女の子はどう生きるか: 教えて,上野先生! (岩波ジュニア新書 929)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005009299

作品紹介・あらすじ

「生徒会長はなぜ男子が多いの?」「女の子が黒いランドセルってダメ?」「理系に進みたいのに親がダメっていう」等々.女の子たちが日常的に抱くモヤモヤや疑問に上野先生が全力で答えます.社会に潜む差別や刷りこまれた価値観を洗い出し、一人一人が自分らしい選択をする力、知恵や感性を磨くための1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 「女の子はどう生きるか」上野千鶴子著|日刊ゲンダイDIGITAL
    https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/286705

    上野研究室 | ウィメンズアクションネットワーク Women's Action Network
    https://wan.or.jp/ueno

    女の子はどう生きるか - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b553691.html

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      筋の通った女性になって...孫娘に託した一冊、72歳祖母の思い届ける:女性が輝く社会・3月8日は国際女性デー:福島民友新聞社 みんゆうNet...
      筋の通った女性になって...孫娘に託した一冊、72歳祖母の思い届ける:女性が輝く社会・3月8日は国際女性デー:福島民友新聞社 みんゆうNet
      https://www.minyu-net.com/news/woman/FM20230322-765686.php
      2023/03/24
  • 上野先生の東大祝辞(本書巻末にも収録)には心を動かされたし、これまで日本のジェンダー研究の分野では、上野先生が四半世紀もトップを走り続けているというのは、おそらく誰もが認めるところだと思うのだが……。
    この本の構成が、私にあまりはまらなかったのか、あまりスッキリした読後感というわけでもなくて残念。
    最近出た本なのだけれど、Q&Aの内容が今から10年くらい前??ってな感じで古いのと、対話形式ではないので、一つの質問に対して、上野先生が一方的に悪意のある見方を募らせていってる感があり、フェミニズムを推奨しようとするなら、ちょっと逆効果なのでは?と心配したり。
    途中、下ネタ?的な話題を扱うのも、マジメにフェミニズムを知りたい子たちにはちょっと引かれそうだし、逆にそういう話題をしたい子たちは、こんな地味な装丁の新書は読まないような……。
    ジェンダー格差の問題は、今の中高生もSDGsやら何やらで、ある程度は知識としてあるんじゃないかな。誰に向けてつくった本なのかが、いまいちはっきりしませんでした。

  • もう40代も後半になりましたが、上野先生のこの本を図書館で発見し、懐かしく読みました。

    18歳の時、大学の社会学の授業で初めて上野先生のことを知り、著書をむさぶるように読みました。
    ちょうどその頃、祖父から
    『これだから女に大学なんて行かせるもんじゃない、生意気な。』
    みたいな男尊女卑丸出しの発言をされ、そのことに憤慨して、言い返した私を止めに入った祖母と母に、同じ女性としてなんで⁉︎とやるせなさを感じました。
    その私のやるせない気持ちに寄り添ってくれた上野先生のお話は今も健在で、娘が18歳になった今、同じ年頃の子が抱える悩みへの上野先生のお話を読めてとても良かったです。

    私も人生の最後に
    『あ〜おもしろかった』
    というつもりで、日々を楽しんで生きていこうと思います!

  • 数年前、上野千鶴子さんの東大入学式での祝辞に、ものすごく衝撃を受けました。
    私自身、女であることを嫌だと思ったことはないけれど、女であることによる不自由や不利益を感じたことも多々あった中で、上野さんの祝辞から発せられるメッセージが心に残っており、たまたま見つけたこの本も手に取ってみました。(東大入学式祝辞もこの本に全文掲載されています)
    この本は10代の女の子向けに書かれているものですが、女であるが故に感じてきた、様々な場面でのモヤモヤした思いを晴らしてもらった気がします。
    女は女のままで、弱者は弱者のままで、自分の思いのままに、安心・安全に生きていけるようにすることが大事なのだという一貫したメッセージに励まされます。これって、結局みんなにとって大事なことなのではないかな。
    フェミニスト、とか、フェミニズム、とかを、何か激しい主張のように考えている方にこそ読んでいただきたい一冊です。

