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Amazon.co.jp ・本 (202ページ) / ISBN・EAN: 9784005009640
作品紹介・あらすじ
ネットでの学びが広がり、膨大な情報をいかに使いこなすかが、今後のカギになってくる。「確かな情報って何?」「図書館の使い方は?」「情報リテラシーを身に付けるには?」等の問いや具体例に沿って新しい時代の学びに即した情報の探し方や使い方、更にはアウトプットの仕方を図書館司書の立場からやさしくアドバイスする。
感想・レビュー・書評
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著者は調べることについて本を書きたくて書いたようだ。
これも授業の参考にと、司書さんが選定してくださった本。
調べること。
普通にやってたらたぶんここまでいきつかないということに、今高校一年生に授業をしていて痛感している。
とりあえず調べるでもいいと思う。
ファッションでも、アイドルでも、趣味でも。
徹底的に調べる。
調べたことをまとめる。
比較する。
発表する。
行動や体験が大事だと思っていたけど、それを判断する、準備の段階でかなりの欠損がある。
だから入試か何かも調べ学習をしっかりできていると相当な力をはかれると思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大学図書館司書として情報リテラシー教育に携わってきた著者が、中高生に向けて優しく語りかけるように情報リテラシーを身につけるポイントを解説してくれる1冊。
「ネットでなんでもわかる」という思い込みを払拭し、図書館とインターネット情報の"おいしいとこ取り"で確かな情報を集める方法、集めた情報を整理してアウトプットする方法にまで触れられています。
4章「「確かな情報」って何?」には大人でも改めて気を引き締めねばなぁと思うような内容が書かれていてよかったです。
発信者側の印象操作や受け取り手側の「こうであってほしい」という気持ちからくるバイアスなど、調査研究の場面だけでなく、普段SNSを使うときに心に留めておきたいことの確認ができました。
約200ページに著者の「自ら学ぶ力を伸ばしてほしい」という思いが詰まっていて、刺激をいただきました。 -
中高生向けのレーベルですが(岩波ジュニア新書)、大人向けとしても良い本です。自分は若い頃、司書教育を受けましたが、十分参考になりました。さいきんは未成年向けのノンフィクションに当たりが多くて嬉しい。
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スマホの検索結果を鵜呑みにしないためには、どうすればよいか。
検索結果の情報源を確認しないで、情報を鵜呑みにする
その情報が拡散され、結果、不利益を被る人たちがいる
そのため、一次情報が大切。一次情報に近づく程、情報の精度や信頼性がます。
トイレットペーパーがなくなるなどの混乱の原因を式にした
流言の量〜重要さ✖️曖昧さ(〜は比例する)
を初めて知りました。
そのために、情報源のしっかりした図書館の利用を勧める
中には、個人で利用するとお金のかかるサービスも、図書館では無料で利用できたり
統計データの裏付けにも、利用できる。税金がかかっているという意味では、有料データに近いものがある
最新のネット情報を活用するためにも、イミダスの活用も有効
情報によっては、作成者の意図もあり、都合の良い情報だけを集めたものもあるので、疑う力を養うことも大切
全体像を見ないで制限された視野の中で、物事を判断する怖さ
思考力を養う意味でも、物事を俯瞰して見ることは大切だなと思う。
久しぶりに図書館も活用してみたい -
中高生向けに書かれた本書ですが、大人の方でも読むのをオススメします。分かりやすい文章でスラスラ読めたのが良かったです。タイトル通り「ネットリテラシー」を身につける大切さ以外にも、学ぶ楽しさの根幹を理解できました。先人たちの知恵をどのように自分のなかに落とし込むか、そしてそれをどのように発信していくのか丁寧に書かれています。今後は図書館を大いに利用していきたいと思いました。
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岩波ジュニア新書だけあって、とてもわかりやすい文章、内容だった。調べ物で使えるベータベースが何個も紹介されてて、早速ブックマークさせてもらった。
「自由研究にワクワク感を取り戻したい」という筆者の考えが素敵だと思った。自分の知識の地図を広げていくぞ、そしてできたらアウトプットもするぞ、という勇気をもらえた。良書です! -
インターネットが世に出る前の情報源と言えば、新聞・書籍などの紙媒体かテレビ・ラジオぐらいだった。その頃に比べると、今は桁違いの情報に日々私達は晒されている。本書は情報から身を守り、上手に利用する方法が学べる良書だ。
さらに、タイトルに「学び方」とあるだけあって、取捨選択した情報から自分の学びを深めていく方法も丁寧に解説してくれている。
紹介されていたオンラインデータベースは知らなかったものも多かったので、これから是非使ってみたい。 -
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貸出状況はこちらから確認してください↓
https://libopac.kamakura-u.ac.jp/webopac/BB00309042 -
図書室。
中高生に読んでほしい、一部大人にも読ませたい、読みやすい新書。 -
語り口調で理解しやすいにも関わらず、「知ってるつもりが改めて聞かれると答えれない」大人になってわかった情報取得の初学本にはもってこい。
答えれなかった質問リスト。これが分かるだけで読む価値あり。
・確かな情報ってなに?
