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Amazon.co.jp ・本 (182ページ) / ISBN・EAN: 9784005008919
作品紹介・あらすじ
同じ場所を3回通るとかすれていくナビ、目盛りが素数の位置にしかない素数ものさし、足でこぐ車椅子は、効率化や自動化の逆にある「不便益」の発想から生まれたデザインです。便利追及が見逃してきた、けれど本当は大切な視点を内包しています。そんな新しい思想・指針を、具体的なデザイン、モノ・コトを通して紹介します。
みんなの感想まとめ
不便益という新しい視点を提案する本書は、便利さを追求する現代社会において、あえて「不便」を創出することで得られる価値について考察しています。著者は、不便であることが実は体力を向上させたり、隠れた魅力を...
感想・レビュー・書評
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中学校教材文の関連で購入。「不便益」(=不便【筆者は「時間や労力がかかること」と定義】だからこそ得られる良いこと)について述べた新書です。
「便利=良い」「不便=悪い」とは限らない。たとえば、電車・バスなどがない場所に行くときに歩くしかないのは「不便」だけど、歩くことで体力がついたり、じっくり周りを見られておいしい飲食店が見つかったりする。(これが「不便益」にあたる)
ここまでは一般にもよく言われていることで、本書はそこから一歩進んで、「じゃあ、あえて「不便」を創り出して、不便益を得られるようにしてみよう!」ということがメインテーマになっている。
一つひとつのトピックが簡潔な上、「不便益」の例も豊富で分かりやすかった。日常生活に取り入れられる事例もあり、ぜひ実践してみたくなった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
わざわざ不便な生活をする作者。不便な中にも有益なものがある。横書きでちょっと読みにくい。
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不便益を研究する学問があるって、奥深いわー。今の時代、便利益を追い掛けがちやけど、立ち止まりたくなるような一冊でした。
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自分がやった感は欲しいよね
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何でもむかしに戻せばいいわけでも、昔は良かったといいたい訳でもないけど「なんか不便がいい」というあの気持ちを、整理して説明してくれる。小説じゃない本が読みたい、なんか読む本ほしい、というときに、やっぱり岩波ジュニア新書っていいかも。
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便利すぎることに居心地の悪さ、気持ち悪さを感じることが多々あって、でも止まることなく世の中は便利を求めて便利になっていくし、便利に慣れてしまうし。便利を享受しないことは、なんだか損にも思えてしまうし。
そんな世の中で、不便だからこそ得られる益があるという。田舎暮らしとか、そういうとこまでいかなくても、生活の中に不便を残しておくと、不便だからこその豊かさを得られる。便利ばかり求めて、心の豊かさを得ることを怠っていたな、と思った。
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背ラベル:501.8-カ
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国語の教科書に書き下ろしで載っているので、気まぐれに買ってみたが、思いがけずいい本で満足している。「不便益」の「ススメ」とあるので、不便益というデザインを推しているような印象になるが、最後のエピローグなんかを読むと、第三の価値の見つけ方とでも言ったほうがピンとくるような気がする。
「便利か?不便か?」「いいか?悪いか?」。そういった二項対立で考えがちな物事に対して、いや、いいでも悪いでもない三つ目の道がある、ということを示すための道具立ての一つが、たまたま「不便益」だったのだろうと思う。そのことは、本の構成にもよく現れているようにも思う。
この本は、著者自身が一人暮らしを始めた大学生の頃の不便な生活の話にはじまって、「不便益」の話に入るまでの前置きがやたらと長い。2章の「数式化できないものにある価値」に入り、80ページ近くになって、ようやく不便益という概念が導入され、不便から得られる8つの益について説明がされる。
ここの部分が、研究の理論編とでもところだと思うが、その理論編を経て3章に入ると、ひたすら「不便益」の事例が紹介され続ける。かといって、それぞれの事例が、どれほど2章で説明された枠組みに当てはまるかどうかといった話はされない。著者が、「これって不便益だな」と思ったものが、紹介され、その「不便益っぽさ」とその価値を説明し続けるのだ。
エピローグで、ニュージーランドで不便な生活をして帰ってきたのだが、日本の便利さに逆に生きづらさを感じるようになったという人のエピソードがある。便利であることはいいことのはずなのに、どうして生きづらさを感じるのかについて、作者は、「便利が前提になっている社会は個人が不便益を得ることを許してくれないからではないか」と言う。
不便益という概念は、便利か不便かという考え方になってしまっている人たち、それによって本来は感じられるはずの楽しさを感じづらくなってしまっている人たちが、もう一つの選択肢を見つけやすくするためのコツなのだと思う。不便なものを見て、これのいいところはどこかな?と考える。便利なものを見て、これを不便にするとどんな楽しさがあるかな?と考える。そうした考え方をできるようにして、今まで見過ごしてきた些細なものの価値を再発見する。そんなヒントがつまった本だったと思う。 -
○新書で「学校生活」を読む⑬
川上浩司著『不便益のススメ 新しいデザインを求めて』(岩波ジュニア新書、2022年)
・分 野:「学校生活」×「人生を読む」
・目 次:
プロローグ 不便な生活、始めました
1.「不便益」の時代がやってきた
2.数式化できないものにある価値
3.「不便益」をデザインする、形にするのは面白い!
エピローグ 便利って何?
おわりに
・総 評
本書は「不便だからこそ得られる益がある」=「不便益」という考え方を紹介した本です。著者は京都先端科学大学の教授で、web上で「不便益システム研究所」というサイトを運営している人物です。
現代社会では、物事が便利になることは良いことだと評価され、様々な分野で「自動化・効率化・高機能化」が目指されています。しかし、そうした“便利さ”の裏で失われているものはないか――こうした疑問から、著者が注目したのが「不便だからこそ得られる益」=「不便益」という考え方です。この本を読んで面白かったと思った点を、以下の3点にまとめます。
【POINT①】不便益とは何か?①――「引っかかり」と「つまづき」
近年はICT教育が普及し、教員はスライドや動画を見ながら話し、学生は印刷されたプリントにメモするだけでいい――そんな授業も可能になりました。しかし、こうした授業は「便利」である反面、記憶のトリガーとなる「引っかかり」や「つまづき」は得られません。例えば、先生が説明に悩んで考え込んでしまった、あるいは、板書を写す際に難しい語句の書き取りに苦労した――そうした「不便」な思いをすることで、逆に人の記憶には残りやすくなると著者は指摘しています。皆さんの記憶に残っているのは、便利な授業ですか、それとも不便な授業ですか?
【POINT②】不便益とは何か?②――「気づき」と「出会い」
最近の地図アプリは優秀で、現在地から目的地までの最短ルートをリアルタイムで案内してくれます。これはとても「便利」な機能ですが、皆さんは画面に表示される矢印に夢中になり、周りの風景などは見ていないのではないでしょうか。便利なものは「間をすっ飛ばしてくれ」ますが、同時に「その間に何があるのか」あるいは「何ができるのか」も分からなくなってしまいます。もしかすると、目的地までの道のりの中で、以前から興味のあったお店を見つけることができたかも知れません。皆さんも一度、簡単な地図を片手に「不便」な移動をしつつ、その間の「気づき」や「出会い」を楽しんでみてはどうでしょうか?
【POINT③】“経験”が“技術”になる時
料理人としての“技術”を習得することについて、著者は「今まで悩みながらやってきたことがパッとできるようになったとき、身についたと言えるのではないか」と指摘している。そのためには「さまざまな経験を通して〔技術を〕培っていく」必要があり、具体的には、つらさや楽しさの連続が“経験”として蓄積され、ある場面に出くわした時に、自分の中にある経験の「パターン」から対処できるようになる――その繰り返しを経て技術が向上していくと言います。時には“三歩進んで二歩下がる”ことも必要であり、下がることは「踏ん張ってまた一歩前進するときの力強さを生み出す」と著者は指摘しています。
本書では、さまざまな中華料理が登場しますが、その調理の様子などが臨場感あふれる形で書かれているため、とても食欲をそそられる内容になっています。また【POINT③】で触れた“経験”と“技術”の関係については、料理に限らず、勉強やスポーツにも同様のことが言えるはずです。自分の中で経験を蓄積してパターン化するためには、その都度、自分の行動について反省(振り返り)をして積み重ねていく必要があります。まさに料理の“技術”を習得することに生涯をかけた著者の半生を読むことで、学べることは非常に多いと思います。
(1446字) -
私の好きなもの大体こういうことなのかも
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3 不便益とは不便にすることが間接的なメリットに繋がること。不便益そのものの価値よりは既存の最適化されたインターフェースを見直す視点としての価値の方が大きそう
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面白く、人間に優しい視点でした。
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501-K
閲覧新書 -
便利だからといって必ずしも益ではない。便利による害もある。
不便だから害があるとは限らない。不便利による益もある。
一元論ではなく、二次元で価値を問い直す面白い本です。
私はミニマリストなので、「たくさんの便利なもの」を積み減らして生活しています。
しかしこれまでどうしてモノを手放すのか、周りの人にうまく説明できていませんでした。便利なものを手放して、不便になるなんて、おかしいのではないか。それにうまく反論できなかったのです。
この本はタイトル買いしたのですが、その問いかけに理屈をつけて、しっかりと説明してくれました。
・便利になるほど、「何もやらせてもらえない」社会になる。
・できなくてもいい環境は能力を退化させる。自信の喪失。
・ボタン1つで失敗しない生活は、失敗経験と工夫の機会を奪う。 などなど。
同時に自分のライフスタイルがより確固したものになりそうです。
まずはスマホ中毒からの脱却ですかね・・・ -
「不便=悪いこと」「便利=良いこと」という考えはおかしいということがわかりました。不便でも良いことがあると知ったので、「便利な方が良いに決まっている」と思わず、「決まっている」を疑ってみたいです。まずいろんな場所に寄り道してみたいです。
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不便益という新しい考えを紹介する本
まだ学問といえるほど整備されていない感じだが、いろいろな具体的な事例が示されていてなかなか面白い
究極の不便益ともいえるゲームやスポーツについてあまり詳しくは触れられていないのがちょっと残念ではある
次はぜひ不便益の観点からゲームを解説してほしいと思った -
国語の教材にもある「不便益」について知りたいと思い購入しました。
たしかに世の中がどんどん便利になっていくと、失われる「益」もあるよなぁ、と思いました。 -
便利だから益ありではないし、不便だから害でもないよねと、事例を交えて学べる本。具体的な知識というよりは、新たな観点の獲得に。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/741680
著者プロフィール
川上浩司の作品
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