  • 読了。昔の自分であれば、結構反感を持って読んだと思うし、このジャンルの本は、実際に読んでない。娘がいるから読もうという気持ちになった。娘に勧めたいが、嫌がるので、自分のまたいつか読む本の本棚へ直しておこう。勝手に持って行くだろう。

  • 上野千鶴子が、女の子の疑問に答える!
    タイトルはもちろん、吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』からとられている。
    前書きで書かれているように、同じ岩波書店から出版されることを嬉しく感じているとのこと。

    初めに断っておくが、上野先生は好きだが、その全てを盲信的に受け入れるわけではない。
    私と上野先生は(いや、どんな人だって)立場も、背景も違うからだ。
    しかし、それを差し引いても、やはり女の子だから、ということで差別を行うべきではないとする上野先生の意見には大賛成だ。
    では、いってみよう。

    Q 子育て中の先生が担任を持つのは無責任では?
    A 子育ての終わった先生だけでいいの?
     育児中には責任ある仕事から外すのが親切?
     いや、それは配慮の名を借りた差別だ。
     自分の家族を大事にしない先生に他人の子供を大事にできると思う?

    まさにまさに。
    「お母さんは主婦だけど年金はもらえるの?」とか、「女性専用車両は逆差別では?」とか、「総合職やめようかな」とか…。
    質問には女の子だから、感じてきた社会のおかしさがある。

    女の子だから、で選択肢が狭まることはあってはならない。
    2019年の東大入学式の上の先生の祝辞も巻末に載っている。
    この言葉にどれだけの女子生徒が励まされ、どれだけの学生たちが気づかされたか。
    自らの翼を折ることも折られることもなく、そして誰かの翼を広げる人であれ、上野先生の言葉にはそんな強い意志が感じられる。
    女の子、と銘打たれているが、成長したかつての女の子も、男性も読んでみてほしい。
    今必要なのは想像力と少しの勇気だ。
    それが社会を良くしていく、私はそう信じている。

  • 上野千鶴子が好きなんだけど、上野さんが認める女性は私とは違う、と勝手に劣等感を抱いていた。あと、フェミニズムって怖そうとか(笑)
    でもこれを読んで、上野さんの目指すものが少し理解できた気がする。それがとても優しく自由なものであることが。

    「フェミニズムの基本のきは、女らしさ/男らしさに縛られたくない、自由に生きたいってこと」p177
    「弱者が強者になりたい思想じゃない、弱者が弱者のまま尊重されることを求める思想」p178


    女性学、ジェンダー研究など新たな学問を切り拓いてきた上野さんが説く、その自由で柔軟な思想は、今世界が直面している困難にも考え方のヒントをくれそう。
    「予測不可能な世界には、これまでの前列や慣行が役に立ちません。見たこともない現実に立ち向かって、答えのない問いにとりくまなければならないのです。そういうときに必要なのは、複数のシステムが出会うこと、いくつものシステムに足をかけること、違うシステムを積極的に受け入れること」p191

    その「システム」を「渡り歩いている」p191 のが、家事育児仕事を同時にこなしてきた女性だと。

    「違うシステムが接触することで、それまでにないイノベーション(革新)が起きる」p192

    「システムの中でノイズ(情報の素)を起こして~ノイズを受け入れ、ノイズを楽しみ、共に成長できる仲間たちを見つけて」p194 と、上野さんは若い世代に訴えかける。「人生の最後に...あ~、生きててよかった、おもしろかった、って言えるように」p195

    フェミニズムって、権力を持った人(男女問わず)が弱い立場の人を利用し、虐げてきた歴史・現状にノーを言うことだった。
    「わたしたちが弱者として生まれ、弱者として死んでいくことを忘れないようにしましょう。そういう大事なことを教えてくれるのがフェミニズムです。そしてそれを実現するためにあるのが、男女平等です。」p197

    最後に収録されている「東大入学式祝辞」では、弱い立場の人たちに寄り添う上野さんの思いが伝わってきて、読んでいて胸がいっぱいになって、自分が入学するわけでもないのに泣けてしまった(笑)


    タイトルは「女の子はどう生きるか」だけど、おばちゃんも十分励まされて、上野さんがますます好きになりました。
    これからの自分がイノベーションを起こせるとは思えないんだけど、ノイズを楽しむくらいはできそうな気がする。

  • 大人が読むと、特にある程度フェミニズムが理解できていれば、目新しいことはない。
    しかし、自分が中高生の頃、この本があったら、目から鱗が落ちたと覆う。

    女子が出席番号で必ず後ろだったり、勉強ができて気の利いた女子がいても、上昇志向の強い(教師に認められたがる)男子が生徒会長になる。家では母はパートと家事でヘトヘト、父は母がてんてこまいしていてもテレビ見ている。なんとなく納得のできない思いを抱えていても、世の中(中高生の世間は狭いので、学校の教師と親)がそれで問題ないと思っているのだから、しょうがないのか、自分の将来も暗いな、としか思っていなかった。
    それから随分経って、世の中大きく変わったかというとほとんど変わっていないことに愕然とする。
    男女混合名簿にしている学校は少ないし、相変わらず生徒会長は男子が多い。男子の部活に女子マネはいるが、女子の部活に男子マネはいない。そもそもマネジャー(マネジメントを行う人)じゃない、雑用係。男子は入試でも就職でも下駄をはかせてもらえるし、政財界のトップに女性がほとんどいない。非正規労働者は女性が多く、シングルマザーの貧困率も高い。

    こんな世の中にしているのは大人なのに、子どもに世の中を変えていって、というのも勝手だよな、とは思うが、問題意識は早いうちから持っておくに越したことはない。
    特に上野さんの地方議員パートタイム制に賛成。
    仕事を別に持っていれば、落選に怯えて業者と癒着することもない。そもそも議員が偉いなんて、議員が金持ちなんておかしいんだから。

    中高生どころか、大学生でも、この本に書いてあることをきちんと理解している女の子(男の子も)少ないと思うので、男女問わず、若者はぜひ読んでほしい。

    難を一つだけ言えば、「ママは『VERY』や『STORY』にもでれるくらいおしゃれ」とか「クソリプ」とか、今なら何の違和感もないけど、数年経てばそんな雑誌も言葉もなくなってるかもしれない。今の女の子が読みやすいように書いているのだろうけど、すぐに古くなりそう。
    日本のフェミニズム界には、まだ上野先生を上回るスーパースターはいないので、いつまでも(もう73歳なんですね!)お元気で、改訂もしてください。

  •  性別に関する日々のもやもやを感じている女性にとって、勇気と知識を与えてくれる本だと思う。 
     学生向けの親しい語り口で分かりやすく、社会人としで読んでも大変読み応えのある内容だった。

     家庭で、恋愛関係で、社会人として、、など、あらゆる場面に根付いている女性の生きづらさに関して、日本の女性学のパイオニアである著者が鋭い切り口で分析して下さる様は痛快で、心地が良かった。
     2019年度の東大入学式の祝辞に関しても文字起こしがあり、嬉しかった。

     著者の弱者へのやさしさ、差別に立ち向かう姿勢が端々から感じられ、大変勇気を頂いた。

  • 大学まで男女平等風な世界で生きてきて、こんなにも男女格差があるって社会人になるまで気付かなかった。でも実はたくさんの不平等が散らばってたんだよね。たくさんの女子達が10代のうちにこの本を読んで、生き方の選択肢が広がればいいな。

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著者プロフィール

東京大学名誉教授,NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長

「2024年 『挑戦するフェミニズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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