財政から読みとく日本社会 君たちの未来のために (岩波ジュニア新書 848)
- 岩波書店 (2017年3月24日発売)
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感想 : 19件
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784005008483
みんなの感想まとめ
国の財政や税金の使い道に関心を持つことが、納税者としての責任であると説く本書は、一般市民にとって非常に有益な一冊です。日本の経済が直面する現実、特に低い成長率や高齢者への偏った社会保障、教育支出の不足...
感想・レビュー・書評
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エビデンスベースド進歩主義
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議会制民主主義の日本で納税者として暮らすなら、国の財政や税金の使用用途に関心を持つべきで、本書はそれをフォローしてくれる自分のような一般人は助かる一冊って感じです。
それにしても納税者として、今の国の予算の使い方を私は納得していない。
「サステナブル・未来投資・将来わくわくする感」が全く感じられず、明らかに先見性が欠落している印象。
何故こんな政府(主に自民党)が支持されるのか自分はよくわからないっすね。 -
衰退していく日本。
「経済、経済」と言うわりに、バブル崩壊後の25年間で平均0.9%の実質成長率しか達成できない日本。
子育て、教育にかかる家計の負担が大きく、子供を持つことを諦める。
働いても働いても貯蓄は増えず(ピーク時の貯蓄率を維持できていれば、麻生太郎には及ばないものの、労働者は1500万円の貯蓄ができているはずだった)老後の生活は不安。
障害を持った人への支援は皆無。
中間層は税を取られるだけ。
こうした日本は、あらかじめ天井が決められた予算からパイを奪い合う財政、互いの無駄を監視し合う不信感に満ちた社会、福祉のために増税できない政治、さまざまなファクターが絡んで生まれた。
筆者が主張するのは、医療、教育などの現物支給を通じ、「だれもが受益者」になる社会。
社会に生きる人間同士が争うのではなく、互いへの想像力を持ち、信頼し合う社会へ。
財政は国の姿を映し出している。
どうか、この国に生まれた子どもたちや、まだ生まれていない未来の世代への想像力を働かせることができる国であってほしい。 -
日本の財政の特徴や問題点をデータに基づいて解説しており、よくまとまっている印象だった。ただし、提示された疑問点に対する回答が少し曖昧だったり、解決策として提示されたものが今一つ根拠に乏しかったので-1点。
主だった問題点として、以下の3点が印象に残ったので、寄付や選挙、仕事を通じてこのような社会課題を解決していきたい。
①社会保障が高齢者に偏っており、現役世代や若年層への支出が低い
②公的な教育支出が低く、私的な教育支出を含めてもOECD平均に届かない
③実際の租税負担割合25%と低いため財政赤字が多額になっているにも関わらず、国民の税負担感が強い -
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財政の構造的な問題点がよく理解できた。少子高齢化が急速に進み、従来の成長を前提としたやり方では立ちゆかなくなるのは明白なのに、転換できない。なにか、戦争に突き進んだかつての日本と同じように感じてしまう。徹底的に打ちのめされないと変えられない。破滅が待ち受けていようとも、突き進むしかないと・・・我々日本人は政府に何を期待するのか、自助努力で何とかなる時代ではない。安心して暮らせる社会の実現のために、財政はどうあるべきなのか、増税は回避できないと思うが、財政破綻は回避できるのだろうか・・・著者の「何が必要かでなく、何がいらないかをきそいあう。他者の長所ではなく、欠点をさがすことに一生懸命になる。批判されることをおそれて、縮こまってしまう世の中。自分が怒られるまえに、他人を攻撃する。とても生きづらい社会だと思いませんか。」との考えに共感した。
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恐るべし「岩波ジュニア新書」。ここまでわかりやすいと興味もわいて当然だ。
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東2法経図・6F開架:342.1A/I19z//K
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これからの時代の処方箋を示した本。こういう社会にしないといけないです。
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高校生向けにかかれているので、財政とは何か、税金がどのように使われているかがとてもわかりやすく書かれていた。
「経済の時代から人間の時代へ」は正に、そうなんだ!と心に刺さった。税の使い道を政治家の好きなようにさせてはならず、そのためにも仕組みや現状をこれからの日本を作っていく若者が理解して、選挙に政治に関わっていかなければならないと痛感。
そのきっかけとして、この本をみんなに読んでほしい。 -
難しいことをわかりやすく解きほぐし、論理的にもバランス感覚的にも納得できる結論だった。選挙の歳に参考にしたい。子供が大きくなったら読ませたい。
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おおざっぱに……
日本の財政、そして生きづらさを検証した図書。日本は昔から「勤労」を理想とし、自助努力や自己責任を大切にしてきた社会。そのような社会で戦後、荒廃したインフラを整えるため、公共投資を増やしていく。特にこの公共投資は農村部にも仕事を増やし、人口移動をおさえ、地域のコミュニティが存続。日本は小さな政府でいられた。しかし経済成長はなくなり、公共投資は減り、限界集落などの問題が発生、自己責任社会だけが生き残り、ムダをたたく政治のために生きづらい社会になっていくというのがおおまかな内容。わりと今後は「共感」が大切なことかもしれない。困っている人のためにどこに税金を出していくかしっかり吟味し、共有するのが大切かなぁと…あと、著者は「だれもが受益者」という現物給付の案を出している。とにかくも何かを削れば財政はよくなるという発想は間違っているということが理解できた。 -
1995年は財政危機宣言が出された年であった。それ以降医療、年金など社会保障、教育などへの国家支出はマイナスシーリングされ、それでも景気回復のために国債に依存したインフレ誘導が続けられた。それは間違っている。租税は高くなってもかまわない。互酬のサービスー教育、医療、介護、子育て、環境などに現物支給として使うことを高らかに提案している。それがどのように可能なのかは困難な道のりだがとりあえず言い切ってしまうすがすがしさがある。
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財政の状況を通して社会を読み解く良書。歴史的に生み出され今日に至った財政が「小さな政府による自己責任社会」「人間に共通する利益より仲間の利益を優先する社会」を創ったと主張し「誰もが受益者」という社会を創り出す財政戦略が必要と説く。「経済の時代から人間の時代へ」という主張には頷ける。
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井手英策の作品
