マンボウのひみつ (岩波ジュニア新書)

著者 :
  • 岩波書店
3.89
  • (5)
  • (8)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 88
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005008599

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 「マンボウについて知りたいこと」というアンケートを取って多かったトピックの順に書いたそうだが、アンケートを取った母体が偏っていたのか第Ⅲ章からが面白かった。
    解剖学的知見は研究エピソードに混ぜて書いた方がよかっただろう。

    個人的には「泳ぎ方はペンギンと同じ」という事実が面白かった。分類学者と生態学者との仲の悪さの理由も端的で納得がいった。

    こういう研究で生活ができないというのは惜しい。本当は研究というのはこういうものなのだ。

    「博物ふぇすてぇばる」がかなり専門的ですごい作品が集まるとは聞いていたがそこからこのような著書が生まれたのは喜ばしい。

  • マンボウがすぐ死ぬってのは都市伝説だったんだなあ。てっきり本当かと思ってた。
    あと3億個のたまごを生むってのも違ったんだね。いやびっくりびっくり。

  • 僕もマンボウ好きです。とても面白かった。この本を読んでウシマンボウは少なくとも見分けられるようになったと思います。また、マンボウの骨格がユニークでとても驚きました。

  • 徹頭徹尾マンボウ。おはようからおやすみまでマンボウ漬け(であろう)なマンボウ学者による、全世界のマンボウ愛好家への200年ぶり(らしい)のマンボウ本。

    マンボウとウシマンボウが形態的、遺伝的に裏付けされたという展開に手に汗握る。なぜならその発見は、澤井さん一人で成し遂げたのではなく、歴代のマンボウ学者、そして澤井さんに手を差し伸べてくれた研究者の方々によって分かったヒューマンドラマだからである。

    そしてこの本のすごいところは、分類・生態に留まらず、マンボウの歴史、サブカル化などなどマンボウならばすべて網羅していることだ。

    著者のマンボウ愛には脱帽する。

  • [ぷかぷか,ぼーっ]誰もが知っているマンボウの,意外と知られていない秘密をまとめた作品。生態,人間との関わり,そして「ジャンプ後の着水による衝撃で死んじゃう」といった都市伝説の真偽に至るまで,マンボウのあらゆる側面に光を当てています。著者は,数々の困難により,鬱状態になりながらもマンボウ研究を続けた澤井悦郎。

    「へぇー」が止まらない読書になりました。種の分類といった難しめのことだけでなく,マンボウの味のような思わず気になってしまう点についてもまとめられているため,マンボウ好きでない人でも楽しむことができるかと。下記の一文なんて,さらりと哲学的な雰囲気を漂わせていますよね。

    〜マンボウが襲われたとき,天敵から逃げ回る行動は確認されていますが,反撃する行動は確認されていません。また,シャチやイルカは,昼寝行動中のマンボウに体当たりして遊ぶことが知られています。〜

