魔女ランダ考 演劇的知とはなにか (岩波現代文庫 学術 70)

  • 岩波書店 (2001年12月14日発売)
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本 ・本 (360ページ) / ISBN・EAN: 9784006000707

感想・レビュー・書評

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  • 大学生の頃にけっこうよく読んでいたけど、わかった気がしなかった本の数十年ぶりでの再読。いま読むと論理の運びが滅茶苦茶だし杜撰。とにかく思い付きの連鎖で、各章でも発端と結末で話が一致していない。発端の問題意識はでかい("科学の有害性"みたいな)のだが、それに対して持ち出された議論でその"問題"は解決されない。日本人的なダラダラしたゆるゆるエッセイで、これは「哲学」ではない。。あれだけ本とかメディアに出てたのに「忘れられた」人になっているのは理由のないことではない。(岩波新書になぜか数冊残っているが)

  • バリ島の「魔女ランダ」との出会いから、「パトスの知」、「演劇的知」を追求していく哲学書ですが、第2章辺りから、難解になっていきます。

  • 魔女ランダから派生した様々の思考を1冊の本にしているので、
    頭の「魔女ランダ」について書いているところと、
    後半~の「荒れる子供」や「女性問題」は、全く別の本と言って良いくらい。

    それぞれに面白く読んだけど、「魔女ランダ」についての部分は、
    著者が日本の土着の神々の事とかにもう少し詳しければ尚興味深い内容になったのじゃないか…と、ちょっと残念。
    どちらかと言うと、一神教的な視点からの考察に感じられた。
    漠然と、「日本人になら、すんなり受け入れられそう…」と感じたから尚更。

    「演劇」というものに、全く縁がないので「演劇的知」については、外から「へぇ~」と読んだ感じ。

    「子ども…」以降は、自分の考えと近い部分もあって面白かった。

    小難しい内容だけど、1冊で4冊分くらいの価値はあると思う。

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著者プロフィール

1925年、東京都出身。哲学者。明治大学名誉教授。東京大学文学部卒業後、文化放送に入社。その後、明治大学法学部教授を長く務めた。西洋哲学をはじめ日本文化・言語・科学・芸術などに目を向けた現代思想に関する著書が多数あり、主要著作は『中村雄二郎著作集』(岩波書店、第1期全10巻・第2期全10巻)に収められている。山口昌男と共に1970年代初めから雑誌『現代思想』などで活躍、1984年から1994年まで「へるめす」で磯崎新、大江健三郎、大岡信、武満徹、山口昌男とともに編集同人として活躍した。

「2017年 『新 新装版 トポスの知 箱庭療法の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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