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本 ・本 (300ページ) / ISBN・EAN: 9784006000578
感想・レビュー・書評
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―2003年2月―
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大学生のころフロイトは「自分は人間に関するもの以外には興味はもてない」ことを自覚しており、彼の中には常に冷静な科学者という仮面の下に強烈な人間への関心が存在していた。しかも人間への関心とは彼の場合なによりもまず自己への関心であった。彼はいったん「世界の謎」をとこうとして生理学を志し、ついで神経病学者として一家をなすが、中年になってあえて精神療法家に転じた。この転向は彼の内面で運命的に準備されたもので、自己の謎への強烈な執着によって憑かれたものである。
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所在:紀三井寺館1F 請求記号:Browsing
和医大OPAC→http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=21200
ニュートン、ダーウィン、ヴィトゲンシュタイン…欧米の科学者の人生を、病蹟学という切り口で語った本。精神医学書の中でもとりわけ重要な一冊。
フロイトの章などは、タブッキ『夢のなかの夢』の「他人の夢の解釈者、ジークムント・フロイト博士の夢」(これはあくまでフィクションなのだけれど)と併せ読むと、いっそう面白いかもしれない。
【併読のススメ】
中井久夫『治療文化論―精神医学的再構築の試み』
和医大OPAC http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=21203
ブクログ http://booklog.jp/users/wmulk/archives/1/4006000529 -
積読。
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ジグムント・フロイト、ヴィトゲンシュタイン、ノーバート・ウィーナーが印象に残った。神経症群のフロイト。患者という自己の鏡を見つめていくことによって、自身を探求していく。神経症群のノーバート・ウィーナー。厳しい父。甘やかす母親。自身の内面の葛藤を科学的問題に投射し、世界の圧倒的な無秩序を数学で知的に克服するという内的欲求をもつ。
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病んでもいいから天才がいい。そんな病んだ凡才。
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