    購入時に,「これを買うんですか」みたいな顔を書店員さんにされたのは被害妄想でしょうか☆5つ

  • マンボウのことのみならず、著者の澤井さんの人柄もよく文章に現れていて、とてもおもしろく読んだ。気になることに一直線!な人たちって本当にすてきだな。

  • 著者の書いている川柳が良い~魚とは鰭鰓鱗水暮らし/マンボウの鰭は軟条尾鰭なし/絵や写真魚の場合は左向き/マンボウは鱗トゲトゲヤスリかな/体表の粘液くっつきやや匂う/マンボウも水流関知側線で/白や黒まだらにもなるマンボウや/縦と横人と魚でズレている/マンボウの丸く小さな鰓孔よ/マンボウは皮膚寄せ合って目を閉じる/マンボウの鼻孔は四つ目の前に/癒合して嘴状のマンボウ歯/暴行と生殖腺は同じ穴/マンボウの謎の形質骨板や/マンボウの鰭の基部には帯がある/マンボウは単純化した内臓や/マンボウの鰓は五つで細長い/マンボウの帯前体長帯の前/心臓は三つで成り立つ魚かな/マンボウは耳石の代わりに耳砂を持つ/体重の1%以下の脳重量/マンボウの皮下ゼラチン質超厚い/マンボウは縁側ばかりの肉を持つ/魚の歯のどの奥にももう一つ/マンボウは癒合が多い骨格か/マンボウは私有で異なる生殖腺/外見で雌雄識別難しい/マンボウの知りたい知識は形かな/種の単位マンボウの場合マンボウや/マンボウの学名リンネが名を付けた/マンボウ科原生化石一二種や/舵鰭にやりマンボウは槍を持つ/唇が異様に長いクサビフグ/地球にはマンボウ化石まだあるか?/日本だけチチブクサビフグ化石あり/マンボウはフグの仲間で派生的/マンボウの進化する前いまだ謎/マンボウとアカマンボウは別の目/子どもからマンボウ好きで博士なる/フレイザーマンボウ属を二種にした/マンボウの研究ムズし巨体なり/マンボウの研究自体を模索した/始まったDNA解析2000年/選択でマンボウ運が試された/めぐる運大型個体が導いた/偉大なり遺伝的差異見つけたり/めぐり合うマンボウ二種東北で/真実を探究する者探偵や/研究は常に戦いみがき合い/遺伝的世界のマンボウ三種なり/二メートルA種とB種形態差/二種示す回遊仮説異なるか/偶然はネットで交わり必然へ/研究は苦しみながら耐えるもの/割り切って切り替えること大事なり/闇の中共同研究救われた/A種の名ウシマンボウと名づけたる/天然に奇形マンボウ存在す/マンボウは傷を負っても生き残る/水温の違いで迫る新仮説/日々進歩仮説見直し真相へ/偶然でウシマンボウ名知れ渡る/謎道程世界各地で起きている/回り道だけど近づく真実に/マンボウと照洋丸と博士たち/動き見るバイオロギング新手法/何気ない疑問が導く大発見/マンボウはゼラチン層で浮力得る/マンボウとペンギン同じ泳ぎ方/マンボウの遊泳時速約二キロ/被災にも負けず続ける研究者/マンボウの夜の漂い睡眠か/海面で体温め深海へ/夏は北冬は南へ回遊す/マンボウの最大の敵我らヒト/幅広い餌食べるかもマンボウは/寄生虫掃除共生鳥魚/コバンザメマンボウの鰓寄生する/分布域三海洋に五大陸/トゲトゲが縦長になりマンボウへ/マンボウの産卵情報いまだなし/マンボウは水槽越しに人を見る/硬骨魚最重量はウシマンボウ/古代人じつはマンボウ食べていた/マンボウの最古の記述は地中海/マンボウの体の丸さ石うす似/マンボウの最古の和名ウキキなり/独特の地方名あるマンボウや/時を経てウキキはやがてマンボウへ/マンボウの普及の押しは娯楽なり/マンボウの銘々・語源不明瞭/未知魚の飼育に挑む水族館/変わる人変わらぬマンボウ時のなか/マンボウとマグロとカジキ危急なり/昔から人はマンボウ食べていた/マンボウは開発途上の未知の味/古来では薬になったマンボウや/マンボウは畳と同じ数え方/町興しマンボウ食す人の縁/言い伝え夜に輝くマンボウか/畏怖された歴史も在りしマンボウや/マンボウや獲れや大漁逃げや不漁/海の医者じつは単なる勘違い?/人助けマンボウはただ寝てただけ/死に際に何を見ていたマンボウや/筋肉は約九割の水を持つ/変わりゆく都市伝説とマンボウや/着水死事実異なり死なないよ/ネタ話拡散されて伝説化/マスメディアネットロアをも二次拡散/人数の影響力は多大なり/三億個卵数じつは不正確/マンボウの皮の厚さは伝説級マンボウの自由研究楽しいよ!~アイデアは良いんだけど、下手な川柳もたくさんあるぜ。著者経歴の「…を経て、無職.」は笑わせる。その後の安定した研究環境を求めているらしい…大変だね。1985年生まれで一人暮らし

  • マンボウさんは食べた事ある。美味しかった。ただ、マンボウはマンボウでも、どの属のマンボウさんさんを食したのかはわからない。
    あと、クサビフグ可愛すぎ。結石は見るだけで痛い。

  • 軽やかにスタートしたものの、Ⅰは魚の体の一部のアップ写真が多くちょっと退屈。(縦縞横縞の説明のところでストライプのシャツきた著者?が魚と並んでいるところは面白い。)
    私が生き物として魚が特に好きではないということもあるかもしれないが、性別を変えるクマノミとかと比べても、マンボウって特に驚くほど意外なところがない感じ。見た目が一番変わってる。フグの仲間と言われると、そりゃそうだよね、顔が似てるもの、と思う。シロアリがゴキブリの仲間というほどの意外性はない。
    しかし最後まで読んだら、歴史や名前の由来から北杜夫、初音ミク、美味しい調理法までとにかくマンボウに関する、あらゆることを調べてあり、なかなか面白かった。特に都市伝説の検証は。
    著者がどのように研究しているか(上手くいかなくてメンタルに影響したり)、ポスドクの辛さなども書いてあり、『バッタを倒しにアフリカへ』の影響なのか、ポスドク青春記+研究紹介みたいな感じ。
    『バッタ』ほど破天荒さはないが、研究については『バッタ』より詳しく書いてある。
    マンボウに助けられた少年の話で、マンボウは寝てただけ、っていうのには笑った。

    偉い人が本を書くのではなく、研究職を求める若い研究者が分かりやすく面白く書く時代が来てる気がする。偉い先生たちは忙しいから、ちょうどいいのかもしれないが、偉い先生たちも面白い一般書を書いてほしい。

  • 【487.76】税込 1,080円(本体価格 1,000円)

    http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB24234404

全10件中 1 - 10件を表示

マンボウのひみつ (岩波ジュニア新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする