大人になるっておもしろい? (岩波ジュニア新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 131
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005008018

作品紹介・あらすじ

自分を信じきれず、個性や"らしさ"を探しながらも一方で人と違わないことにこころを砕く若者たち。大人になる直前のとまどいや悩みは尽きず、未来に希望を思い描くのも難しい。そんな10代に魂を揺さぶる数々の物語を通して悩むこと、傷つくことを怖れず、もっと伸びやかに自由に生きよう!と呼びかける青春の羅針盤となる一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 清水真砂子さんの本は全て読んだので、特に目新しさはなかった。
    昔にくらべると随分丸くはなったものの、その切れ味の鋭さは変わらない。
    この本で紹介された本も、結構読んでいて、知らず知らず清水真砂子的思考が自分のものとなり、好みが似てきたのかもしれない。だとしたらやっぱり清水真砂子さんすごい。
    個人的には岩瀬成子の評価が高いのが嬉しい。岩瀬成子は出来不出来の波はあるが、いいものは本当に素晴らしいので、もっと読まれてほしい。
    岩波ジュニア新書だから中高生向けだろうけど、読んで楽しめるのは大人の女性で、児童文学に関心のある人という気はする。

  • これまでいくつも清水真砂子の文章を読んできた。その度に自分の頑ななものの見方が変わってきた。今回はKさんへの書簡という形式をとりながら、違和感と向き合い、さらにその先へ進んでいく。人間が本来個として持っている強靭さ、ワイルドネスに目覚めていく。四十代のわたしもまだまだだなあ、と感じいった、「鋭さ」が健在でした。

  • 若い人達に読んで欲しい。著者の言葉に対する鋭い感性にハッとさせられる事多数。例えば‘可愛い’という言葉は日常で良く使う便利な言葉だが、その中身について考えるなど。
    高校教諭として、また、大学で幼児教育に携わる学生達とのやりとりを例に、怒ること、議論すること、話さないこと、親に反発することなどをタブーとせず、一つ一つ丁寧に考える中で、自分らしく生きるヒントを探せそうです。

  • 表紙の題名を見た時にどんなことが書かれているか気になって選びました。大学生はほぼ大人だけど、大人ってどんなものなのか悩みや不安があった時に読んでみたいと思いました。

    請求記号:159/Sh49

  • 子どもの頃か、今よりもっと若い頃にこの本に出会えていたら、違う生き方ができていたかもしれない、と思った。
    でも、その頃出会えていても、うまく大切なことを感じ取れなかったかもしれない。
    きっと今が最善のタイミングだったんだろうと思う。

  • 子ども達が必要以上に迷うとすれば、そんな社会を作った大人の責任。アベ君みたいな大人になっては駄目、、、
    (「自分の未来は,自分でしか決められない」と書いてはあるけど)

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    自分を信じきれず,個性や〝らしさ〟を探しながらも一方で人と違わないことに心を砕く若者たち.大人になる直前のとまどいや悩みは尽きず,未来に希望を思い描くのも難しい.そんな10代に魂をゆさぶる数々の物語を通して,悩むこと,傷つくことを恐れず,もっと伸びやかに自由に生きようと呼びかける,青春の羅針盤となる一冊.巻末には,ブック+αのリストも付す.
    https://www.iwanami.co.jp/book/b223839.html

  • 児童書の中の、おばあちゃん、がここにちゃんといてくれた本でした。膝下の僕らに、静かにでもまっすぐと聞かせてくれた本でした。

    表題にある問いへ明確な答えは、この本の中で語られません。幾千万の答えが幾千万の私達の中に。

    個の中から普遍に近付けた気がする本でした。
    時折また読み返しますね。


  • 著者・清水真砂子が、教師として出会った若い学生たちを見ていて感じた思いをわかりやすく、そして厳しく指摘する。自分自身は、学生よりは清水氏に近い年齢なので、同じように感じる若い人たちとの違和感に共感する。そして、違和感を感じながらも、その違和感がどこから来ていて、どういうことなのかをキチンと言い表せない自分が歯がゆいのだけれども、そんな気持ちをスッと書いてくれている。いろいろ腑に落ちる本だった。

  • 本の中に著茶おすすめの本がちりばめられていて、この本から、興味を持った本に、また沢山のつながりができるようなそんな知恵が詰まっている。
    また、著者がKさんというひとに宛てる手紙の中に書く様々なお題に対して答える言葉にはとても勇気づけられる。一人でいてもいいのだ、とか、生意気でもいいのだ、とか。
    もっと早くにこの本に出逢えていたら、どんな自分でいられただろうか。
    図書館で借りた本だけれど、手元に置いて、何度も読み返したいと思える一冊。素晴らしい言葉の数々は、一人居の時間を本との対話を通して密なものにしてくれたと感じる。
    携帯に書いたメモもかなりの量になった。

  • 今までの子育て関連の本で、一番じっくり読んだ。勉強になった◎

    心に響いたことをざっと書く。

    ・怒りの感情を大切に…
    怒りの底には、自分自身を大切にし、人間としての尊厳を手放すまいとする意志とともに、相手に対する期待なり信頼感がある。

    ・子供の素直さとは…
    大人の言うことに逆らわず、疑問を持つ持たずにいること=素直さ、ならそれは危ない

    ・家族とは…
    「結婚して家庭を持ったら、毎日帰りたくなるような家庭を作るべき」なのか?人間、子供はそんなひ弱ではない。何かしら問題を抱えながらも共に生きていくのが家族

    ・尊敬する人は…
    「尊敬する人は?」と聞かれて「親だ」と答えるのではなく、今すぐ親など飛び越して、物理的であれ、精神的であれ、こんな親をこえる存在に出会ってほしい

    ・動かずにいることはダメなこと?
    活発に動くこと、他者に働きかけることが良いことと言われがちだが、黙ってじっとしている人の存在に救われる場面もある。空気が読めることが評価されるが、それにより場に緊張を生じさせ、周囲を疲れさせる。

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著者プロフィール

1941年、北朝鮮に生まれる。児童文学者・翻訳家。2010年3月まで青山学院女子短期大学専任教員。主な訳書に、アーシュラ・K・ル=グウィン『ゲド戦記』全6巻(岩波書店)など。最近の著書に、『あいまいさを引きうけて』『不器用な日々』『本の虫ではないのだけれど』(かもがわ出版)、『大人になるっておもしろい?』(岩波ジュニア新書)、『そして、ねずみ女房は星を見た』(テン・ブックス)、『青春の終わった日――ひとつの自伝』(洋泉社)など。

「2019年 『子どもの本のもつ力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

清水真砂子の作品

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