えなくなったとき、方向を見失ったときにも、起動が可能だ。」

    とも、

    みんな、易しい文体で書かれているので、当たり前すぎてそんなこと知ってるよ、なんて言いたくなったりもするのだけど、その中にこめられた、自分たちの思っていた未来と違う現実で生きている大人たちの優しいメッセージが嬉しい、と、これは、私が同じ年代だから思うのかなぁ。
    10代の若者たちにはどう響くんだろうか。

    あぁ、ホントだ!と明るい気持ちになってくれる少年少女が一人でも多くいるといいのだけど。(#^.^#)

  • ・わたしはとくに、時刻の数え方がいまとまったく違う旧暦(和暦)から、いまと同じ新暦(西洋歴)にかわった明治五年にあこがれている。新政府から突然のお達しで、旧暦明治五年十二月二日の翌日が、新暦で明治六年の元旦と勝手に決められた。おかげで、その年は十二月三日から大晦日までの二九日間が消えてなくなったのだ。

    ・SFやファンタジーは「やってみなければわからない未来と、やってみればなんとかなる現実」という二つの原理がよく働いた時代のシンボルだった。

  • 想像する力=人間らしい
    その想像力は個人や全体の未来(今後の生き方)に影響を及ぼす。想像力は豊かにすることができる。豊かな想像力によって目標を見いだすこともできれば,不安に駆られるかも知れない。乏しい想像力は起こりうることに気づかず不幸になったり,あるいは考えないことで大胆に行動できるかも知れない。
    想像力とうまくつきあっていこう。

  • 題名の主旨から察するに数名の著者の方達の中では、三雲岳斗さんのが一番子供たちが読んでしかるべき内容が書かれていると思います。

    (もちろん他の方も良かったのですが、私としてはエッセイだけに終わっている気がしましたので)
    三雲さんは突然小説家になりたいと思ったという体験談が語られていました。そのふと最初は思い浮かんだだけの自分の願いを叶えるために、どんな風に考え、実行したのか、
    夢も希望ももちろん大切ではあるけれど、思い描いて妄想するだけではそれで終わってしまう。どうせなら、それを叶えたい。そのために「想像力」が必要なのだと仰っています。どんな風に「想像力」を働かせるのかは読んでいただくとして、私個人の感想としてはとても参考になりました。

    当たり前と言ってしまえばそれまでですが、一応子供が読む新書ということですし、この方だけの部分を読むだけもとても勉強になりますよ。

  •  物語には終りがある――その悲しい事実に、ぼくは子供の頃から気がついてました。
     とてつもなくおもしろい物語を読んでいる。
     でも、読んでいくうちに、残りのページがだんだん少なくなってゆく。なんと悲しいことでしょう。どんなにすぐれた作品であろうと、どれほど盛りあがっていようと、残りのページを見れば、あとどれくらいでこの物語が終るかわかってしまう。
     こんなに悲しいことがあるでしょうか。 永遠に終らない物語――そんな物語があればいいのに。
    (P.121/物語の彼方へ―SFのことなど―/夢枕獏)

  • SF作家が”想像力”について語る。
    神林長平の文章が異質で、分けが分からなく大好きだ。一番SFっぽい。
    未来を信じられない時代に、想像力をどう使うか、ということなのだろうけど。なんだかそれができなくなっている今の自分。駄目ですね。
    それにしても、出てきている作家のなかで2人しか知らないというのはSFファンとして失格ではないか。

  •  未来を作り出すのは妄想力や想像力!と序文から飛ばしていらっしゃる(笑)
     ジュニア向け新書なんだけれど、SF作家らが手を抜かない感じ。
     新井素子、荒俣宏、上田早夕里、神坂一、神林長平、新城カズマ、長谷敏司、三雲岳斗、夢枕獏……まさかのアイウエオ順の並びだし、少なくともこれらの作家さんのファンなら読んでソンはない。
     にしても、未来について夢を描くのはSF作家の専売特許だよねぇとしみじみと思った。SFはロマンです。

  • 荒俣宏の挑発と三雲岳斗のノウハウが興味深かった。

  • “夢も悪夢も、想像する心の前では等価です。
    突拍子もない想像を恥ずかしがるよりも、「想像力を失うことの恥ずかしさ」を知って下さい。
    それは、人間が人間であることを捨てた、ある意味、最悪の結末に等しいのですから。”[P.47_夢と悪夢の間で]

    「序文」                 東野司
    「小さなお部屋」             新井素子
    「SFを読むことが冒険だった頃」      荒俣宏
    「夢と悪夢の間で」            上田早夕里
    「未来は来るのか作るのか」        神坂一
    「想像しなくては生きていけない」     神林長平
    「IT'S FULL OF FUTURES...」       新城カズマ
    「皆さんに受け渡す未来のバトンについて」 長谷敏司
    「想像力の使い途」            三雲岳斗
    「物語の彼方へ ーSFのことなどー」     夢枕獏

    “そうだな。
    いまから五十年後……そう、ぴったり五十年後だ、一週間とズレてもいけない、精密なタイミングが必要だ……このページに、もういちど目を通してほしい。
    その時きみの目にうつるのは、いま読んでいるものとは少々異なる文章になるはずだ。
    そして、この惑星は、いまよりもうちょっとだけましになってるはずだ。きみたちのおかげで。
    そのところだけは約束してもいい。”[P.93_IT'S FULL OF FUTURES...]

  • 未来を夢見て、今を生きて欲しい。

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    「未来を生きるためには、なにが必要? 知らない世界を求めて冒険の旅にでるのもいいし、夢を実現する方法をじっくり考えるのも重要。ときには、暗い未来を思い描いてみたり、疲れたときは自分の部屋にとじこもってみるのもいい――。九人の人気SF作家が、若い読者へ、未来を開く鍵=想像力を使いこなす方法を教える。 」

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