ヨーロッパ史入門 原形から近代への胎動 (岩波ジュニア新書 945)

  • 岩波書店 (2021年12月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (238ページ) / ISBN・EAN: 9784005009459

作品紹介・あらすじ

「ヨーロッパ」誕生以前の古代ギリシャ・古代ローマから、文化的統合体としてのヨーロッパが成立した中世半ば、そして大航海時代、ルネサンスや宗教改革を経て、絶対王政の全盛期である一七世紀末までを俯瞰。まとまりでありながら常に多様性を内包し、個性的なプレーヤーがぶつかり合いながら推進されてきた、その歴史とは?

みんなの感想まとめ

歴史の流れを古代ギリシャ・ローマから近代まで俯瞰できる一冊で、ヨーロッパの成り立ちや文化的統合の過程を理解する手助けをしてくれます。著者は、キリスト教、ギリシャ・ローマの理知、ゲルマンの習俗、ケルトの...

感想・レビュー・書評

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  • 古代ギリシャ・ローマの時代から、宗教改革やルネサンスの時代までのヨーロッパ史が、この一冊でたどられます。一度読んだときは、とりあえず歴史の流れを追うだけで精一杯、という感じでした。

    しかしkindleでハイライトをつけたところをを確認するために、その部分の前後だけを簡単に読み返すと、初読時に考えていた以上に、内容が濃い一冊だったのだと気づきました。そういう意味では、ちゃんと腰を据えて再読すると、より面白みが増す一冊なのではないかと思います。

    ヨーロッパと一言で言っても各国や地域に違いがあり、歴史がある中でどう定義づけ、解説していくか。

    この本では民族や国家の歴史にも触れられるけど、大きな枠組でみると、キリスト教を中心に、以下に国家が作られていったか、という観点から述べられます。

    日本人からすると、宗教と国家の関係性はわかりにくいけど、この一冊でキリスト教がいかにヨーロッパを形作り、ともに巨大化していったのか、ということが実感として分かりました。

    そして国やキリスト教が巨大化していき、統合されていくなかで、ある時を境にヨーロッパの地域内で、そしてキリスト教内でも対立が起こり、政争や戦争が引き起こされる。
    そうしてキリスト教の統合が失われ、各国家が相手を他者と位置づけた時代があり、その次にやってきたのが各国が力の均整によって平和を築こうとする今に近い時代です。

    EUが今も加盟国を増やしているように、ヨーロッパというのは、その時代時代に応じて、多様性を取り込んだり、あるいは他者を作ることで、自分たちの結束を固めたりと、対立と連帯を繰り返して活力が生まれていると著者は語ります。

    その筆者の考えが読んでいるとストンと腑に落ちました。こういうヨーロッパのマインドというものは、また日本人と違うところも多く感じ、その差異が面白いのだろうな、と思います。

    ジュニア新書となめてかかると、歴史に詳しくない自分が読むにはけっこうカロリーの高い一冊でした。でも面白みが分かると、その高カロリーにあう、満足感のある本だったと思います。

  • 正直全部は読めていない。自分に知識が無かったのもあって読むのはかなりきつかった。
    ヨーロッパ文明史はもう少し近代から中世に至るまでざっくりと理解してから調べるようにしたいです。

  • ヨーロッパとキリスト教について改めて勉強しようと思いまずは準備運動ということで未読だったこちらの本から。ヨーロッパを広い文化的まとまりとして捉え、その古代から近代までの動きを概観する。高校世界史をやっておらずバラバラとしていた知識をざーっと復習した感じかな。古代からキリスト教的価値観の中で「個」の自立的な観念が生まれていたことにも若干触れられていてやはりこのテーマをもう少し考えたいと思った。

  • ヨーロッパとは何からできているのか。
    著者はそれを、四つの要素で説明する。すなわち「キリスト教の霊性」、「ギリシャ・ローマの理知」、「ゲルマンの習俗」、そして「ケルトの夢想」である。これらが長い歴史の中で混じり合い、融合することで、文化としてのヨーロッパ世界が形づくられていったのだという。

