書き出しは誘惑する――小説の楽しみ (岩波ジュニア新書)

著者 : 中村邦生
  • 岩波書店 (2014年1月22日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005007639

作品紹介

作品の手応えをどう伝えるか。誘いの力となる書き出しには、小説家たちの多彩なアイデアと工夫が凝集されている。それらを導きの糸として、小説の魅力や読む楽しさを解説する。名作、問題作、異色作、あらゆるジャンルの小説を洋の東西、長短編にかかわらず多様な切り口から紹介する。巻末には作品リストを付す。

書き出しは誘惑する――小説の楽しみ (岩波ジュニア新書)の感想・レビュー・書評

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  • 読む人も書く人も必読、物語の始まり方。

    取り上げている冒頭に倣った形で、その章が始まるのも面白かった。確かに冒頭の印象は大きいし、書き出しに心惹かれて読み始めることもある。

    「はじめに」で若い読者たちに二つのことが語られている。ひとつは〈背伸びする読書のすすめ〉、もうひとつは〈読み行為の身体化を心がけよう〉だ。私もこのふたつを念頭に置いて読書をしている。わかるものだけでなく、わからないことを楽しみたい。そして、読んだときの自分を具体的に残しておきたい。

  • 登録番号:10930 分類番号:902.3ナ

  • 副題「小説の楽しみ」ジュニア新書~清岡卓行「ある眩暈」河野多惠子「小説の秘密をめぐる十二章」ディヴィッド・ロッジ「小説の技巧」井上ひさし「吉里吉里人」夏目漱石「吾輩は猫である」ロレンス・スターン「トリストラム・シャンディ」内田百閒「贋作吾輩は猫である」ウフランツ・カフカ「ある学会報告」ジェイン・オースティン「高慢と偏見」エマ・テナント「続 高慢と偏見」星新一「デラックスな金庫」ミラン・クンデラ「小説の精神」芥川龍之介「鼻」ゴーゴリ「鼻」ジェローム・K・ジェローム「ボートの三人男」川上弘美「神様」フリオ・コルタサル「続いている公園」中村邦生「転落譚」梶井基次郎「檸檬」角田光代「キドナップ・ツアー」内田百閒「件」フランツ・カフカ「変身」ウラジミール・ナボコフ「ナボコフの文学談義」フィリップ・ロス「乳房になった男」目取真俊「水滴」ジョン・コリア「緑の木かげ、みどりの思い」H・G・ウエルズ「透明人間」スティーブンスン「ジーキル博士とハイド氏」志賀直哉「城の崎にて」川端康成「伊豆の踊子」中条省平「小説家になる」吉川泰久ほか「名作はこのようにはじまるⅠ」川端康成「雪国」島崎藤村「夜明け前」深沢七郎「楢山節考」中上健次「枯木灘」「千年の愉楽」「日輪の翼」「地の果て 至上の時」古い由吉「木犀の日」野間宏「暗い絵」サン・テグジュベリ「夜間飛行」庄野英二「星の牧場」ジュール・シュペルヴィエル「海に住む少女」高村薫「マークスの山」堀辰雄「風立ちぬ」トルストイ「アンナ・カレーニナ」ウラジミール・ナボコフ「ナボコフの文学談義」「アーダ」太宰治「桜桃」夏目漱石「草枕」宮沢賢治「どんぐりと山猫」パトリシア・ハイスミス「恋盗人」ドストエフスキー「貧しき人びと」ゲーテ「若きウェルテルの悩み」有川浩「鯨の彼」中村邦生「ドッグ・ウォーカー」太宰治「トカトントン」小島信夫「書簡文学論」リチャードソン「パミラ」ラクロ「危険な関係」フラソワーズ・サガン「危険な関係」綿矢りさ「蹴りたい背中」北杜夫「どくとるマンボウ青春期」井伏鱒二「山椒魚」フリオ・コルタサル「山椒魚」ルイジ・ビランデッロ「笑う男」太宰治「走れメロス」村上春樹「1973年のピンボール」吉本ばなな「キッチン」G・グリーン「ジュネーブのドクター・フィッシャーあるいは爆弾パーティ」山田詠美「ひよこの眼」ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」アンデルセン「絵のない絵本」スティーブン・キング「スタンド・バイ・ミー」J・D・サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」チャールズ・ディケンズ「デイヴィッド・コパフィールド」スコット・フィッツジェラルド「グレート・ギャッツビー」ダニエル・デフォー「ロビンソン・クルーソー」マーク・トウェイン「ハックルベリー・フィンの冒険」スコット・フィッツジェラルド「金持ちの御曹司」「お坊ちゃん」老舎「駱駝祥子」芥川龍之介「報恩記」三島由紀夫「文章読本」谷崎潤一郎「細雪」ネヴィル・シュート「渚にて」「日本原発小説集」林真理子「20代に読みたい名作」ヴァージニア・ウルフ「灯台へ」エーリッヒ・アウエルバッハ「ミメーシス」スティーブン・キング「小説作法」中村邦生「月の川を渡る」樋口一葉「にごりえ」「わかれ道」夏目漱石「虞美人草」モーパッサン「泥棒」チェーホフ「少年たち」恩田陸「ノスタルジア」村上春樹「海辺のカフカ」スタンダール「赤と黒」イーヴリン・ウォー「愛されたもの」ミラン・クンデラ「存在の耐えられない軽さ」ジョルジュ・ベレック「人生 使用法」ブルースト「失われた時を求めて」トーマス・マン「ベニスに死す」チャールズ・ディケンズ「荒涼館」バルザック「ゴリオ爺さん」ジェイムズ・ジョイス「ユリシーズ」田山花袋「田舎教師」小島信夫「小銃」三島由紀夫「雨の中の噴水」J・G・バラード「コンクリート・アイランド」コルスタサル「南部高速道路」小松左京「交通渋滞」色川武大「空襲のあと」デイヴィッド・マークソン「これは小説ではない」ロラン・バルト「彼自身によるロラン・バルト」大岡昇平「俘虜記」村田喜代子「名文を書かない文章講座」~1946年生まれの作家で,大東文化大の先生。芥川賞の候補になったとプロフィールに書かれているが,受賞作について言及がないから,候補止まりなのかな。それにしても書き出しを覚えているのだろうか。どこまでの本を読んでいるのだろうか。そうか!出版された本,全部目を通すことは不可能だから,冒頭だけを読んでいるとか!! まあ,そんなことはあるまい。彼の好きな作家は,内田百閒,中村邦生,カフカ,川端康成,ナボコフは同じ本が2回,太宰治,夏目漱石,コルスタサル,村上春樹,フィッツジェラルド,芥川龍之介,キング,ディケンズ,ジョイス,小島信夫,三島由紀夫(まあ,複数回登場したからだけど)。何度ウトウトしただろう,面白くないから,それとも体調?

  • 良き文学入門。特に古典を読みたい人のとっかかりとして最適。

  • 読者に作品の手ごたえをどう伝えるか、書き出しには、小説家たちのさまざまな創案と工夫が凝集されています。それらを導きの糸にして、小説の魅力や読む楽しさを解説します。名作、問題作、異色作等、あらゆるジャンルの小説を洋の東西、長短編にかかわらず、多様な切り口から紹介し、読書案内にも最適な一冊。

    10の観点で小説の「書き出し」から古今東西の名作を分析していて面白い・・・のですが、名作と呼ばれる本をほとんど読んだことはないので、十分には楽しめなかったかな。まずはドストエフスキーあたりから読破しなければ・・・。というところはありますが、「書き出し」の持つ魅力を緻密に分析することにより、ストーリーもより楽しめるようになるという、この切り口はなかなかいいんじゃないかなと思いました。

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