・誤った情報はなぜ広まる?
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3.5
2024.09.27 -
図書館情報学からの提言である。世界での情報リテラシーとして標準である図書館情報学で研究の方法やフェイクニュースへの対処など様々なことを説明している。
最初の千と千尋の聖地について本による検証が面白い。九分という台湾の聖地は単にネットで推測されているだけであるという説明である。 -
ネット情報自体を批判している本のように勘違いされそうな書名と表紙。実際は、ネットを上手に使い図書館も使いたおし、双方のいいとこどりをして知識のインプットとアウトプットを繰り返しながら自分の世界を広げていこう、という内容。ネット上のフェイクニュースや、悪意をもって書かれた書籍に惑わされず、確かな情報をもとに自身のテーマを探求しつづけよう、と呼びかける著者は、とても苦労しながら学びつづけている方であることが、著者略歴や本文から感じ取れる。紹介されている各種のオンラインデータベースを私も積極的に活用してみたい。
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今の時代に合ったインプットについて。その後にアウトプットに促す締め方がよい。
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○新書で「学校生活」を読む⑩
梅澤貴典『ネット情報におぼれない学び方』(岩波ジュニア新書、2023年)
・分 野:「学校生活」×「行事を読む」
・目 次:
はじめに
1章 ネット時代の学びとは?
2章 探究のための図書館活用法
3章 図書館を味方につければ鬼に金棒!
4章 「確かな情報」って何?
5章 ネット情報の海でおぼれないために
6章 知識を「学ぶ」から、知識を「使う」へ
7章 アイデアの発信が、未来を切り拓く
おわりに
・総 評
本書は「確かな情報源を探す方法」や、そうして集めた情報を基に「自分ならではのテーマを探究していく面白さ」を紹介した本です。著者は図書館司書として長年勤務した経験を持ち、現在は都留文科大学の講師を務めている人物です。
今日において、インターネットは私たちの生活には不可欠なものとなっており、スマホ1つで様々な情報が調べられるようになりました。一方で、そのネットの世界には膨大な情報があり、それらをいかに“使いこなすか”が、重要なカギとなります。こうした「情報リテラシー」の基礎を解説したのが本書であり、この本を読んで面白いと思った点を、以下の3点にまとめます。
【POINT①】なぜ「本を読むこと」が大切なのか?――情報の信頼性を考える
ネットは瞬時に大量の情報を調べることができる点で便利ですが、その情報の発信者が分からない場合が多いことに注意が必要です。情報の信頼性に関して、まず重要なのは「誰が言ったか」であり、その点で本などの印刷物は、著者や出版社という形で「責任の所在」が明らかとなっています。さらに本は、その一冊で話が完結しているので「自力では困難な情報の収集・調査と整理・検証の成果を知ること」が可能になります。この点について、著者は「いわばテーマに精通したプロフェッショナルを、数千円(図書館の本ならば無料)で雇ったも同然」であると指摘しています。
【POINT②】どうすれば「確かな情報」が得られるのか?――情報を比較してみよう
近年は「フェイクニュース」という言葉に代表されるように、ネットにおける“虚偽の情報”が問題となっています。特にSNSなどで目にする情報は、AIが過去の検索や閲覧の履歴をもとに「自分の考えに味方してくれる情報」を優先的に表示していることもあり、こうした情報が発信される“目的”=“これが広まることで、誰が得をするのか”といった視点が重要だと言います。また著者が「情報を中立的に比較する訓練」として挙げているのが「ニュースや記事の読み比べ」です。あるニュースの報じ方が複数の媒体でどう異なっているのかを比べることで、自分の考えとは合わない情報も確認できると指摘しています。
【POINT③】自分なりの「問い」を作るには?――情報を使ってみよう
探究学習では、自分なりの「問い」を“自由”に作ることができますが、その“自由さ”が逆に難しいという人も多いでしょう。本書では、そのヒントとして、まず「世の中にあふれる「困りごと」や「助けが必要な人」を想像」し、それに「自分が得意なこと」を組み合わせて、その役立て方を考えるという方法を挙げています。こうした「2つの異素材を組み合わせる」という方法が重要であり、著者も「アイデアは既存の知識を複合的に組み合わせることで生み出」すことが可能で、さらに「素材となる知識が幅広いほど、想定できる組み合わせや加工法のパターンが増える」ので有利になると指摘しています。
本書では、探究学習などの場面でよく耳にする指示――「ネットの情報だけでなく、本(文献)の情報も利用すること」「自分の興味・関心から“問い”を考えること」など――について、その必要性や取り組み方が具体的に説明されています。また著者が長らく図書館に勤めていたこともあり、特に図書館の使い方や文献の調べ方などは特に詳しく説明されています。皆さんも、探究学習の際は、久しぶりに(初めて?)図書館に足を運んでみてはどうでしょうか?
(1410字) -
『調べる技術』中高生向け版ぐらいで肝心なところだけまとまってて良かったと思います。
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