    なるほど、と思わず膝を打つ説明である。ヨーロッパ史というと王朝の交替や戦争の連続ばかりが思い浮かぶが、そうした出来事の背後には、確かにこの四つの要素が複雑に絡み合っているのだろう。読みながら、ヨーロッパという文明の骨格が少し見えてくる気がする。

    本書はジュニア新書の一冊として書かれている。しかし、内容は決して子ども向けにとどまるものではない。むしろ、大人がこそ読むべき入門書と言えるだろう。そもそもヨーロッパの通史を体系的に学ぶ機会など、そうそうあるものではないのだから。

    本書が扱う時代は、古代ギリシャから絶対王政が確立する十七世紀末まで。ヨーロッパ文明の基礎が形づくられた時代である。歴史の大きな流れを見渡すには、まさに格好の一冊だろう。

    ヨーロッパという世界がどのように生まれたのか。その輪郭をつかむための、手頃でありながら実に示唆に富んだ入門書である。

  • できごとを紹介するというよりは、テーマ・トピック別に政治、経済、文化の状況やその変化を平易な言葉で説明しており、非常にわかりやすい。全体を浅く広く知ることができる。気になる点は個別具体的なテーマで掘り下げた本を読めばいいので、ざっと知りたい人向け。

  • 用語不足と脈絡のなさを感じた。

  • 全体を普通にまとめた感じ。

  • 背ラベル:230-イ-1

  • オーディブルで読了。
    ヨーロッパという大づかみな枠ぐみを古代から近世まで一冊にまとめるという中々大胆な一冊。
    ある程度ヨーロッパ各国史を知っている人が復習として読むのには向いていると思う。
    ただ、本当の初心者が読むにはあまりにも圧縮されすぎていて、向かない気がする。

  • ギリシャ、ローマ世界から中世へ続くヨーロッパの歴史って断片的にしか把握できてなかったね。この1冊のおかげでだいぶ整理できたような。そう思わせてくれる良書だ。西ヨーロッパの神政政治と東の皇帝教皇主義。教皇権と皇帝権の対立というか優先権の争いがあったわけだけど、どういう順序で歴史が進むのかは地域によって異なる。アジアと違って宗教に支配される地域、それがヨーロッパというわけだ。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000055837

  • ジュニアだと甘くみてるとやばい濃密な本。一人で書く通史って大事ねえ。学生様におすすめしよう。

  • 著者は「ヨーロッパというものは第一義的には『文化的概念』」という。そしてその構成要素を「キリスト教の霊性」、「ギリシャ・ローマの理知」、「ゲルマンの習俗」、「ケルトの夢想」とする。ヨーロッパ入門として読みやすく、コンパクトにまとまっているのは良い。しかし、著者の専門外の分野では内容が古い。ミケーネ滅亡ドーリア人原因説、ビザンツ=皇帝教皇主義、テマ制=屯田兵制、これらはいずれも今や否定されている旧説だ。文献案内にある本を読めば、これらの説が通用しないことは明らかになる。その意味で文献案内があるのは良心的か。

  • 近世に入ったあたりから登場人物が増えて羅列されるようになったのが分かりづらかった。
    主旨ははっきりしているし参考文献欄も充実しているので気になるところを読者が深めていくといいかも。

  • 230-I
    閲覧新書

  • 読み終わって,早く後半が読みたいと思ったけど,まだ出ていなかった~ヨーロッパは文化的な均質性で括られる。それが完成したのは10世紀末から12世紀前半のロマネスク期で,「ギリシャ・ローマの理知」「キリスト教の霊性」「ゲルマンの習俗」「ケルトの夢想」だと考える~岩波のジュニア新書で西洋史を取り扱ってきた東大の名誉教授,何歳かなぁ?と思ったら,同い年で吃驚した

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著者プロフィール

東京大学名誉教授

「2022年 『歴史学の作法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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